メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

ミック・ミカエリ

Prisoners in Paradise / Europe (1991)

0213Prisoners in Paradise









スウェーデンを代表するHR/HMグループの一つであるヨーロッパの5枚目のアルバムです。アメリカ市場を意識した3rdThe Final Countdown の大ヒットで一躍スターダムにのし上がったヨーロッパは、ジョン・ノーラムの脱退という代償を払いながら、原点である北欧メタル・サウンドからの脱却を図り、更なる成功を目指して4ttOut of This World で徹底的なポップ化を推し進めました。しかし、狙いは外れてセールスはThe Final Countdown には及ばず、起死回生をかけて制作されたのが本作Prisoners in Paradise ということになります。結果は前作以上のセールス不振で、全米ゴールド・ディスク(50万枚)止まり。とは言っても、The Final Countdown の300万枚、Out of This World の100万枚と比べれば落ちてはいるけれど、今の感覚からすると結構売れてるじゃんって思いますが。いずれにしても、本作の不振、不評はついにバンドを解散に追い込むことになります。ご多分に漏れずヨーロッパも後に再結成しますが、筆者はどのバンドでも最初の解散でその生命は尽きたものと考えています。ほとんどのロック・バンドは再結成後の方が長続きしますが、それってつまり「大人の事情」を端的に示しているわけで。

閑話休題。ヨーロッパのラスト・アルバムとなったPrisoners in Paradise 、ポップ化を軌道修正して前作よりハードになっています。ボー・ヒルを起用してのサウンド・プロダクションも、前作の過剰なまでのゴージャス指向から一転して、緻密ではあるもののシンプルな音像。リリース当時、アメリカのバンドの音になってしまったという批判もあったようですが、むしろ前作よりアメリカ色は薄れているのではないかと感じます。1曲目の"All or Nothing"がモロLAメタルだったり、外部ライターが多数参加したりしているので、「アメリカナイズ」という評価があったのかもしれません。しかし、そもそもエリック・マーティンやフィオナ、ジム・ヴァランスなど外部ライターが関わっているのは、歌詞の一部、それと曲の一部をバンド・メンバーと共作しているというのがほとんどです。まあ、いずれにしてもジョーイ・テンペストが能天気に「ナ~ナ~ナナナ~」とか歌ったり、妙にブルージーな歌いまわしをするのに、拭いがたい違和感があるのは確かですが。

本作のリリースから4半世紀近く経っており、あらためてじっくり聴いてみれば、LAメタルっぽい数曲を除いて名曲・佳曲揃いだと筆者は思います。#6"Seventh Sign"、#11"'Til My Heart Beats Down Your Door"、#12."Girl From Lebanon"、これらはホワイトスネイク的なブリティッシュ・ハード風味でシビれます。ボブ・ディランやイアン・ハンターを思わせる歌いまわしの#7"Prisoners in Paradise"と#9"Homeland"もいい曲です。泥臭い#10"Got Your Mind in the Gutter"だって、過去のヨーロッパを忘れて聴けば十分カッコいい。何故かボーナス・トラック扱いの#13"Break Free"は出色の正統派ハードロックだし、#14" Yesterday's News"はジミヘン風リフとグルーヴが最高。全体に演奏も充実しており、特にキー・マルセロのギターはよく歌っています。名盤とまでは言えないにしても、優れたハードロック・アルバムであることは間違いないでしょう。90年代初頭アメリカでHR/HMそのものが売れなくなっていく状況の中、このバンドも栄光の頂点から一転して、苦戦を強いられることになり結局解散に至るわけで、なんとも同情を禁じえません。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. All or Nothing (Words by E. Martin/A. Pessis/J. Tempest, Music by J. Tempest)
02. Halfway to Heaven (Words and  Music by J. Tempest/J. Vallance)
03. I'll Cry for You (Words and  Music by J. Tempest/N. Graham)
04. Little Bit of Lovin (Words by J. Tempest, Music by J. Tempest/K. Marcello)
05. Talk to Me (Words by J. Tempest/M. Michaeli, Music by M. Michaeli/J. Tempest)
06. Seventh Sign (Words by J. Tempest, Music by K. Marcello/J. Tempest/M. Michaeli)
07. Prisoners in Paradise (Words and  Music by J. Tempest)
08. Bad Blood (Words by J. Tempest/M. Michaeli, Music by K. Marcello/J. Tempest)
09. Homeland (Words by J. Tempest/M. Michaeli, Music by J. Tempest/M. Michaeli/K. Marcello)
10. Got Your Mind in the Gutter (Words by J. Tempest/B. Hill, Music by K. Marcello/B. Hill)
11. 'Til My Heart Beats Down Your Door (Words by B. McDonald/Fiona, Music by J. Tempest/M. Michaeli)
12. Girl From Lebanon (Words and  Music by J. Tempest)
13. Break Free [Japanese Bonus Track] (Words by J. Tempest, Music by K. Marcello/J. Tempest)
14. Yesterday's News [Japanese Bonus Track] (Words by J. Tempest, Music by Europe/I. Haugland)

