0064Livin' It Up
オランダ産メロハー・バンド、テラ・ノヴァの1996年リリースの1stアルバムです。レコーディング・メンバーはフレッド・ヘンドリックス(vo, gt)、ジェスィーノ・デローザス(gt)、ラルス・バウヴィンク(dr)、ルシアン・マテウソン(ba)、フレッドの弟ロン・ヘンドリックス(key)の5人。


このバンドはハード・ポップという言葉がピタっとあてはまる音楽性で、サイダーみたいにすっきり爽やか青空系、アホかと思うほど明るく弾けています。中心人物でボーカリストのフレッド・ヘンドリックスの書くメロディがそもそも明るく楽しい上に、彼の声質と歌唱がまたカラっと爽快なので、メロハーと言ってもしっとり哀愁系とは対極にある音が特徴となっています。#1"Livin' it up"、#3"Hey Babe"、#5"Come on"、#7"Once Bitten Twice Shy"などは、そんな彼らの個性が遺憾なく発揮された底抜けに楽しいハード・ポップです。テラ・ノヴァはまたバラードにも定評があるのですが、このアルバムでは#6"Summernights"、#8"Children of the Shade"、#10"Love of My Life"と3曲が収録されています。それから、ジェスィーノ・デローザスのコンパクトでメロディアスなギター・ソロも聴き所。特に、ファンキーなハードロック・ナンバー#9"Only the Strong Survive"での、テクニカルでありながら歌心のあるギターはゾクゾクするほどかっこいいです。

ライナーによれば、フレッド・ヘンドリックスが自らプロデュースし自主制作したテープをあちこちのレーベルに送って、やっと日本ビクターとの契約にこぎつけリリースとなったそうです。以前ほどではないにせよ、日本は伝統的にHM/HR、特にメロハーが支持されている地域なわけですが、このバンドのスタートアップにも、日本のレーベルやリスナーのバックアップがあったというのも感慨深いものがあります。また、パフォーマンスやソング・ライティングだけにとどまらず、これだけのクォリティのアルバムを自力で制作したフレッド・ヘンドリックスの才能も凄いですね。なお、オリジナルのテープには13曲収録されており、メジャー・リリースにあたって3曲がカットされています。その3曲はEPLove of My Life に収められています。もちろん現在は廃盤となっていますが、中古で比較的容易に入手できます。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. Livin' it up 
02. Interlude
03. Hey Babe
04. If Dreams Are Forever
05. Come on
06. Summernights
07. Once Bitten Twice Shy
08. Children of the Shade
09. Only the Strong Survive
10. Love of My Life
All tracks written by Fred Hendrix. Except tracks 7, 9 written by Fred Hendrix and Gesuino Derosas

■Personnel
Fred Hendrix - lead vocal, guitar
Gesuino Derosas - guitar, backing vocal
Lars Beuving - drums, backing vocal
Ron Hendrix - keyboards, backing vocal
Lucien Matheeuwsen - bass, backing vocal
 

Producer - Fred Hendrix
Except tracks 1, 10 produced by Fred Hendrix, Geoff Foster, André Koning