メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

スティーヴ・モリス

Bridge of Fools / Heartland (1997)

0194Bridge of Fools










イギリスのメロディック・ロック・グループ、ハートランドの4作目。ハートランドってジャケットのダサいバンドっていうイメージが、もう自分の中で定着してしまってますけど、それにしてもこのジャケット酷すぎ。国内盤はまだましですが。

2ndと3rdは実質クリス・ウーズィーのソロ作品で、しかもリズム・パートは打ち込み多用という、ほとんど宅録自主制作状態だったため、なんとも不完全燃焼の感がありました。本作では、オリジナル・メンバーだったドラムのスティーヴ・ギブソンが戻り、ベースとキーボードにも専任メンバーを加え、久しぶりにバンドらしいサウンドが展開されています。クリス・ウーズィーのボーカルも、バンドの音に乗ってようやく躍動感を取り戻しました。出だしの#1"Tomorrow Won't Wait"、#2"Castles in the Sand"とノリの良い曲が続き、この人ならではのダイナミックな歌唱にワクワクしてきます。哀愁たっぷりの#5"Elena"、#9"Hardworking Man"など楽曲も概ね出来が良いという印象です。

ただし、相変わらず音があまり良くない。ベールを被ったようにこもっていて、どうにももどかしい音です。Escapeレーベルのもとで制作環境は整っていたはずなのに、なんでこうなるのでしょうか。それから、前作でも感じたことですが、スティーヴ・モリスは確かにギターは上手いのものの、音色に魅力がないんです。それは特にディストーションをかけた音に顕著です。また、ギターのアンサンブルに精緻さはあっても、スケールの大きさが感じられない。1st、2ndのゲイリー・シャープが大自然を感じさせたのに比べて、まるで良く出来た箱庭のようなチマチマしたイメージ。申し訳ないけど、やっぱりゲイリー・シャープのほうが良かったなぁ。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Tomorrow Won't Wait
02. Castles in the Sand
03. Where the Pieces Fall
04. I Will Wait for You
05. Elena
06. Front Page News
07. Only a Heartbeat Away
08. Not Till Heaven Falls
09. Hardworking Man
10. Feels Like Magic
11. Still Got my Feet on the Ground
12. Don't Let the Fire Die
13. These are the Days [Bonus Track]
All songs by Steve Morris/Chris Ousey

■Personnel
Chris Ousey - vocals
Steve Morris - guitars, keyboards
Chris Lloyd - keyboards
Steve Gibson - drums
Tim A Duncan - bass

Producer - Steve Morris
Executive Producer - Khalil Turk, Chris Ousey

Truth or Dare / Change of Heart (2005)

0187Truth or Dare










イギリスのメロハー・バンド、Change of Heartの3枚目のアルバム。前作から5年ぶりのリリースとなっており、バンド・メンバーはアラン・クラーク(vo)、ジョン・フッティット(gt)、デイヴ・チャップマン(key)の3人に減っています。過去2作ではHeartlandとThe Distance絡みのミュージシャンがサポートに入っていましたが、本作ではFMのスティーヴ・オーヴァーランドとピート・ジャップが参加しています。また、1stでも関わっていたスティーヴ・モリスも再登板しています。スティーヴ・モリスはHeartlandのメンバーであると同時にスティーヴ・オーヴァーランドとShadowmanを組んでいるので、その流れで両スティーヴが顔を揃えたのかもしれません。

いかにもイギリスのバンドらしい陰りと湿り気のある曲調、サウンドはこれまで通りです。マイナー調の曲はもちろん、メジャーの曲でも爽快さより哀愁を感じさせるというこのバンドの特徴も健在。ただ、切なさが胸に迫るほどだった前作に比べて、楽曲がやや間延びしておりその点が残念です。前作があまりに良すぎたため、もっと上を期待する心理からそう聴こえるのかもしれません。また、クリス・ウーズィーを聴きやすくしたようなアラン・クラークのボーカルも、心なしか前作より不安定。このChange of Heart、本作からもう10年近く新しいアルバムのリリースがありません。まだ活動しているのかも不明ですが、ぜひ2ndを超えるような作品もう一度作ってもらいたいと切望しています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Burned
02. Farlands
03. Desperate Heart
04. Hold On
05. Falling From The World
06. Truth Or Dare
07. Don't Cross The Line
08. Taking My Time
09. Keep On Believing
10. I Will Remember You
11. Never Fall
All songs are written by Alan Clark & Dave Chapman

■Personnel
Alan Clark - lead vocals, bass guitar
Dave Chapman - keyboards, backing vocals
John Footit - guitars