■Personnel
Joey Tempest – vocals
Kee Marcello – guitars
Mic Michaeli – keyboards
John Levén – bass
Ian Haugland – drums

Nate Winger – background vocals
Paul Winger – background vocals

Producer - Beau Hill

Bad Religion / Brazen Abbot (1997)

0183Bad Religion









ブルガリア出身の凄腕ギタリスト、ニコロ・コツェフによるハードロック・プロジェクト第3作。ボーカルはヨラン・エドマン、トーマス・ヴィクストロム、ジョー・リン・ターナー、インスト・パートはジョン・レヴィン(Ba)、イアン・ホーグランド(Ds)、ミック・ミカエリ(Key)のEurope組と、全員前作Eye of the Storm と同じ布陣です。ニコロ・コツェフはギター以外にも数種の楽器を担当、また作曲・編曲、プロデュース、レコーディング作業の一切を手がけるという多能多才ぶり。このプロジェクトは、1作目から極めてクォリティの高いRainbow、Deep Purple風ハードロック一直線、本作もまた期待に違わない路線で高品質の仕上がりとなっています。楽曲の出来ばえも素晴らしく、ボーカリストは三者三様の個性的な歌唱を競い合い、バックの演奏陣もスリリングでセンスの良いプレイを聴かせてくれます。もちろん、ニコロ・コツェフのギターも折り紙つきの超一級品です。

#1"The Hole World Is Crazy"、ボーカルはジョー・リン・ターナー。Rainbow再結成か?と錯覚するメロディアスでパワフルなスピード・チューン。ミック・ミカエリのオルガンがいい雰囲気出してます。

#2"Nightmares"、立て続けのスピード・チューンですが、ジョー・リン・ターナーとは持ち味の全く異なるトーマス・ヴィクストロムのドラマチックな歌唱が印象的。

#3"Two of a Kind"、一転して落ち着いた曲調。ヨラン・エドマン登場です。渋い歌いまわしにゾクゾクするスロー・バラード。ここでも存在感あるオルガンに拍手したくなります。やっぱりハードロックにはシンセじゃなくてオルガンですよ。

#4"I Will Rise Again"、再びジョー・リン・ターナーです。タイトなリフがカッコいい曲。短いながらも起承転結のあるニコロ・コツェフのギター・ソロが素晴らしい。ややポップなメロディがJLTによく似合っています。適材適所ですな。

#5"Day of the Eagle"、Purple風の疾走感溢れる曲。ニコロさんのバイオリン・ソロが新鮮です。ボーカルはヨラン・エドマンですが、ハイ・トーンがちょい苦しいかな。この人には中低音を生かした渋めの曲が合うと思うんですけどねぇ。

#6"We Don´t Talk Anymore"、ややアーシーなメジャー・キーのバラード。トーマス・ヴィクストロムが味のあるボーカルを聴かせます。この人はほんとにオールマイティです。中間部でテンポがアップし「様式美」風になってからのギター・ソロも聴き所。

#7"Wings of a Dream"、スピーディ&パワフル&ドラマチック、典型的な「様式美」ハードロックです。こういうのは当然ジョー・リン・ターナー。いや~興奮します!

