メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

テッド・ポーリー

Cockroach / Danger Danger (2001)

0352Cockroach









2001年にリリースされたDanger Dangerの2枚組アルバム。2ndアルバムScrew It! に続く3rdアルバムとして1993年にレコーディングが完了していたにも関わらず、テッド・ポーリーの解雇、ソロ・シンガーだったポール・レインを迎えてのボーカル・パート再録音、テッド・ポーリーによるアルバム・リリース差し止め訴訟、アンディ・ティモンズ脱退とゴタゴタが続き、結局本作はお蔵入りとなってしまいます。その後8年の歳月を経て、ようやくこの「幻の3rdアルバム」は、ポール・レイン版とテッド・ポーリー版を別々のディスクに収めた2枚組CDとしてリリースされました。

曲順が異なり、またポール・レイン版にはジム・クロウチのカバー"Time in a Bottle"が入っているので1曲多いものの、収録曲のインスト・パートは同一です。お蔵入りとなった経緯はバンドにとってアンラッキーなものですが、おかげで2人のボーカリストを聴き比べるという楽しみ方ができるのはファンにとってはラッキーかも知れません。面白いのは、同じ曲でもテッド・ポーリーが歌うと1st、2ndの延長線上のハードポップに聴こえ、ポール・レインが歌うとよりハードロック的に聴こえること。それぞれの持ち味が出ていて、筆者としては両方とも好きです。

"Still Kickin'"、"Sick Little Twisted Mind"、"Goin' Goin' Gone"、"Afraid of Love"の4曲はFour the Hard Way に、"When She's Good She's Good (When She's Bad She's Better)"と"Walk It Like Ya Talk It"の2曲はReturn of the Great Gildersleeves に全パート新規録音で収録されています。結果的に先行発表となったこれら6曲とCockroach 収録バージョンを比べてみると、Cockroach 版の方が良いと思いました。こちらはギターの全パートをアンディ・ティモンズが弾いており、ソロは当然のことリズム・ギターもキレが違うんです。やっぱりこの人は並みのギタリストではないですね。その上"Still Kickin'"ではなんとレブ・ビーチとの掛け合いまで聴けるというオマケまであります。既発曲以外の曲も全て佳曲揃いだし、これは1st、2ndを凌ぐ傑作だと思います。ボーカルがどちらだったにせよ、もしScrew It! から間を置かず順調に本作が3rdアルバムとしてリリースされていたら、Dawn のようなアルバムは制作されただろうかなんて考えてしまいます。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
[Disc 1]
01.Still Kickin' (B. Ravel, S. West)
02.Sick Little Twisted Mind (B. Ravel, S. West, A. Timmons)
03.Good Time (B. Ravel, S. West)
04.Don't Break My Heart Again (B. Ravel, S. West)
05.Tip of My Tongue (B. Ravel, S. West)
06.Walk It Like Ya Talk It (B. Ravel, S. West)
07.Goin' Goin' Gone (B. Ravel, S. West, A. Timmons)
08.Afraid of Love (B. Ravel, S. West)
09.When She's Good She's Good (When She's Bad She's Better) (B. Ravel, S. West)
10.Shot O' Love (B. Ravel, S. West)
11.Don't Pull the Plug (B. Ravel, S. West, A. Timmons)
12.Time in a Bottle (Jim Croce)
[Disc 2]
01.Still Kickin' (B. Ravel, S. West)
02.When She's Good She's Better (When She's Bad She's Better) (B. Ravel, S. West)
03.Shot O' Love (B. Ravel, S. West)
04.Afraid of Love (B. Ravel, S. West)
05.Tip of My Tongue (B. Ravel, S. West)
06.Walk It Like Ya Talk It (B. Ravel, S. West)
07.Goin' Goin' Gone (B. Ravel, S. West, A. Timmons)
08.Good Time (B. Ravel, S. West)
09.Don't Break My Heart Again (B. Ravel, S. West)
10.Don't Pull the Plug (B. Ravel, S. West, A. Timmons)
11.Sick Little Twisted Mind (B. Ravel, S. West, A. Timmons)

■Personnel
Paul Laine - Lead & Backing Vocals [Disc 1]
Ted Poley - Lead & Backing Vocals [Disc 2]
Andy Timmons - Guitars, Vocals
Bruno Ravel – Bass, Cello, Vocals
Steve West – Drums, Percussion