Pete Jupp - drums
Steve Overland - backing vocals
Steve Morris - acoustic guitars

Producer - Steve Morris, Steve Overland
Executive Producer - Khalil Turk

III / Heartland (1995)


128Heartland III










イギリスのメロディック・ロック・グループ、ハートランドの3rdアルバム。当初メジャー・レーベルから鳴り物入りで売り出されたハートランドですが商業的には成績を残せず、ドイツのマイナー・レーベルからリリースされた2ndアルバムの時点でメンバーは3人に減り、実質はクリス・ウーズィーのソロ・プロジェクトの自主制作盤でした。3rdアルバム制作の経緯は詳しくは分かりませんが、メロハー/AORに特化したレーベルであるEscape Musicのカリル・タークがクリス・ウーズィーにスティーヴ・モリス(Export、Gillan)を紹介し、ウーズィーとモリス二人だけで録音されたようです。これも実質ソロ・プロジェクトみたいなものだと思われます。以降彼らの作品はEscapeからコンスタントにリリースされることになります。

このアルバムを聴いた最初の印象は、サウンドがせせこましいということ。水平線の彼方に沈む夕陽、満天の星、霧の立ち込める森、そんな情景が良く似合う、ゴージャスの極致だった1stから一気に落ちて、4畳半で宅録したかのようにショボくなった2nd。今度もおそらく自主制作デモに手を入れた程度のものだと思いますが、さらにショボくなりました。2ndもリズムにはプログラミングが用いられていたものの、ドラマーが残っていた分まだ良かった。この3rdはドラム完全打ち込み、しかもあまり巧みではない。カラオケ・ボックスで熱唱するクリス・ウーズィーといった風情です。可哀相過ぎるじゃありませんか。筆者はサウンド・プロダクションにはあまりうるさくない方ですが、ハートランドというとあの1stのイメージが強すぎて。。。一度知った快感は忘れられないものです。

楽曲は従来通りかなり良いです。テンポのいい勢いある曲から、渋いバラードまで曲調のバリエーションも文句ありません。ブルージーでクセのあるクリス・ウーズィーのボーカルも相変わらずで評価の分かれるところですが、何度も言うように筆者は結構好きです。ゲイリー・シャープに替わって相方となったスティーヴ・モリス、この人は才人ですね。この場面でこのフレーズ、このカッティング、この音色と非常に的確で職人的なギターを弾きます。引き出しが多いんでしょうね。曲のアレンジ能力・センスも抜群だと思います。ただし、ゲイリー・シャープのギターが忘れられない。一度知った快感は(ry

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. The Way of the Buffalo
02. Voodoo Eyes
03. Ready to Receive
04. Law of the Jungle
05. Don't Say Goodbye
06. Nothing Left to Loose
07. Broken Angel
08. Until the Last Man Falls
09. One Step at a Time
10. When Angels Call
11. Waiting for the Big One
12. Stranger in This City
All songs by Steve Morris/Chris Ousey

■Personnel
Chris Ousey - vocals
Steve Morris -  guitars, bass, keyboards, programming

Producer - Steve Morris 

View From The Top / Grand Illusion (2002)

0067View From The Top
スウェーデンのメロハー・グループ、グランド・イリュージョンの2ndアルバム。メンバーは、前作と同じくピーター・スンデル(Vo)、アンダース・リドホルム(Ba, Gt, Key)、ペール・スヴェンソン(Vo)、クリスチャン・スンデル(Dr)、オーラ・カールソン(Gt)です。プロデュースを担当し、全曲の作曲・編曲も行っているのは中心人物のアンダース・リドホルム。クレジットを見ると、ハートランドのクリス・ウーズィーが作詞で、スティーヴ・モリスがリード・ギターでそれぞれ1曲参加しているのが目を引きます。

前作を取り上げたとき、楽曲・アレンジ・演奏・歌唱・サウンドプロダクションの完成度はパーフェクトなのに、意外にメロディが心に残らないという意味のことを書きました。残念ながら本作にも同様の感想を持ってしまいました。これも前回書いたことですが、筆者は煌びやかでギミックの目立つサウンドが好きではありません。本作はますます凝ったアレンジとアンサンブルで、これでもかというほど豪華絢爛たるサウンドになっています。けれん味のない音楽を好む筆者のようなリスナーには聴くことが苦痛とさえ感じるサウンドです。たとえば、ゲストのスティーヴ・モリスが、ブライアン・メイのようなギターの多重録音を聴かせる#7"Gotta Give It Up"も、ただそればっかりが目立つだけで歌メロの印象は薄い。随所で入ってくるボーカル・ハーモニーもまるで合唱団のように分厚く大袈裟かつ煌びやかで、うるさく感じてしまいます。もちろん、このバンドを好意的に受け止めるファンがいるのは当然ですが、筆者は2枚のアルバムをそれなりに聴き込んでもどうしても好きになれませんでした。要するに趣味に合わないんですね。このバンドとアンダース・リドホルムがらみのアルバムを取り上げるのはこれで打ち止めにしたいと思います。さようなら、グランド・イリュージョン。

