メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

ピーター・ハーマンソン

Live in Stockholm / John Norum (1990)

0248Live in Stockholm










1988年ストックホルムでのライヴ演奏を収録したジョン・ノーラムのEP。前年にリリースされた1stソロ・アルバムTotal Control から、"Eternal Flame"と"Blind"、シン・リジィのナンバー"Don't Believe a Word"と"Bad Reputation"、そして未発表インスト曲(1stのアウトテイク)"Free Birds in Flight"、計5曲入りとなっています。ただし、"Bad Reputation"は日本国内盤ボーナストラックとなっており、海外盤は4曲のみの収録なので購入する場合注意が必要です。

しかしまあ、ライブではスタジオ盤以上にジョン・ノーラムが弾きまくり倒していますね。惚れ惚れするほど見事なプレイです。たった4曲だけじゃなくてフル・アルバムで聴かせてもらいたかったなあ。逆に、スタジオ録音のインスト"Free Birds in Flight"はいらなかったかも。ギター・インストっていうのは、ジェフ・ベックなど極少数の特別なギタリスト以外は、どうしても2~3回聴くと飽きちゃうんですよね。あくまで筆者個人の感じ方ですが。それにしても、最近の落ち着いたプレイも悪くないけれど、ギンギンのジョン・ノーラムはやっぱり魅力的です。対照的にこのライブEPでのヨラン・エドマンのボーカルは、スタジオ以上に線が細くて頼りないです。思うに、この人は声を張り上げてHR/HM歌うより、ちょい渋めなバンドでじっくり歌うほうが味があるんじゃないかなぁと。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Eternal Flame (John Norum, Marcel Jacob)
02. Don't Believe a Word (Phil Lynott)
03. Bad Reputation (Brian Downey, Scott Gorham, Phil Lynott) (Japanese bonus track)
04. Blind (John Norum, Marcel Jacob)
05. Free Birds in Flight (John Norum)

■Personnel
John Norum – guitars, lead vocals, backing vocals
Göran Edman – lead vocals
Henrik Hildén – drums, percussion
Peter Hermansson – drums
Mats Lindfors – rhythm guitar, keyboards, backing vocals
Per Blom – keyboards
Marcel Jacob – bass

Producer - John Norum

Total Control / John Norum (1987)

0217Total Control










The Final Countdown を最後にヨーロッパを脱退したジョン・ノーラムが、マルセル・ヤコブ、ヨラン・エドマンとともに制作した1stソロ・アルバム。1987年ということは、マルセル・ヤコブはイングヴェイ・マルムスティーンのバンドを離れてタリスマンの結成前、ヨラン・エドマンはマディソンを抜けてインギーのボーカリストとなる前ですね。その他のミュージシャンはゲスト扱いで、ドラムに220 Voltのピーター・ハーマンソン、キーボードにパー・ブロム、この人はプロデューサーでもあり、後にジョン・ノーラムの妹のトーン・ノーラムのアルバムにも参加しています。曲提供もしているマッツ・リンドフォース、マックス・ローレンツは、バック・ボーカル、オルガンでそれぞれクレジットされています。プロデュースはジョン・ノーラム自身と、220 Voltなどを手がけてきたトーマス・ウィット、さらに共同プロデューサーとしてパー・ブロムが名を連ねています。

ヨーロッパのポップ化、アメリカ指向に反発してヨーロッパを離れたジョン・ノーラム。その彼がやりたいようにやった本作は、ヨーロッパのOut of This WorldPrisoners in Paradise ほどアメリカンではありませんが、かといって意外に初期ヨーロッパほどクラシカルでも北欧色が強いわけでもありません。変な表現ですが、北欧風味のブリティッシュ・ハードという印象です。3曲だけ歌っているヨラン・エドマン、最近は円熟味を増して落ち着いた歌唱スタイルになっていますが、この頃ははまだ声が若々しいものの、線が細くて若干頼りないかな。しかし、ミスター北欧ボイスの名にふさわしい歌いっぷりが本作の魅力を高めているのは確かです。ほとんどの曲を歌っているのはジョン・ノーラムですが、結構上手いし声質がヨラン・エドマンに近いので違和感はありません。肝心のギター・プレイに関しては、ヨーロッパ時代を上回ります。The Final Countdown で溜まったフラストレーションを吹き飛ばすかのような、まさに気迫溢れる演奏。この頃はインギーを意識していたらしく、ちょっとやり過ぎ感はありますが、トーンといいフレーズの流れといい、やはり素晴らしいテクニックとセンスを持ったギタリストだと痛感させられます。それから、マルセル・ヤコブのグリグリ手数の多いベース、これははいつも通りの快感です。また、彼はオリジナル曲を全てジョン・ノーラムと共作しており、そのメロディメイカーとしての才能が本作でも伺えます。