Reb Beach - Dueling Guitar Solo on "Still Kickin'"
Lester Mendez - Keyboards & String Arrangement on "Afraid of Love", "Goin' Goin' Gone", "Sick Little Twisted Mind"
Nelson "Falco" Padron - Percussion
Paul Harris - Piano on "Tip of My Tongue"
Gary Bivona - Backing Vocals on "Good Time"
Maria Mendez - Sexy Voice on "Sick Little Twisted Mind"

Producer - Bruno Ravel, Steve West
Co-producer - Paul Northfield

Rock America / Danger Danger (1990)

0095Rock America
1990年リリースされたデンジャー・デンジャーのEP。1stアルバムDanger Danger で聴ける"Rock America"はいいとして、プロモーション用に作られた5曲入りライブ・アルバムDown and Dirty Live! からの、テッド・ポーリー、アンディ・ティモンズ在籍時のライブ音源3曲が気になるところです。本当はDown and Dirty Live!  を入手したいのですが当然非売品。2003年に2ndアルバムScrew It リマスター盤がDown and Dirty Live!  との2枚組として再発されましたが、これも現在廃盤にて入手困難。次善の策として3曲が聴けるこのEPを中古で購入しました。Down and Dirty Live!  の残りの2曲は、"Groove or Die"がシングルMonkey Business の、"Boys Will Be Boys"がシングルI Still Think About You のそれぞれカップリング曲となっています。

さて、ライブ音源3曲は1990年アメリカ本国でのコンサートから収録されています。スタジオ盤に比べ当然ラフなものの、デビュー間もない頃のデンジャー・デンジャーの生き生きとした様子が伝わってきます。下手すると単なるアイドル扱いされかねないバンドですが、ライブでも演奏は実にしっかりしてます。#2"Bang Bang"と#3"Naughty Naughty"は1stアルバムでおなじみの曲、バンドも観客も「のーりのーりぃー」な感じです。ギター・ソロにクラプトンの"Layla"のフレーズを出してくるあたり、アンディ・ティモンズらしくてイイです。リック・デリンジャー作の#4"Rock'n'Roll Hoochie Koo"は、今やハードロックのスタンダード曲となった感があります。数多くのバンドにカバーされてきましたが、特にライブ映えする曲なんですよね。とにかくアンディのギターのカッコいいこと!この1曲を聴くために本作を買っても惜しくない出来です。まあ、EPなんで安いしね。

※2014年に1stDanger Danger と2ndScrew It! の最新リマスター盤が発売されました。ボーナス・トラックとしてDown and Dirty Live!  収録の全5曲が分割されて収められています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Rock America (B. Ravel, S. West)
02. Bang Bang [live] (B. Ravel, S. West)
03. Naughty Naughty [live] (B. Ravel, S. West)
04. Rock'n'Roll Hoochie Koo [live] (R.Derringer)

■Personnel
Ted Poley - vocals
Andy Timmons - guitar
Kasey Smith - keyboards
Bruno Ravel - bass
Steve West - drums

Producer - Lance Quinn(1), Lennie Petze(2-4) 

Screw It! / Danger Danger (1991)

0024Screw It!

デンジャー・デンジャー2ndアルバム。1stと基本的に路線は同じですが、楽曲の水準がぐっと向上した上、アンディ・ティモンズ正式加入後の録音なので 彼のスリリングなギターが全面にフューチャーされ、バンドのレベルがアップしたように感じます。ハードでメロディアスな"Beat the Bullet"、デンジャー・デンジャーのイメージにぴったりのハードポップ"Don't Blame It on Love"、アコギを入れてややレイドバックした"Comin' Home"、メタリックなスピード・チューン"Horny S.O.B."などなど、名曲・佳曲がずらりとならんでいます。ただし、訳の分からないラップやら、本職ポルノ女優のあえぎ声やら、悪ふざけの度が強まって、アルバムの印象が散漫になってしまったのが残念。曲数が17曲と多いのですが、イントロや曲間の小芝居とパーティロック調の曲を1~2曲カットした ら、もっと密度の濃いアルバムになったのではないでしょうか。まあ、そういう時代だったということでいたし方ありませんが。

アンディ・ ティモンズ以外のメンバーは1stと同じく、テッド・ポーリー(Vo)、ブルーノ・ラヴェル(Ba)、スティーヴ・ウエスト(Ds)、ケイシー・スミス (Key)。なお、エクストリームのゲイリー・シェローン、ヌーノ・ベッテンコート、パット・バッジャーがバッキング・ボーカルでクレジットされていま す。