#8"Bad Religion"、タイトル・チューンを歌うのはヨラン・エドマン。ミドル・テンポの落ち着いた曲です。ヴァース部分のポール・ロジャースを思わせるコブシぐるぐるの歌いまわしが最高。カントリー・フィドルみたいなバイオリンと、「様式美」的ギター・ソロのコントラストもニコロさんの計算の内でしょう。この人の才能には脱帽です。

#9"Father to Child"、またまたスピード・チューン。なんという圧倒的な声量、音域、表現力。トーマス・ヴィクストロムの独壇場です。本作で一番リッチー・ブラックモアへのリスペクトを感じさせるニコロさんのソロに思わずガッツポーズ!いや、したことありませんけど、一度言ってみたかったんです。

#10"Love Is on Your Side"、ポップで都会的なのに哀愁を感じさせるJLTのメランコリックな歌唱が実に素晴らしいバラード。それから、またまたニコロさんのソロの構成力にも唸らずにはいられません。

#11"The Empire of the Sun"、トリを勤めるのはやっぱりヨランさん。緊張感に満ちた曲展開が素晴らしい疾走曲です。ギター・ソロも完璧です。いや~、ハードロックを聴き続けて良かったなぁ~、っていう感慨が沸いてきます。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. The Hole World Is Crazy (L: Joe Lynn Turner, Robert Held)
02. Nightmares (L: Thomas Vikström)
03. Two of a Kind (L: Göran Edman)
04. I Will Rise Again (L: Joe Lynn Turner, Robert Held)
05. Day of the Eagle (L: Göran Edman)
06. We Don´t Talk Anymore (L: Thomas Vikström)
07. Wings of a Dream (L: Joe Lynn Turner, Robert Held)
08. Bad Religion (L: Göran Edman)
09. Father to Child (L: Thomas Vikström)
10. Love Is on Your Side (L: Joe Lynn Turner)
11. The Empire of the Sun (L: Göran Edman)
All music written by Nikolo Kotzev

■Personnel
Nikolo Kotzev - guitars, violin, piano, keyboards, percussion
Joe Lynn Turner - vocals (tracks: 1, 4, 7, 10)
Thomas Vikström -  vocals (tracks: 2, 6, 9)
Göran Edman -  vocals (tracks: 3, 5, 8, 11)
Ian Haugland - drums
John Levén - bass
Mic Michaeli - organ

Producer - Nikolo Kotzev 

Out of This World / Europe (1988)

0170Out of This World









世界的大ヒットとなったThe Final Countdownに続くヨーロッパの4枚目のアルバム。バンドのポップ化に反発して脱退したジョン・ノーラムの後任ギタリストには、元イージー・アクションのキー・マルセロが迎えられています。音は前作以上にアメリカナイズされ徹底的にポップ化が進行しました。#3"Open Your Heart"は2nd収録曲の新バージョンですが、オリジナルのひっかかるような角が取れてスムーズに生まれ変わっており、サウンドの変化をはっきりと示しています。全12曲中スピード・チューンは#6"Ready or Not"のみで、後は全てミドル・テンポの曲とバラードというのも今までと違う点。また、時にキラキラとした、時に包み込むようなシンセ・サウンドも大きな特徴です。ジョーイ・テンペストの歌唱力に関しては、危なっかしかった初期とは比べ物にならないくらい向上しています。歌メロそのものも、節回しもブルージーになり、"Seven Doors Hotel"とは全くタイプの異なる旋律です。ちょっと聴くとLAメタルのよう。かといって泥臭さや下品さとは無縁なのがいかにもヨーロッパらしい。キー・マルセロはジョン・ノーラムと違うタイプのギタリストで、フレージングが流麗で非常に滑らか。あくまで歌ものバンドのギターに徹しているのも好印象です。

総じて曲の出来も良く、サヴァイヴァー、ハート、キッスなどを手がけてきたロン・ネヴィソンをプロデューサーに起用したこともあって、サウンドは見事なまでにゴージャス&スムーズ、これはこれで文句の付けようはありません。しかし、ここまでコマーシャルな作品に仕上がっているのにも関わらず、皮肉なことにセールス的には前作を下回ることになりました。90年代以降はアメリカでHR/HMジャンルそのものが「時代遅れ」視されるので、ヨーロッパも鳴かず飛ばずになります。ポップ化=「産業ロック」=アメリカ市場での成功という図式が崩壊していく過程に翻弄されるバンドの姿には、ほろ苦いものを感じてしまいます。田舎臭く青臭く垢抜けないけれど、高貴ささえ漂わせ、壊れやすいクリスタルを思わせる1st~2ndのサウンドを、北欧メタルの代名詞のような曲調を、もし変えなかったとしたら、ヨーロッパというバンドは、ジョーイ・テンペストとジョン・ノーラムは、その後どんな風にロック・シーンに足跡を残したでしょうか。。。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Superstitious (Tempest)
02. Let the Good Times Rock (Tempest)
03. Open Your Heart (Tempest)
04. More Than Meets the Eye (Tempest, Marcello, Michaeli)
05. Coast to Coast (Tempest, Marcello, Michaeli)
06. Ready or Not (Tempest)
07. Sign of the Times (Tempest)
08. Just the Beginning (Marcello, Tempest)
09. Never Say Die (Tempest)
10. Lights and Shadows (Tempest)
11. Tower's Callin' (Tempest)
12. Tomorrow (Tempest)