■01. Let Me Love You (John Norum, Marcel Jacob)
ミドル・テンポのオーソドックスなハードロック。ボーカルはジョン・ノーラムですが、高音部などはヨラン・エドマンの歌い方を意識しているのか、ちょっと似てますね。
■02. Love Is Meant to Last Forever (John Norum, Marcel Jacob)
ギターのテーマからして哀愁度高めでグッと来ます。これは名曲でしょう。サビがなんとなく"The Final Countdown"に似てるのが微笑ましいです。ボーカルはヨラン・エドマン。
■03. Too Many Hearts (John Norum, Marcel Jacob)
いかにも北欧的な冷ややかさを湛えたバラード。ギター・ソロもとても美しい。
■04. Someone Else Here (John Norum, Marcel Jacob, Peter Hermansson)
ちょっと地味目の曲で、本作の中ではイマイチ感があります。
■05. Eternal Flame (John Norum, Marcel Jacob)
ボーカルはヨラン・エドマン。しょっぱなのギターとベースのユニゾンからワクワクさせてくれます。歌メロ、曲の展開、ギター・ソロ、すべて「様式美」という言葉がピッタリ。本作のハイライトの一つ。
■06. Back on the Streets (Vinnie Vincent, Richard Friedman)
ヴィニー・ヴィンセントのカバー。メロハー好きにはこの哀愁メロが堪りません。ギター・ソロもカッコいいし、うーん、オリジナルよりこっちのほうがいいですね。ボーカルはヨラン・エドマンです。
■07. Blind (John Norum, Marcel Jacob)
ZEP風のヘヴィなノリの曲。というか、モロ"Black Dog"だな。ジョン・ノーラムのボーカルもロバート・プラント風になってます。
■08. Law of Life (Mats Lindfors, Max Lorentz)
ややブルージーで、本作ではちっょと異色な曲。今度はデビカバみたいな歌い方してます。この人、結構器用に歌マネできるんですね~。
■09. We'll Do What It Takes Together (John Norum, Marcel Jacob)
シン・リジィ風のギターのハーモニー、ポップな歌メロがカッコいいです。ボーカルがジェフ・スコット・ソートを思わせるし、ちょっとタリスマンっぽい感じ。
■10. In Chase of the Wind (John Norum, Marcel Jacob)
イントロ聴いてるとUFOの"Doctor Doctor"が始まるかと思いますが、オリジナルのインスト曲。マイケル・シェンカー+ゲイリー・ムーア+イングヴェイってな感じでとにかく弾きまくってます。
■11. Wild One (bonus track) (Phil Lynott)
シン・リジィのカバー。もちろんいい曲なんですが、ボーカルがフィル・ライノットそっくりなのがどうしても笑ってしまいます。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Personnel
John Norum – Guitars, Lead Vocals, Backing Vocals
Marcel Jacob – Bass Guitar
Göran Edman – Lead Vocals on 2, 5, 6, Backing Vocals

Peter Hermansson – Drums
Per Blom – Keyboards
Micke Larsson – Fretless Bass on 3
Mats Lindfors – Backing Vocals on 8
Max Lorentz – Hammond Organ on 8

Producer - John Norum, Thomas Witt
Co-Producer - Per Blom

Talisman / Talisman (1990)

0008Talisman

イングヴェイ・マルムスティーンのライジング・フォース時代の同僚である故マルセル・ヤコブとジェフ・スコット・ソートが結成したタリスマンの1st。今回は、新たにリマスターされ、さらにデモ音源とライヴ音源を収録したボーナスCD付き2枚組のご紹介です。

ハードな演奏に切ないメロディが乗る"Break Your Chains"、ポップでキャッチーな"I'll Be Waiting"、AORテイストの哀愁バラード"Just Between Us"、高揚感満点の"Queen"などなど、このアルバムは名曲が目白押しです。ジェフ・スコット・ソートの伸びやかでソウルフルなボーカル、マルセル・ヤコブのテクニカルなベースはパーフェクトとしか言いようがありません。キーボードはやはりインギーとの仕事で知られるマッツ・オラウソン、コンパクトにまとめられた印象的なギター・ソロはクリストファー・シュタール、ドラムは2曲だけ220 Voltのピーター・ハーマンソンが叩いていますがその他は打ち込みのようです。ラスト前の、タリスマンに似合わないロックンロール曲"Women, Whiskey, And Songs"はいらなかったかも。それだけが小さなマイナス・ポイントですが、とにかくこのアルバムはメロディアス・ハードを語るとき欠かすことのできない名盤だと思います。