評価 ★★☆☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. I Refuse (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
02. Battle For Your Heart (Anders Rydholm, Chris Ousey)
03. Zeroes And Ones (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
04. The Prophecy Of The Returning Son (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
05. Between Dark And Dawn (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
06. Straight Face (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
07. Gotta Give It Up (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
08. Who's It Gonna Be? (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
09. Positively Negative (Anders Rydholm, Ola Karlsson)
10. Blinded (Anders Rydholm)
11. Don't Hurt Yourself (Anders Rydholm, Ola Karlsson)

■Personnel
Peter Sundell - lead and backing vocals
Anders Rydholm - bass, guitar, keyboards
Per Svensson - lead and backing vocals
Christian Sundell - drums
Ola Karlsson - guitar

Roger Ljunggren - guitar solos
Steve Morris - guitar choirs on 7
Per Thuresson - guitar solo on 6
Johan Glössner - guitar solo on 5
Pete Coleman - bagpipes on 4

Producer - Anders Rydholm

Change of Heart / Change of Heart (1998)

0046Change of Heart

イギリスのメロディック・ロック・グループ、チェンジ・オブ・ハートの1stアルバム。HeartlandとThe Distanceのメンバーが全面的に協力しているということです。確かにプロデュースはHeartlandのクリス・ウーズィーとスティーヴ・モリス、この二人はアルバムの一部の曲を共作しているし、バッキング・ボーカルと演奏にも参加しています。また、The Distanceのケニー・ケイオス・ロニー、デイヴ・ホピア、ロブ・カーツライターと、Waxのスティーヴ・ミリントンも演奏に参加しています。って、ボーカルからギター、キーボード、リズム隊までみんな揃ってる。しかもバンド・メンバーより人数多いじゃん。メンバーは何やってるんだろう?

音のほうはHeartlandの影響がかなり濃厚で、英国のバンドらしい湿り気を帯びたサウンドです。ボーカルのアラン・クラークの歌い方は、まんまクリス・ウーズィー。しかし残念ながら彼ほど上手くないし、なんだか腹から声が出てない。歌マネ番組で本物さんが出てきてデュエットしている図よろしく、バッキング・ボーカルにクリス・ウーズィーが入ってくると急に力強くなります。サウンドを引っ張るのは、ありがちな安っぽいシンセ音で、それが筆者には耳障りでした。同じようなキーボードのフレーズが多いのも気になります。歌メロ自体はそれなりに良い曲が多いのに、全体的にパッとしない印象に終わっているのが残念です。#9"All I Need"1曲だけが、Doobie Brothersを思わせるアメリカンなサウンドになっているのが目立ちます。クリーンなギターのカッティングに、ピアノ、オルガンが絡んで、スライド・ギター・ソロまで出てきます。こういう路線を発展させたら面白いのに。

サポート・ミュージシャン以外の、バンド・メンバーとしてクレジットされているのは、アラン・クラーク(vo, gt)、ジョン・フッティ(gt)、ミック・ウェイド(ba)、イアン・トンプソン(dr)、デイヴ・チャップマン(key)の5人。リリースはイギリスのメロハー・レーベルEscape Musicから。エグゼクティヴ・プロデューサーのカリル・タークはEscape Musicの経営者です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Sweat It Out
02. The Fire Is Gone
03. A Place in Your Heart
04. When It's Love (Alan Clark, Chris Ousey)
05. Someone Else
06. Always Be the One
07. Until the End of Time (Alan Clark, Chris Ousey)
08. Don't Walk Away
09. All I Need (Alan Clark, Steve Morris, Chris Ousey)
10. Stranger (Alan Clark, Steve Morris)
11. Somebody to Love

■Personnel
Alan Clark - lead vocals, guitar
John Footit - lead guitar
Mick Wade - bass
Ian Thompson - drums
Dave Chapman - keyboards

Chris Ousey - all backing vocals
Steve Morris - guitars, bass, keyboards
Steve Millington - keyboards
Kenny Kaos - guitars
Dave Hopia - bass
Rob Kurzreiter - drums

Producer - Chris Ousey, Steve Morris
Executive Producer - Khalil Turk

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