メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

ヨラン・エドマン

Live and Learn / Brazen Abbot (1995)

0033Live and Learn

ブルガリア出身のギタリストであるニコロ・コツェフが、HR/HM界のスター達を集めて好きなようにアルバムを作ってしまうという夢のようなプロジェク ト、ブレイズン・アボットの第一作目。ボーカルにはグレン・ヒューズ、トーマス・ヴィクストロム、ヨラン・エドマンという名手3人が揃い踏み。脇を固めるのは、ヨーロッパのイアン・ホーグランド(Dr)とミック・ミカエリ(Key)、さらにインングヴェイ・マルムスティーンのバンドで活躍したスヴァンテ・ ヘンリソン(Ba)という豪華ラインナップです。一応、元ボルティモアという経歴はあるものの、ニコロさん本人が一番無名。。。しかし、無名な人が有名な人を集めまくるプロジェクトってたまに見かけますが、どういう風にして実現するんでしょうかね?アクセル・ルディ・ペルとかもそうだし。カネ?コネ?あ、ニコロさんはアクセルさんと違って、ギターの腕も曲作りの才能も一流なので、その点は心配いりません。ちなみに全ての曲がニコロ・コツェフの作曲で、歌詞はニコロ・コツェフの書いた数曲を除いて基本的に歌い手が書いています。また、アレンジ、プロデュース、ミックスも全部ニコロ・コツェフ自身で行っていま す。

肝心な音のほうですが、このアルバムに関して言うと「メロハー」というよりも70年代ハードロックの再現といった印象です。ニコロ・ コツェフのギターは、明らかにリッチーの影響を受けつつも、テクニックのゴジラ化には至っていないオーソドックスなものですし、パープル風、レインボー風 はもとより、もっと泥臭いブルージーなサウンドも聴かせてくれます。筆者のように60年代末から70年代の音を聴いて育った者には、思わずニヤリとさせら れる魅力があるのです。全曲とも拍手したくなるほど素晴らしい出来栄えです。ボーカルの3人は、それぞれに持ち味を発揮して唸らせますが、中でもヨラン・エドマンの歌う"Feeling Like A Rolling Stone"は、ハイトーンを抑えポール・ロジャース風の渋い歌唱を聴かせる出色の出来となっています。また、ラストの"Shadows Of The Moon"はトーマス・ヴィクストロムの表現力の幅を見せ付ける曲で、リプリーズがまた70年代っぽくて泣かせます。

このアルバムが好評だったからかどうかは分かりませんが、このプロジェクトは現在に至るまで、ジョー・リン・ターナーやトニー・ハーネル、ヨルン・ランデまで動員して継続しています。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Extraordinary Child (Nikolo Kotzev, Göran Edman)
02. No Way Out Of Of Nowhere (Nikolo Kotzev)
03. Live And Learn (Nikolo Kotzev, Glenn Hughes)
04. Russian Roulette (Nikolo Kotzev, Thomas Vikström)
05. Clean Up Man (Nikolo Kotzev, Glenn Hughes)
06. When November Reigns (Nikolo Kotzev, Thomas Vikström)
07. Miracle (Nikolo Kotzev, Glenn Hughes)
08. Big Time Blues (Nikolo Kotzev)
09. Feeling Like A Rolling Stone (Nikolo Kotzev, Göran Edman)
10. Children Of Today (Nikolo Kotzev, Thomas Vikström)
11. Shadows Of The Moon (Nikolo Kotzev)

■Personnel
Nikolo Kotzev - Guitars, Keyboards, Pianos, Violin, Percussion

Glenn Hughes - Vocals on tracks 3, 5, 7
Thomas Vikström - Vocals on tracks 2, 4, 6, 8, 10, 11
Göran Edman - Vocals on tracks 1, 9
Ian Haugland - Drums
Mic Michaeli - Organ
Svante Henryson - Bass

Producer - Nikolo Kotzev

Talisman / Talisman (1990)

0008Talisman

イングヴェイ・マルムスティーンのライジング・フォース時代の同僚である故マルセル・ヤコブとジェフ・スコット・ソートが結成したタリスマンの1st。今回は、新たにリマスターされ、さらにデモ音源とライヴ音源を収録したボーナスCD付き2枚組のご紹介です。

