0105Time to Burn
ダン・ハフ(gt,vo)を中心に、アラン・パスクァ(key)、マイク・ブリグナーデロ(ba)、デヴィッド・タフ(dr)という腕利き裏方ミュージシャンが表舞台に飛び出して結成されたジャイアント、その2枚目のアルバムです。前作もおそろしく完成度の高いアルバムでしたが、本作もそれに負けず劣らずの傑作です。曲良し、歌良し、演奏良し、おまけに音質も良し。細部まで計算し尽くされた職人的緻密さと同時に、ロック・バンドとしてのスケールの大きさを感じさせる、まさにパーフェクトな出来栄え。なんでこんなアルバムが作れるんでしょうかねー。ところが。。。例によって1990年代初頭はグランジ・オルタナ・ブームの真っ盛り。どんなに完成度が高かろうが、粒よりの曲が揃っていようが、演奏が素晴らしかろうが、前作ほどには話題にもならず、そして売れず、このバンドも失速していきます。あーあ。。。

1stアルバムには、シングルカットされて大ヒットした"I'll See You In My Dreams"というパワー・バラードがありましたが、この2ndでも同じ路線の#5"Lost in Paradise"、#11"Now Until Forever"という名曲が収録されています。バラードをあまり好まない筆者でも聴き惚れてしまうくらい、ジャイアントのバラードはドラマチックで感動的。このバンドはやはり楽曲の充実度がなにより凄いと思います。前作でもメンバーとプロデューサーのテリー・トーマス以外に、マーク・スピロ(Mark Spiro)とフィル・ナッシュ(Phil Naish)が曲作りに加わっていましたが、本作でも複数の外部ライターが曲作りに関与しています。名前を挙げておくと、前作に引き続いての参加になるフィル・ナッシュ、そしてヴァン・スティーヴンソン(Van Stephenson)、ジム・ヴァランス(Jim Vallance)、ロバート・ホワイト・ジョンソン(Robert White Johnson)、トッド・サーニー(Todd Cerney)。ヴァン・スティーヴンソンはカントリー・ロックバンドBlackHawkのメンバーで、BlackHawkや自身のソロ・アルバムにはダン・ハフがギターで参加したりしています。ロバート・ホワイト・ジョンソンはアメリカのロック・グループRPM出身の、ジム・ヴァランスはカナダのロック・グループPrism出身のソングライターです。トッド・サーニーもヴァン・スティーヴンソンも今や故人。多くの優れたソングライターが才能を結集し、そして類稀な腕を持つプレイヤーが演奏することで、この豊穣な音楽が生み出され記録されたことを今更ながら感謝したいと思います。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. Thunder and Lightning (Dann Huff, Van Stephenson)
02. Chained (Dann Huff, Alan Pasqua, Michael Brignardello)
03. Lay It on the Line (Dann Huff, Michael Brignardello)
04. Stay (Dann Huff, Alan Pasqua, Van Stephenson)
05. Lost in Paradise (Alan Pasqua, Van Stephenson)
06. Smoulder (Dann Huff)
07. Time to Burn (Dann Huff, Michael Brignardello, Alan Pasqua)
08. I'll Be There (When It's Over) (Dann Huff, Terry Thomas, Jim Vallance)
09. Save Me Tonight (Dann Huff, Michael Brignardello, Alan Pasqua, Todd Cerney)
10. Without You (Dann Huff, Michael Brignardello, Jim Vallance)
11. Now Until Forever (Dann Huff, Robert Johnson)
12. Get Used to It (Dann Huff, Van Stephenson, Phil Naish)

■Personnel
Dann Huff - lead vocals, lead guitars, backing vocals, additional keyboards
Alan Pasqua – keyboards, backing vocals
Mike Brignardello – bass, backing vocals
David Huff – drums, percussion, backing vocals

Robert Johnson – backgound vocals
Van Stephenson – backgound vocals
Terry Thomas – backgound vocals

Producer -Terry Thomas
(Tracks 3, 10, 11 produced by Dann Huff with David Huff and Mike Brignardello)