■Personnel
Joey Tempest – vocals, grand piano on "Tomorrow"
Kee Marcello – guitars, background vocals
John Levén – bass guitar
Mic Michaeli – keyboards, background vocals
Ian Haugland – drums, background vocals

Keith Murrell – background vocals on "Coast to Coast" and "Just the Beginning"

Producer - Ron Nevison 

 

Eye of the Storm / Brazen Abbot (1996)

0113Eye of the Storm
ブルガリア出身のギタリスト、ニコロ・コツェフの主宰するHRプロジェクトの2作目。1作目のLive and Learn(1995) では、グレン・ヒューズ、ヨラン・エドマン、トーマス・ヴィクストロムの3人のボーカリストを押し立てて素晴らしいハードロックを聴かせてくれました。本作ではヨラン・エドマン、トーマス・ヴィクストロムは引き続きの参加、そしてグレン・ヒューズに替わってジョー・リン・ターナーが新たなボーカリストに迎えられ、またまた最高レベルのハードロック・アルバムに仕上がっています。演奏陣はヨーロッパのジョン・レヴィン(Ba)、イアン・ホーグランド(Ds)、ミック・ミカエリ(Key)。みんないい仕事しています。特にイアン・ホーグランドはヨーロッパよりいいプレイなんじゃないかと思うほど。ミック・ミカエリも故ジョン・ロードが乗り移ったかのような素晴らしいオルガンを聴かせてくれます。作曲、編曲はもちろん、プロデュースからミックスまで、マスタリング以外の全ての作業をニコロ・コツェフ自身が行っています。なお、作詞はその曲を歌うボーカリストが担当しています。

前作と同じく、パープル、レインボー風のスタイルを中心に、70年代ハードロックの様々なエッセンスが凝縮されています。曲ごとにボーカルが違うこともあって、まるで70年代ロックのベスト盤を聴いているような錯覚に陥ります。そういう意味では目新しさは皆無ですが、とにかく楽曲と歌唱・演奏が極上なのでとことん楽しめる作品となっています。前作と比較しての特徴は曲調によってボーカリストを決めていること。メインのパープル、レインボー的なスピード曲は、ジョー・リン・ターナー担当。やはりこの人はこういう曲を歌わせたらピカイチですね。#8"The Road to Hell"なんかパープル以上にパープルで思わず笑ってしまいます。とにかく、出がらしみたいな今のパープルよりよっぽどエキサイティングです。リズムが跳ねる曲はトーマス・ヴィクストロム。これが意外にいいんです。この人上手い上にほんと器用だわ。ヨラン・エドマンはどうやらこのプロジェクトではポール・ロジャース役を振られたらしく、メロウな曲、アーシーな渋い曲を受け持っています。リッチーがイアン・ギランの後任にポール・ロジャースを欲しがったというのは有名な話ですが、第三期パープルにもし代用品のデビカバじゃなくポール・ロジャースが入っていたら、なんてことを想像しながら聴くのも一興です。#11"Devil's Allegro"はインスト曲ですが、ニコロ・コツェフのテクニックとフィーリングの冴えが十二分に堪能できます。アクセル・ルディ・ペルに爪の垢を煎じて飲んでもらいたい。飲まないだろうけど。

国内盤ブックレットにはニコロ・コツェフ自身によるメンバー紹介、曲紹介が掲載されていますが、頻繁に出てくるフレーズは、「70年代のハードロック」、「仕事が速い」。そうか、ミュージシャンもやっぱり仕事が速くないといけないんだなー。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Eye of the Storm (L : Joe Lynn Turner, Robert Held)
02. Twist of Fate (L : Joe Lynn Turner, Robert Held)
03. Fool in Love (L : Göran Edman)
04. Line of Fire (L : Joe Lynn Turner, Robert Held)
05. Wake Up Everybody (L : Thomas Vikström)
06. Everything's Gonna Be Allright (L : Göran Edman)
07. Common People (L : Göran Edman)
08. The Road to Hell (L : Joe Lynn Turner)
09. Restless in Seattle (L : Göran Edman)
10. Highway Cindy (L : Thomas Vikström)
11. Devil's Allegro
12. I'll Be There for You (L : Göran Edman)
All music written by Nikolo Kotzev

