メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

マイケル・ファスト

Offside / Pretty Maids (1992)

0351Offside









デンマークのハードロック・バンドPretty Maidsのアコースティック企画盤。5曲収録のミニ・アルバムで、元々は日本のファン向けに制作されたとのことです。硬派なイメージが強いPretty Maidsですが、これが意外にも穏やかで柔らかなサウンドを聴かせる中々の好盤となっています。今は中古盤が格安で手に入るし、聴いて損はないと思います。

#1"Heartbeat From Heaven"
オリジナル新曲。切なさと爽やかさが同居する不思議な味わいのある曲です。
#2"Please Don't Leave Me"
ジョン・サイクスとフィル・リノットによる名曲のカバー。アルバムSin-Decade にも収録されていましたが、そのアコースティック・バージョンです。喪失感というニュアンスの表現ではこちらの方が上かもしれません。
#3"In the Minds of the Young"
オリジナル新曲。物悲しく美しい旋律が最高です。このバンドの隠れた名曲ではないでしょうか。
#4"'39"
QueenのA Night at the Opera 収録曲のカバー。というか完コピですな。もろカントリーでバンドのカラーに全然あっていませんが、これも意外に上出来でちょっと驚かされます。
#5"Fly Away"
ブライアン・ロバートソンとジミー・ベインが結成したブリティッシュ・ロック・バンドWild Horsesの1stアルバム収録曲で、シングル・カットもされていました。これまた渋い選曲です。この曲もほとんど完コピです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Heartbeat From Heaven (Ronnie Atkins, Ken Hammer)
02. Please Don't Leave Me (Phil Lynott, John Sykes)
03. In the Minds of the Young (Ronnie Atkins, Ken Hammer)
04. '39 (Brian May)
05. Fly Away (Phil Lynott, Jimmy Bain)

■Personnel
Ken Hammer - Guitars, Background Vocals
Ronnie Atkins - Vocals
Kenn Jackson- Bass, Background Vocals
Michael Fast - Drums, Percussion, Background Vocals

Dominic Gale - Keyboards
Knud Linhard - Background Vocals

Producer – Pretty Maids

Sin-Decade / Pretty Maids (1992)

0302Sin-Decade









プリティ・メイズの4枚目のフルレンス・アルバム。彼らのアメリカ進出の夢は結局叶わず、アメリカン指向・ポップ指向の前2作の音楽性から一転して、開き直ったように徹底したヘヴィ&ハード路線となっています。ロニー・アトキンス(Vo)とケン・ハマー(Gt)以外のメンバーは抜けて、二人のリーダーシップが確立したアルバムでもあります。アメリカでの成功という野心は潰えたものの、皮肉なことに本作はメタル的要素とメロハー的要素が融合したプリティ・メイズの個性が全面開花した傑作となりました。プロデュースはMetallicaなどを手がけたフレミング・ラスムッセンで、なるほどと納得する音作りですね。

突進するような疾走曲#1"Running Out"が象徴するように、どの曲も贅肉をそぎ落としたようなソリッドでストレートなアレンジが施されており、かと言って一本調子に陥ることなく曲調のバリエーションも豊富です。また歌メロはプリティ・メイズらしい覚えやすくて魅力的なもの。歌唱・演奏面でも充実しており、ロニー・アトキンスのボーカルは、「この人こんなに上手かったのか」と瞠目するほどでした。新たなリズム・セクション、ケン・ジャクソン(Ba)とマイケル・ファスト(Ds)もいい仕事をしています。また、元メンバーのアラン・オーウェン、常連のバッキング・メンバーであるドミニク・ゲイル、クヌート・リントハート(フィル・ハート)もレコーディングに参加しています。

さて、ラストに収録された#11"Please Don't Leave Me"ですが、もちろんジョン・サイクスとフィル・リノットのあの名曲のカバーです。ほぼ完コピですね。一聴して分かるようにアルバム全体のカラーとは異なる本来オマケ的なものにも関わらず、シングル・カットされて大ヒットします。このカバー曲がプリティ・メイズの最大のヒット曲となってしまったのはなんとも皮肉なものです。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Running Out
02. Who Said Money
03. Nightmare in the Neighbourhood
04. Sin-Decade
05. Come on Tough, Come on Nasty
06. Raise Your Flag
07. Credit Card Lover
08. Know It Ain't Easy
09. Healing Touch
10. In the Flesh
11. Please Don't Leave Me
All songs written by Ronnie Atkins and Ken Hammer
except "Please Don't Leave Me" by Phil Lynott and John Sykes

■Personnel
Ronnie Atkins - vocals
Ken Hammer - guitar
Michael Fast - drums, percussion
Kenn Jackson- bass

Alan Owen - keyboards
Dominic Gale - keyboards
Knud Linhard - additional backing vocals

Producer – Flemming Rasmussen, Pretty Maids


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