メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

ニール・カーノン

Streets / 1st (1983)

0180First









元Kansasのスティーヴ・ウォルシュと元City Boyのマイク・スラマーが結成したStreets(ストリーツ)のデビュー・アルバム。曲調はポップでメロディアスかつハード、そこに風味付け程度のプログレ要素入れましたという感じ。音作りのほうは今となっては少々古めかしい80年代的ゴージャス・サウンドです。本作の主なカラーは、シングル・カットされた#1"If Love Should Go"や#2"Move On"のようなポップ・ロックですが、スティーヴ・ウォルシュのソウルフルでアクの強いボーカルは、むしろHumble Pie風の#3"One Way Street"ような曲でメロディをくずしながら歌うほうがイキイキしています。#8"Blue Town"なんかもそうだけど、まるでスティーヴ・マリオットみたいにカッコいいです。また、マイク・スラマーのギターは、この当時から粘りがあってキレもあり、さすがの職人技です。

ベースのビリー・グリアーは、Streets解散後スティーヴ・ウォルシュとともに再結成Kansasに参加、また後年マイク・スラマーとSeventh Keyを結成するなどしています。ドラムのティム・ゲルトはスティーヴ・ウォルシュの1stソロ・アルバムSchemer Dreamer (1980)に参加していたミュージシャン。Streets以降は、Joshua、Angry Anderson、Glenn Hughesのアルバムでプレイしています。プロデュースは、1970年代からYes、Hall & Oatesなどを手がけたニール・カーノン。このブログの対象とするバンドでは、Dokken、FM、Heavens Edge、SHYなどの数多くのアルバムをプロデュースしています。

なお、このCDは復刻・再発専門レーベルである米国Wounded Bird Recordsから2002年に出されており、おそらく他にはCD化されていないと思われます。
※追記2017年2月
英国の復刻専門レーベルRock Candyからも2013年に再発され、現在2種類のCD盤が出回っています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. If Love Should Go (Steve Walsh/Mike Slamer)
02. Move On (Steve Walsh)
03. One Way Street (Steve Walsh)
04. Lonely Woman's Cry (Steve Walsh)
05. Everything Is Changing (Steve Walsh)
06. Cold Hearted Woman (Marty Conn)
07. So Far Away (Steve Walsh)
08. Blue Town (Steve Walsh/Mike Slamer/Tim Gerht/Billy Greer)
09. Fire (Steve Walsh/Mike Slamer/Tim Gerht)

■Personnel
Steve Walsh - vocals, keyboard
Mike Slamer - guitars
Billy Greer - bass, vocals
Tim Gerht - drums, percussion

Producer - Neil Kernon

Heavens Edge / Heavens Edge (1990)

132Heavens Edge









アメリカのHR/HMバンドHeavens Edgeのデビュー・アルバム。見た目も音もLAメタルっぽいのですが、東海岸フィラデルフィアの出身ということです。LAメタルの中でもDokken(全盛時)に一番近い印象です。とりわけギターの刻みやソロの雰囲気なんかは近いというよりマネって感じ。プロデュースが同じニール・カーノンということも影響しているのかもしれません。で、LAメタル、筆者はどうもあの空騒ぎ感が苦手。"欝"もやだけど"躁"も疲れます。このアルバムも半分くらいの曲はLAメタル的バカっぽさが耳につくのですが、半分くらいはかなりイイです。特に#4"Find Another Way"はイントロから名曲の予感がする素晴らしい曲です。ヴァースもコーラスもとにかくメロディが叙情的でハーモニーも美しい。まさにメロディアス・ハードロック!#11"Come Play the Game"も哀愁系メロハーで、アルバムの中ではこの2曲が抜きん出ていると思います。全曲この路線で行ってくれたら良かったのに。他には、ロマンチック&センチメンタルなバラード#6"Hold on to Tonight"、露骨にDokken風ですが#8"Bad Reputation"、#9"Daddy's Little Girl"も悪くないですね。

メンバーはマーク・エヴァンス(vo)、レジー・ウー(gt)、スティーヴン・パリー(gt)、G・C.・ギドッチ(ba)、デヴィッド・ラス(ds)の5人。バッキング・ボーカルにテリー・ブロック(Strangeways、Giant)、ラリー・ボー(Red Dawn、Network)。ネットワークというバンドはいくつもあるのですが、ラリー・ボーがいたネットワークのベースのマーク・エヴァンスは、どうもヘヴンズ・エッジのマーク・エヴァンスと同じ人っぽい。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Intro (Reggie Wu/Mark Evans)
02. Play Dirty (Reggie Wu/Mark Evans/George Guidotti)
03. Skin to Skin (Reggie Wu/Mark Evans)
04. Find Another Way (Reggie Wu/Mark Evans)
05. Up Against the Wall (Reggie Wu/Mark Evans)
06. Hold on to Tonight (Reggie Wu/Mark Evans)
07. Can't Catch Me (Reggie Wu/Mark Evans)
08. Bad Reputation (Reggie Wu/Mark Evans)
09. Daddy's Little Girl (Reggie Wu/Mark Evans)
10. Is That All You Want? (Reggie Wu/Mark Evans/Steven Parry)
11. Come Play the Game (Reggie Wu/Mark Evans)
12. Don't Stop, Don't Go (Reggie Wu/Mark Evans)

