メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

シェリー

Out Of The Silence / Dare (1988)

0228Out of the Silence










末期Thin Lizzyでキーボードを弾いていたダレン・ウォートンが率いるDareの1stアルバムです。メンバーは、後にTenのギタリストとなるヴィニー・バーンズ、同じくTenのThe Name of The Rose に参加するベースのシェリー(マーティン・シェルトン)とキーボードのブライアン・コックス、それから前後の経歴は不明ですがドラムにジェイムス・ロス。プロデュースは、エンジニア、ミキサー、プロデューサーとして数多くのメジャー・アーティストを手がけたマイク・シプリーと、自身もミュージシャンでありジャズ系のプロデュースが多いラリー・クラインが担当しています。

本作で聴ける音楽は、ジャケットのイメージそのままの、いかにもイギリスのバンドらしいウェットで叙情的なもの。ヒースやムーアといったイギリス的な荒地、霧に包まれた森、あるいは小雨に濡れたレンガ造りの家並み、そんな情景が目に浮かぶようなサウンドです。同じメロハーでも、FireHouseやTykettoのようなカラっと乾いたアメリカン・ロックの対極にある音だと思います。モノトーンを思わせるサウンド、憂いを帯びたメロディ、ダレン・ウォートンのささやくような歌唱、それらが一体化してバンドの個性となっているのが見事。時折顔をのぞかせるケルティック・メロディも、やり過ぎない程度で実にいい塩梅です。Tenではやや過剰なまでに叫び泣きまくるヴィニー・バーンズのギターも、コンパクトかつ程よく抑制されたフレーズでこれまた好印象。全体に淡白でさらっとした楽曲が多い本作の中で、割と強烈な哀愁を放つ#8"Heartbreaker"が一番耳に残るかな。いずれにしても、血湧き肉躍るようなアルバムではありませんが、聴き飽きることの無い好盤であることは間違いありません。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Abandon (Lyrics : D. Wharton / Music : D. Wharton, V. Burns)
02. Into The Fire (Lyrics & Music : D. Wharton)
03. Nothing Is Stronger Than Love (Lyrics : D. Wharton / Music : D. Wharton, V. Burns)
04. Runaway (Lyrics & Music : D. Wharton)
05. Under The Sun (Lyrics & Music : D. Wharton)
06. The Raindance (Lyrics & Music : D. Wharton)
07. King Of Spades (Lyrics & Music : D. Wharton)
08. Heartbreaker (Lyrics : D. Wharton / Music : D. Wharton, V. Burns)
09. Return The Heart (Lyrics & Music : D. Wharton)
10. Don't Let It Go (Lyrics : D. Wharton / Music : D. Wharton, V. Burns)

■Personnel
Darren Wharton - Vocals, Keyboards
Vinny Burns - Guitars
Shelley - Bass
James Ross - Drums
Brian Cox - Keyboards

Producer – Mike Shipley, Larry Klein

The Name of The Rose / Ten (1996)

0029The Name of The Rose

イギリスのメロディアス・ハードロック・バンドTenの2ndアルバム。Tenのアルバムの中でも、名盤と評価する人が多いように見受けられます。筆者も、タイトル曲"The Name of the Rose"をはじめとして好きな曲が何曲も入っているのですが、評価はちと微妙です。前作と比べるとポップス的要素が減退し、よりハードロック色が強まったこと以外は、メロディアスで湿り気のあるブリティッシュ・ハードという基本路線は変わっていません。ゲイリー・ヒューズは相変わらず覇気のないカヴァー デイル状態だし、ヴィニー・バーンズも張り切りすぎのマイケル・シェンカーよろしく弾きまくっています。むしろ、その変わらなさ過ぎが微妙です。同じシンガーですから、歌いまわしが各曲似ているのは致し方ないとしても、歌メロそのものが1stと似ていて、まるで2枚組のアルバムを分割してリリースしたような印象を受けるのです。ポップさが薄くなった分曲調がますます似通った結果、通しで聴くと正直後半ダレてしまう。前作から1年も経たずに同じ年に2ndを リリースする必要があったのでしようか。それから、前作でもその兆しが見られた大作主義が、いよいよこのバンドの特徴となったようです。全13曲中、8分台の曲が2曲、7分台が2曲、6分台が2曲あります。複雑な構成で変化を持たせる訳でもなく、ただ無駄に曲が長い。筆者のようなコンパクトな楽曲を好むリ スナーにとっては、これはキツいです。

前作では正式メンバーは、ヒューズ、バーンズ、ベースのグレッグ・モーガンの3人でしたが、このアルバムではバンドメンバーとしてジョン・ハリウェル(Gt)、ジェド・ライランズ(Key)、シェリー(Ba)の3人が付け加えてクレジットされていま す。シェリー、ゲスト・キーボード奏者のブライアン・コックスは、バーンズ、モーガンとともにデアー(Dare)の元メンバーです。バック・ボーカルで1 曲参加しているジェイソン・サノスは、このアルバムの後もテンのアルバム、ゲイリー・ヒューズのソロ作品に度々登場しています。プロデュースは前作と同じ くマイク・ストーンとゲイリー・ヒューズとなっています。なお、1stと2ndにそれぞれボーナス・トラックを加えて2枚組としたものも発売されています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. The Name of the Rose (Gary Hughes)
02. Wildest Dreams (Gary Hughes)
03. Don't Cry (Gary Hughes)
04. Turn Around (Gary Hughes)
05. Pharaoh's Prelude : Ascension to the Afterlife (Gary Hughes)
06. Wait For You (Gary Hughes)
07. The Rainbow (Gary Hughes, Zoe Hughes)
08. Through the Fire (Gary Hughes)
09. Goodnight Saigon (Gary Hughes)
10. Wings of the Storm (Gary Hughes)
11. Standing In Your Light (Gary Hughes)
12. The Quest (Gary Hughes)
13. You're My Religion (Gary Hughes)

■Personnel
Gary Hughes – vocals
Vinny Burns – guitars
John Halliwell – guitars
Ged Rylands – keyboards
Shelley – bass guitar
Greg Morgan – drums

Mark Harrison – bass guitar
Brian Cox – keyboards
Howard Smith – keyboards
Andy Thompson – keyboards
Jason Thanos – backing vocals on "Goodnight Saigon"
Jee Jacquet – backing vocals on "Standing In Your Light"
Thierey Cardinet – backing vocals on "Standing In Your Light"
Oliver Bowden – backing vocals on "Standing In Your Light"
Damien Guasp – backing vocals on "Standing In Your Light"

Producer - Gary Hughes, Mike Stone
Executive Producer - Mark Ashton, Vinny Burns




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