マイク・ウォルシュ率いるアメリカのメロハー・バンド(プロジェクト?)Departureの9年ぶりとなる4枚目のアルバムです。一部メンバー・チェンジがあり、ボーカルはアンディ・クラヴラチャという人になっています。ボスニア生まれのスウェーデン人ということで名前の読み方がこれで正しいかどうかは分かりません。プログレ・メタル系のいくつかのバンドで歌っている実績があるそうなので、無名の新人というわけではないようです。ベースはライアン・ウォルシュ、この人はマイク・ウォルシュの息子だそうです。ドラムはデューイ・リベステロでこれは以前と変わらず。なお、ブックレットには1st以来のメンバーであるジョン・オコンネル(Key)の名前がクレジットされていますが、ジャケ写には4人しか写っておらず彼の名前の記載もありません。
さて、中身のほうはというと、これが意外に(失礼)良いのです。今までで一番いいんじゃないでしょうか。まず曲の出来がグッと良くなっています。特に1st収録の名曲"A Prayer for Me"を思い出させるキャッチーなメロディの#9"This Is My Time"が素晴らしい!それから、ビートルズの"Don't Let Me Down"とザ・バンド(作はボブ・ディラン)の"I Shall Be Released"を合体させたような#10"Without You"もいいですね~。そして、全体に歌唱・演奏も聴き応えがあると感じました。ライナーノーツによると、新ボーカリストのアンディ・クラヴラチャは、ヨラン・エドマンの影響を受けたとのことですが、なるほどと思わせる歌いまわしです。プログレ・メタル畑の人の割にはポップなメロハーも違和感なく歌えていて、才能のある人だと思いました。ベースのライアン・ウォルシュも、単にマイク・ウォルシュの息子だから抜擢されたというわけではないようで、ベースはかなり上手いです。
それにしても9年ぶりのこのアルバム・リリースから既に11年。次はあるのでしょうか?
評価 ★★★★☆
★★★★★ 傑作
★★★★☆ 秀作
★★★☆☆ 佳作
★★☆☆☆ 凡作
★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。■Tracks
01. No Where to Go
02. You Don't Need to Do This Anymore
03. Waiting for Rain to Come
04. Soldier of Fortune
05. LuvSick
06. Roses
07. Travel Through Time
08. Fly
09. This Is My Time
10. Without You
11. Outside Looking In
[Japan bonus track]
12. It Is What It Is
[Japan bonus track]
12. It Is What It Is
■Personnel
Andi Kravljaca - Lead Vocals
Mike Walsh – Guitars, Keyboards
Ryan Walsh – Bass
Duey Ribestello – Drums
John O'Connell – Keyboards
Bill Miller - Percussion
Roy Williams - Horns
Theresa Walsh - Additional Backing Vocals
John O'Connell – Keyboards
Bill Miller - Percussion
Roy Williams - Horns
Theresa Walsh - Additional Backing Vocals
Producer - Mike Walsh
Executive producer - Khalil Turk