さて、ボーナスCDですが、デモ音源が8曲、ライブ音源が6曲収められています(なお近年発売されたTalisman: 2012 Deluxe Edition にはライブ音源が8曲収録されています)。デモは、曲のタイトル、メロディ、アレンジなど多少異なっていますが、本編と同じ曲をヨラン・エドマンが歌っています。彼はこの後イングヴェイ・マルムスティーンをはじめ数多くのバンド、プロジェクトで活躍するわけですが、このときはまだ元Madisonという経歴しかない頃です。このデモ音源を聴く限り、繊細でいかにも北欧スウェーデンを感じさせるヨラン・エドマンよりも、豪快なジェフ・スコット・ソートのほうがタリスマンのサウンド、メロディに合っているように思えます。この後マルセル・ヤコブとジェフ・スコット・ソートは長年にわたってコンビを組むので、よほど二人の相性は良かったんでしょう。ライブのボーカルはジェフ・スコット・ソートです。ビデオカメラの音声トラックを音源にしているので音質は悪いです。タリスマンの曲のほか、ジョン・ノーラムのTotal Controlから"Eternal Flame"と"Let Me Love You"、ヨーロッパのWings Of Tomorrowから"Scream of Anger"、シカゴ・ブルースのジョン・ブリムの曲"Ice Cream Man"が聴けます。何を歌わせてもジェフ・スコット・ソートは様になりますね。

最後にプロデュースですが、スウェーデン人のマッツ・リンドフォース(Lindforsをリンドフォルス、リンドフォッシュなどと表記している場合もありますが、スウェーデン語の正確な読みは不明です)が行っています。CandlemassやGloryなどのプロデュース、ミックスを担当したりしている他に、アレンジャー、ギタリスト、ボーカリストとしても仕事をしている才人です。このアルバムでも、"Women, Whiskey, And Songs"でギターを弾いています。また、ジョン・ノーラムのTotal Controlでも、バックボーカル・作曲・ミックスに関わっていますが、同アルバムにはマルセル・ヤコブ、ヨラン・エドマン、ピーター・ハーマンソンも参加しています。スウェーデンHR/HM界の人的交流の一端が窺えます。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

【Disk 1】
■Tracks
01. Break Your Chains (Jacob, Jakobsson)
02. Standin' On Fire (Jacob, Soto)
03. I'll Be Waiting (Jacob, Soto)
04. Dangerous (Jacob)
05. Just Between Us (Jacob, Soto)
06. System Of Power (Lindfors, Lorenz)
07. Queen (Jacob, Soto)
08. Lightning Strikes (Jacob, Soto)
09. Day By Day (Jacob)
10. Women, Whiskey, And Songs (Jacob)
11. Great Sandwich (Jacob)

■Personnel
Marcel Jacob - bass, rhythm guitars, drums and Keyboards
Jeff Scott Soto - lead vocals, backing vocals
Christopher Stahl - lead guitars
Mats Lindfors - lead and rhythm guitars on Track 10

Peter Hermansson – drums on Track 6 And 8
Mats Olausson – keyboards

Producer - Mats Lindfors

【Disk 2 - Bonus Disk】
■Tracks
01. Break Your Chains [demo] (Jacob, Jakobsson)
02. Under Fire [demo] (Jacob) 
03. If You Need Somebody [demo] (Jacob) 
04. Dangerous [demo] (Jacob)
05. Oceans [demo] (Jacob) 
06. Lighening Strikes [demo] (Jacob, Soto)
07. Day By Day [demo] (Jacob)
08. NJBBWD [demo] (Jacob)
09. Just Between Us [live] (Jacob, Soto)
10. Eternal Flame [live] (Norum, Jacob)
11. Scream of Anger [live] (Tempest, Jacob)
12. NJBBWD [live] (Jacob)
13. Let Me Love You [live] (Norum, Jacob)
14. Ice Cream Man [live] (Brim)




記事検索
カテゴリ別アーカイブ
プロフィール

トンキチ

タグクラウド
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