ハードな演奏に切ないメロディが乗る"Break Your Chains"、ポップでキャッチーな"I'll Be Waiting"、AORテイストの哀愁バラード"Just Between Us"、高揚感満点の"Queen"などなど、このアルバムは名曲が目白押しです。ジェフ・スコット・ソートの伸びやかでソウルフルなボーカル、マルセル・ヤコブのテクニカルなベースはパーフェクトとしか言いようがありません。キーボードはやはりインギーとの仕事で知られるマッツ・オラウソン、コンパクトにまとめられた印象的なギター・ソロはクリストファー・シュタール、ドラムは2曲だけ220 Voltのピーター・ハーマンソンが叩いていますがその他は打ち込みのようです。ラスト前の、タリスマンに似合わないロックンロール曲"Women, Whiskey, And Songs"はいらなかったかも。それだけが小さなマイナス・ポイントですが、とにかくこのアルバムはメロディアス・ハードを語るとき欠かすことのできない名盤だと思います。

さて、ボーナスCDですが、デモ音源が8曲、ライブ音源が6曲収められています(なお近年発売されたTalisman: 2012 Deluxe Edition にはライブ音源が8曲収録されています)。デモは、曲のタイトル、メロディ、アレンジなど多少異なっていますが、本編と同じ曲をヨラン・エドマンが歌っています。彼はこの後イングヴェイ・マルムスティーンをはじめ数多くのバンド、プロジェクトで活躍するわけですが、このときはまだ元Madisonという経歴しかない頃です。このデモ音源を聴く限り、繊細でいかにも北欧スウェーデンを感じさせるヨラン・エドマンよりも、豪快なジェフ・スコット・ソートのほうがタリスマンのサウンド、メロディに合っているように思えます。この後マルセル・ヤコブとジェフ・スコット・ソートは長年にわたってコンビを組むので、よほど二人の相性は良かったんでしょう。ライブのボーカルはジェフ・スコット・ソートです。ビデオカメラの音声トラックを音源にしているので音質は悪いです。タリスマンの曲のほか、ジョン・ノーラムのTotal Controlから"Eternal Flame"と"Let Me Love You"、ヨーロッパのWings Of Tomorrowから"Scream of Anger"、シカゴ・ブルースのジョン・ブリムの曲"Ice Cream Man"が聴けます。何を歌わせてもジェフ・スコット・ソートは様になりますね。

最後にプロデュースですが、スウェーデン人のマッツ・リンドフォース(Lindforsをリンドフォルス、リンドフォッシュなどと表記している場合もありますが、スウェーデン語の正確な読みは不明です)が行っています。CandlemassやGloryなどのプロデュース、ミックスを担当したりしている他に、アレンジャー、ギタリスト、ボーカリストとしても仕事をしている才人です。このアルバムでも、"Women, Whiskey, And Songs"でギターを弾いています。また、ジョン・ノーラムのTotal Controlでも、バックボーカル・作曲・ミックスに関わっていますが、同アルバムにはマルセル・ヤコブ、ヨラン・エドマン、ピーター・ハーマンソンも参加しています。スウェーデンHR/HM界の人的交流の一端が窺えます。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

【Disk 1】
■Tracks
01. Break Your Chains (Jacob, Jakobsson)
02. Standin' On Fire (Jacob, Soto)
03. I'll Be Waiting (Jacob, Soto)
04. Dangerous (Jacob)
05. Just Between Us (Jacob, Soto)
06. System Of Power (Lindfors, Lorenz)
07. Queen (Jacob, Soto)
08. Lightning Strikes (Jacob, Soto)
09. Day By Day (Jacob)
10. Women, Whiskey, And Songs (Jacob)
11. Great Sandwich (Jacob)

■Personnel
Marcel Jacob - bass, rhythm guitars, drums and Keyboards
Jeff Scott Soto - lead vocals, backing vocals
Christopher Stahl - lead guitars
Mats Lindfors - lead and rhythm guitars on Track 10

Peter Hermansson – drums on Track 6 And 8
Mats Olausson – keyboards

Producer - Mats Lindfors

【Disk 2 - Bonus Disk】
■Tracks
01. Break Your Chains [demo] (Jacob, Jakobsson)
02. Under Fire [demo] (Jacob) 
03. If You Need Somebody [demo] (Jacob) 
04. Dangerous [demo] (Jacob)
05. Oceans [demo] (Jacob) 
06. Lighening Strikes [demo] (Jacob, Soto)
07. Day By Day [demo] (Jacob)
08. NJBBWD [demo] (Jacob)
09. Just Between Us [live] (Jacob, Soto)
10. Eternal Flame [live] (Norum, Jacob)
11. Scream of Anger [live] (Tempest, Jacob)
12. NJBBWD [live] (Jacob)
13. Let Me Love You [live] (Norum, Jacob)
14. Ice Cream Man [live] (Brim)




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