■Personnel
Mark Evans - lead & backing vocals, acoustic guitar
Reggie Wu - guitar, keyboards, backing vocals
David Rath - drums, percussion
G. C. Guidotti - bass
Steven Parry - guitar, slide guitar, backing vocals

Terry Brock - backing vocals
Larry Baud - backing vocals
Ray Koob - additional vocals
Mike French - additional vocals
Rob Rizzo - additional keyboard programming

Producer - Neil Kernon 

Tough It Out / FM (1989)

0053Tough It Out

イギリスのメロディアスハード・バンドFMの1989年リリースの2作目。1stアルバムIndiscreet の延長線上のサウンドで、いかにも80年代らしい都会的なメロハー/AORに仕上がっています。プロデューサーには、ホール&オーツやドッケンなど数多くのアルバム制作で実績のあるニール・カーノン(Neil Kernon)を起用。また、数々のヒット曲を生み出してきたデスモンド・チャイルド(Desmond Child)を曲作りに関与させるなど、レーベルのやる気(売る気)満々な様子が窺えます。その甲斐あって、1st以上に充実した楽曲と演奏は、何度聴いても飽きるということがありません。スティーヴ・オーヴァーランドのソウルフルな歌唱はますます旨味を増し、マーヴ・ゴールズワーシー&ピート・ジャップのコンビは相変わらず心地よいグルーヴを生み出しています。クリス・オーヴァーランドの歌心を感じさせるギターも健在です。ディジ・ディジタルのキーボードも、出しゃばり過ぎず曲に彩りを添えていて好感が持てます。初期FMの中では文句なく最高の出来ではないでしょうか。バッキング・ボーカルに、ストレンジウェイズ、ジャイアントなどで知られるテリー・ブロックと、女性メロハー・ボーカリストの第一人者ロビン・ベックが参加しているのもうれしいです。

#4"Someday (You'll Come Running)"は、ジュディス・ランドールとロビン・ ランドール (Judithe & Robin Randall)という珍しい母娘ライターコンビと、"Island Nights"で有名なAOR系シンガー・ソングライター、トニー・シュート(Tony Sciuto)の作品。アメリカのメロハー・バンドAirkraftのアルバムIn the Red (1991)や、元King Kobra、Signal、現Unruly Childのマーク・フーリー(Mark Free)のソロアルバムLong Way From Love (1993)でも取り上げられています(このアルバムは全曲 ランドール 母娘が書いています)。さらに、ロビン・ ランドール が、自身のグループVenus & MarsのGrand Trine (1994)でセルフカバーしています。それから、#5"Everytime I Think of You"は、Mr. Bigのエリック・マーティン(Eric Martin)のソロ・アルバムI'm Only Fooling Myself (1987)に収録されていた曲。同一曲を複数のアーティストのバージョンで聴き比べると、アレンジや歌唱の違いにそれぞれの個性が感じられて楽しいものです。

なお、2012年にイギリスの再発レーベルRock Candyより、ボーナス・トラック5曲が追加されたリマスター盤も発売されています。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Tough It Out (S. Overland, C. Overland, J. Harms)
02. Don't Stop (M. Goldsworthy, P. Jupp, D. Digital)
03. Bad Luck (S. Overland, C. Overland, D. Child)
04. Someday (You'll Come Running) (J. Randall, R. Randall, T. Sciuto)
05. Everytime I Think of You (S. Mullen, J. Cesario, G. Jones)
06. Burning My Heart Down (S. Overland, C. Overland, D. Child)
07. The Dream That Died (S. Overland, C. Overland)
08. Obsession (M. Goldsworthy, P. Jupp, D. Digital)
09. Can You Hear Me Calling? (S. Overland, C. Overland)
10. Does It Feel Like Love (S. Overland, C. Overland)
11. Feels So Good (S. Overland, C. Overland)

■Personnel
Steve Overland - Lead & backing vocals, guitar
Merv Goldsworthy - Bass, backing vocals
Pete Jupp - Drums, backing vocals
Chris Overland - Lead guitar
Didge Digital - Keyboards

Terry Brock - Backing vocals
Robin Beck - Backing vocals

Producer - Neil Kernon


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