※2014年に最新リマスター盤が出ました。従来の日本盤17曲に加え、"Groove or Die"(シングル"Monkey Business"B-side)、"Boys Will Be Boys"(シングル"I Still Think About You"B-side)が収録されています。元々はプロモーション用5曲入りライヴ・アルバムDown and Dirty Live! (非売品)に収められていたものです。同時に発売された1stDanger Danger リマスター盤には"Bang Bang"、"Naughty Naughty"、"Rock'n'Roll Hoochie Koo"が収録されており、これで入手困難だったDown and Dirty Live! の全曲揃うことになります。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Ginger Snaps (Intro)
02. Monkey Business
03. Slipped Her the Big One
04. C'est Loupé (Prelude)
05. Beat the Bullet
06. I Still Think About You
07. Get Your Shit Together
08. Crazy Nites
09. Puppet Show
10. Everybody Wants Some
11. Don't Blame It on Love
12. Comin' Home
13. Horny S.O.B.
14. Find Your Way Back Home
15. Just What the Dr. Ordered [Borus Track for Japan]
16. Yeah, You Want It!
17. D.F.N.S.

■Personnel
Ted Poley - lead & backing vocals
Andy Timmons - electric & acoustic guitars, backing vocals
Bruno Ravel - 4 & 12 string basses, cello, backing vocals
Steve West - drums, out of tune vocals
Kasey Smith - keyboards

Gary Cherone - backing vocals
Nuno Bettencourt - backing vocals
Pat Badger - backing vocals
Ginger Lynn - voice
Eddy Conard - percussion

Producer - Bruno Ravel, Steve West
Co-Producer - Erwin Musper



Danger Danger / Danger Danger (1989)

0004Danger Danger

曲調はいわゆるパーティロック、当時のバンドの写真もいかにもいかにもな感じなので、当初はLAメタルなのかと思っていました。しかし、中心メンバーでメイン・ソングライターのブルーノ・ラヴェル(Bruno Ravel)とスティーヴ・ウエスト(Steve West)はニューヨーク出身だし、ボーカルのテッド・ポーリー(Ted Poley)はニュージャージー生まれで、地元バンドProphetでドラムを叩いていた人でした。全然LAメタルではありません。Prophetのボーカリストのディーン・ファザーノ(Dean Fasano、2009年に亡くなっています)は、Prophet以前には、後にBon Joviに加わるリッチー・サンボラ(Richie Sambora)、アレック・ジョン・サッチ(Alec John Such)と一緒にMessageというバンドを組んでいました。Bon Joviはもちろん、Messageもニュージャージーから生まれたバンドです。また、このDanger Dangerの1stをプロデュースしたランス・クイン(Lance Quinn)は、Bon Joviのプロデューサーとして有名です。そんなわけで、Danger Dangerはむしろニュージャージー人脈と繋がりをもつバンドなんですね。キーボードのケイシー・スミスはGet With Itというバンドのメンバーだったようです。

今となっては、曲によっては能天気ぶりがやや鼻につきますが、他の似たようなバンドに比べてメロディの水準は高いと感じます。特にバラードはしっとりしていて情感豊かに仕上がっています。なお、クレジットにはアンディ・ティモンズ(Andy Timmons)の名前が記されていますが、彼はレコーディング終了後に加入しています。"Saturday Nite"と"Boys Will Be Boys"の2曲のギターソロだけは差し替えられていますが、他のパートは全てトニー・ブルーノ・レイ(Tony "Bruno" Rey)によるものです。

※2014年に最新リマスター盤が出ました。プロモーション用5曲入りライヴ・アルバムDown and Dirty Live! (非売品)に収められていた、"Bang Bang"、"Naughty Naughty"、"Rock'n'Roll Hoochie Koo"がボーナス・トラックとして収録されています。同時に発売された2ndScrew It! リマスター盤には、"Groove or Die"と"Boys Will Be Boys"が収録されており、これで入手困難だったDown and Dirty Live! の全曲揃うことになります。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Naughty Naughty (B. Ravel, S. West)
02. Under the Gun (B. Ravel, S. West)
03. Saturday Nite (B. Ravel, S. West)
04. Don't Walk Away (B. Ravel, S. West)
05. Bang Bang (B. Ravel, S. West)
06. Rock America (B. Ravel, S. West)
07. Boys Will Be Boys (B. Ravel, S. West)
08. One Step From Paradise (B. Ravel, S. West)
09. Feels Like Love (B. Ravel, S. West)
10. Turn It On (B. Ravel, S. West)
11. Live It Up (B. Ravel, S. West)

■Personnel
Ted Poley - vocals
Tony "Bruno" Rey - guitar
Andy Timmons - guitar
Kasey Smith - keyboards
Bruno Ravel - bass guitar
Steve West - drums

Producer - Lance Quinn



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