メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

デイヴ・ムーア

Walk in the Fire / Strangeways (1989)

0435Walk In The Fire









英国(スコットランド)のメロディアス・ハードロック・バンドStrangewaysの3rdアルバム。ラインナップは前作と同じで、イアン・J・スチュワート(G)とデイヴ・スチュワート(B)兄弟、ジム・ドラモンド(Ds)、テリー・ブロック(Vo)、サポート・メンバーのデイヴ・ムーア(Key)となっています。

アメリカ志向のAORハード路線、煌びやかなキーボード、ソウルフルなボーカル、これらの特徴は前作を踏襲しています。考えてみれば、同時期に世に出た同じブリティッシュ・バンドFMの初期作と共通する要素が多いですね。FMの2ndTough It Outにはテリー・ブロックがバック・ボーカルで参加したりしてますし。しかし、メロディの親しみやすさや曲調のバリエーションの豊富さではFMに軍配を上げざるを得ません。特に本作では、全曲がミディアム・テンポでリズム・パターンも似たり寄ったり、メロディも各曲ごとの個性が乏しく、3~4曲聴くともう飽きてしまいます。おまけに相も変わらず風呂場で録音したようなサウンド・プロダクションなのはいただけません。1st、2ndはともかく、この3rdが出たのは1989年ですよ。「80年代風ゴージャス・サウンド」を好む人には良い音に聴こえるのでしょうが、いい加減勘弁してもらいたいです。一曲一曲はそれなりに佳曲だし、歌唱・演奏もハイ・レベル、なのにアルバム全体の印象はどうにもパッとしません。もったいないです。

なお、筆者の聴いているのは、英国Majestic Rockの2006年リマスター再発盤で、ボーナス・トラックとして2曲のライブ音源が追加収録されています。また、同じく英国Rock Candyの2011年リマスター再発盤のボーナス・トラックは、ライブ音源ではなくデモ音源4曲となっています。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Where are They Now
02. Danger in Your Eyes
03. Love Lies Dying
04. Every Time You Cry
05. Talk to Me
06. Living in the Danger Zone
07. Modern World
08. Into the Night
09. Walk in the Fire
10. After the Hurt Is Gone
[Bonus Tracks]
11. So Far Away (Live)
12. Where Do We Go From Here (Live)
All songs by Ian J. Stewart & Terry Brock
except #4 & #8 by Ian J. Stewart, David Stewart & Terry Brock

■Personnel
Terry Brock - Vocals
Jim Drummond - Drums
David Stewart - Bass
Ian J. Stewart - Guitars

David "Munch" Moore - All Keyboards

Producer - Ian J. Stewart & John Lee

Walk in the Fire
Strangeways
RCA
1990-10-25

 

Native Sons / Strangeways (1987)

0390Native Sons









スコットランドのグラスゴー出身のイアン・J・スチュワート(Gt)、デイヴ・スチュワート(B)兄弟を中心とするメロディアス・ハードロック・バンドStrangewaysの2ndアルバム。本作から二代目ボーカリストとしてアメリカ人シンガーのテリー・ブロックが加入しています。後にThe Sign、Slamer、Giantなど多くのバンド、プロジェクトで活躍する名ボーカリストだけあって、さすがに前任者とは雲泥の差と言わざるをえません。柔らかでありながらハリのある歌声、繊細な表現力が素晴らしいです。ただ、サウンドの方は前作と同じくバリバリ80年代風のポップなAORハードで、やっぱり好みから外れます。この手の音はアレンジとサウンド・プロダクションが不可分なので、もうどうにもなりません。リバーブかけ過ぎで団子になってるし、スネアの音がパンパンとウザイし、オシャレなキーボードが陳腐だし、なんでこういうのが流行ったのか。60~70年代の素朴な味、2000年代以降のクリアな音像の方が全然いいと思うんだけどなぁ。メロディそのものはいいんです。特に#2"Only a Fool"は名曲レベル。全曲再アレンジで再録音してくれたらうれしいけど無理でしょうね。

なお、筆者の聴いているのは、イギリスのMajestic Rockによる2006年リマスター再発盤で、ボーナス・トラックとして4曲のライブ音源が収録されています。熱気が感じられる良い演奏なのですが、音質的にイマイチなのが残念です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Dance With Somebody (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
02. Only a Fool (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
03. So Far Away (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. D. Stewart)
04. Where Do We Go From Here (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
05. Goodnight L.A. (Lyrics & Music:T. Brock)
06. Empty Streets (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
07. Stand Up and Shout (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
08. Shake the Seven (Lyrics & Music:I. J. Stewart)
09. Never Gonna Lose It (Lyrics & Music:I. J. Stewart)
10. Face to Face (Lyrics:I. J. Stewart, T. Brock  Music:I. J. Stewart)
Bonus Tracks
11. Stand Up and Shout (Live)
12. Breakin' Down the Barriers (Live)
13. Dance With Somebody (Live)
14. Never Gonna Lose It (Live)

■Personnel
Terry Brock - Vocals
Jim Drummond - Drums
David Stewart - Bass Guitar
Ian Stewart - Lead Guitar

Dave Moore - Keyboards

Producer - John Punter

Native Sons : Re-issue
Strangeways
Rock Candy
2011-07-25





 
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