■Personnel
Nikolo Kotzev - guitars, keyboards, pianos, violin, percussion, bass on 11, organ on 11
Joe Lynn Turner - vocals on 1, 2, 4, 8
Thomas Vikström - vocals on 5, 10
Göran Edman - vocals on 3, 6, 7, 9, 12
Ian Haugland - drums
Mic Michaeli - organ
John Levén - bass

Producer - Nikolo Kotzev 

The Final Countdown / Europe (1986)

0098The Final Countdown
1986年にリリースされヨーロッパの出世作となった3枚目のアルバムThe Final Countdown です。今にして思えば、このアルバムとシングルカットされた曲が爆発的に売れたことで、良くも悪くもこのバンドの行く末を決定づけることになりました。ど頭のタイトル曲"The Final Countdown"を聴いただけで、1st、2ndからのサウンドの変化はすぐに分かります。曲を引っ張るのはギター・リフではなくキーボードのキャッチーなフレーズ。また、歌メロからクラシカルな旋律はほとんど消えました。ジョーイ・テンペストの歌唱もメタル的な力みが取れ、よりスムーズなものになっています。アメリカ市場を狙ってポップ化を進めたたのは明らかです。果たしてこの曲は全米チャート8位を記録しただけでなく、フランス、ドイツ、アイルランド、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、イタリアで1位を獲得する大ヒットとなりました。このアルバムからは他に4曲がシングル・カットされています。アルバムはアメリカだけで300万枚以上を売り上げてチャート最高8位、スウェーデン、スイス、フランスで1位、カナダ、イタリアで2位、ノルウェー4位、オーストラリア5位、ドイツ6位、イギリス9位と、まさに世界的な成功を収めることとなりました。

専任キーボード奏者を加入させてサウンドの装飾性を強め、楽曲もよりキャッチーさを追求して工夫を凝らし、一部の好事家だけにしか受け入れられない北欧メタルから、一般受けするアメリカナイズされたハードロックへ。この変身が大成功をもたらしたわけですが、かといってこのバンドが、よくあるアメリカのバンドのようにギラギラしたり、あっけらかんとしたサウンドになったわけではありません。ヨーロッパの特色だったリリシズムや気品、愛すべきイモ臭さはまだ残っています。ジョーイ・テンペストと並ぶ看板であるジョン・ノーラムのギターも、1st、2ndと遜色ないほど流麗に歌いまくっています。しかし、彼はサウンドの変化に不満を募らせ、このアルバムを最後にヨーロッパを脱退。そしてジョン・ノーラムが去った後、バンドのポップ化には一段と拍車がかかることとなります。

バンド・メンバーは、ジョーイ・テンペスト(vo)、ジョン・ノーラム(gt)、ジョン・レヴィン(ba)の3人は、1st、2ndと変わらず。ドラムはトニー・レノからイアン・ホーグランドに交代、それから前述したようにキーボードのミック・ミカエリが新メンバーとして加わっています。プロデューサーには、80年代黄金期ジャーニーの作品群を手がけてきたケヴィン・エルソンが迎えられています。なおボーナス・トラック3曲は、1987年ロンドンのハマースミス・オデオンでのライブを収録したビデオからのものです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. The Final Countdown
02. Rock the Night
03. Carrie
04. Danger on the Track
05. Ninja
06. Cherokee
07. Time Has Come
08. Heart of Stone
09. On the Loose
10. Love Chaser
11. The Final Countdown (Live) [bonus]
12. Danger on the Track (Live) [bonus]
13. Carrie (Live) [bonus]
All songs written by Joey Tempest except "Carrie" written by Joey Tempest and Mic Michaeli

■Personnel
Joey Tempest – vocals
John Norum – guitars, backing vocals
John Levén – bass guitar.
Mic Michaeli – keyboards, backing vocals
Ian Haugland – drums, backing vocals

Producer - Kevin Elson 

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