メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

グレッグ・モーガン

Blood From Stone / Dare (1991)

0623Blood From Stone










イギリスのメロハー・バンドDare(デアー)の1991年にリリースされた2ndアルバムです。Dareはハードロックと呼ぶにはいささか静かでふんわりしたサウンドが特徴なわけですが、どういうわけかこのアルバムだけはギンギンのハードロックをやってます。それが災いしたのかどうか、本作リリース後DareはA&Mから切られて解散(活動休止?)となり、数年後に独立系レーベルで復活作を発表と、多くのHR/HM系バンドと同じ道を歩むことになります。

さてこのアルバムは、心に響くケルト風メロディと劇的な曲展開が印象的な#1"Wings Of Fire"、#2"We Don't Need A Reason"で、まずガツンとやられます。続く、哀愁メロハーと言うには力強すぎる#3"Surrender"では、ヴィニー・バーンズのギターもマイケル・シェンカーばりに歌いまくり、泣きまくりです。ここまでハードなサウンドだと、ダレン・ウォートンのか細いボーカルではちょっとツライものがありますが、とにかく出だしの3曲は上出来です。ところが、ところが。。。その後はずっとヴァン・ヘイレン+ボン・ジョビ状態になります。アメリカン・ロック風のメロディと乾いたサウンドだったり、妙に明るく燥いだ感じだったりしてがっかりです。Dareにこういう音は求めていないんだよなぁ。なんか無理してる感じがつきまとってるし。頭3曲と残り7曲の差が有り過ぎです。

バンドのメンバーは、リーダーのダレン・ウォートン(Vo)、ヴィニー・バーンズ(Gt)、ブライアン・コックス(Key)の3人は1stと変わらず。ベースはナイジェル・クラッターバックに、ドラムはグレッグ・モーガンにチェンジしています。また、Additional musicianとして、ドラムにジェイムス・コタック、ベースにジェフ・ピルソン、バック・ボーカルにトミー・ファンダーバークとジョン・レヴェックがクレジットされています。プロデューサーはキース・オルセン、エンジニアはシャイ・ベイビー。ダレン・ウォートンは1991年Wild Horsesというバンドで、コタック、ピルソン、レヴェックと共にアルバムを1枚出しており、こちらもプロデューサーはオルセン、エンジニアはシャイ・ベイビー。まんま横すべりのメンツです。

蛇足ながら、このブログ記事を書くに当たって初めてyoutubeにある当時のビデオを見たのですが、ナリもフリもまるでヘア・メタル・バンドのようではありませんか!Dareってこうだったの?気恥ずかしいことこの上ない。今はウォートン氏をはじめ皆さんデブっちょのオッサンと化しているので、この落差に軽く眩暈がします。。。
 
評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Wings Of Fire (Darren Wharton)
02. We Don't Need A Reason (Darren Wharton)
03. Surrender (Darren Wharton)
04. Chains (Darren Wharton/Vinny Burns)
05. Lies (Darren Wharton/Vinny Burns)
06. Live To Fight Another Day (Darren Wharton/Vinny Burns)
07. Cry Wolf (Darren Wharton/Vinny Burns)
08. Break Out (Darren Wharton/Vinny Burns)
09. Wild Heart (Darren Wharton/Vinny Burns)
10. Real Love (Darren Wharton)

■Personnel
Darren Wharton - Vocals
Vinny Burns - Guitars
Brian Cox - Keyboards
Nigel Clutterbuck - Bass
Greg Morgan - Drums

James Kottak - Drums
Jeff Pilson - Bass
Tommy Funderburk
John Levesque

Producer - Keith Olsen


Spellbound / Ten (1999)

0160Spellbound










イギリスのメロディアス・ハードロック・バンド、Tenの4th(ライブ盤を含めると5th)アルバム。1999年リリースとなっていますが、日本国内盤は先行して1998年に発売されています。メロハー・ファンにとってTenは安心のブランド、このアルバムも期待を裏切らない作品となっています。哀愁を感じさせる適度にウェットなメロディはいつも通り、ゲイリー・ヒューズの落ち着いたボーカルとヴィニー・バーンズの泣きのギターもいつも通りです。他のメンバーも前作のライブ盤Never Say Goodbyeと変わらず、ジョン・ハリウェル(gt)、ジェド・ライランズ(key)、グレッグ・モーガン(dr)、スティーヴ・マッケンナ(ba)の4人。バッキング・ボーカルにはお馴染みのジェイソン・サノスの他、Dante Foxのスー・ウィレッツ、Magnumのボブ・カトレイも加わっています。

ゲイリー・ヒューズは歴史や叙事詩が好きらしく、これまでもそんな趣味を伺わせる曲がありましたが、本作ではその傾向は一層強まっています。勇壮でシンフォニックなオープニングから#2"Fear the Force"への流れがドラマティックで印象的です。また、#5"We Rule the Night"、#6"Remembrance for the Brave"、#7"Red"と、トラッド・ミュージックの旋律を取り入れた曲が挿入されることで、より伝統だとか歴史物語といったテーマが際立ち、あたかもコンセプト・アルバムのような統一感が生まれています。その一方で過去作で垣間見られた過剰な大作志向が抑制され、長いものでも6分程度と楽曲がコンパクト化しているのも好印象。さらに筆者としては、#9"Wonderland"に1stで見られた瑞々しいポップ・フィーリングが戻っているのも嬉しかったです。また、ミックスが1st~3rdのマイク・ストーンから、GiantやFair Warningを手がけてきたレイフ・マッケンナに変わったせいか、奥行きを感じさせるサウンドに仕上がっています。総合的にとても出来の良いアルバムだと思いました。

ただ、トラディショナルなのはいいとして、ファンタジーRPGに夢中になっている中学生みたいな歌詞は興ざめ。正直勘弁してもらいたいなと。ドラゴンが滑ったの転んだの、魔法使いがどうしたこうした、復讐だ!反逆だ!なんてのがHR/HMには何故かよく出てきますけど、もうそれだけでバカっぽく見えちゃうの。

閑話休題。本作で聴けるトラッド風メロディは、アイリッシュっぽいとは思いました。ただ、この方面の知識に乏しいので正確には不明です。同じケルト系のアイルランド、スコットランド、ウェールズ、コーンウォールの音楽にどのような差異があるのか分からないのです。イングランド(アングロサクソン)系とケルト系の違いだって怪しいものです。そもそもゲイリー・ヒューズがイギリス国内のどのようなエスニック・グループに帰属意識を持っているのかさえ分かりません。カトリックかプロテスタントかも知りません。イギリスのトラッド音楽を聴くと、ブリテン島と北アイルランドに住む人々を十把一絡げに、のっぺらぼうな「イギリス人」としてしか理解出来ていないことを痛感してしまいます。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. March of the Argonauts (Instrumental)
02. Fear the Force
03. Inside the Pyramid of Light
04. Spellbound
05. We Rule the Night
06. Remembrance for the Brave (Instrumental)
07. Red
08. The Alchemist
09. Wonderland
10. Eclipse
11. The Phantom
12. Till the End of Time
All songs written by Gary Hughes,
except " Inside the Pyramid of Light" written by Gary Hughes and Vinny Burns

■Personnel
Gary Hughes – vocals
Vinny Burns – guitars
Ged Rylands – keyboards
John Halliwell – guitars
Steve McKenna – bass guitar
Greg Morgan – drums and percussion

Francis Cummings – violin
Fiona Payne – violin
Anne Morrison – viola
Anna Frazer – cello
Mike McGoldric – uilleann pipes, low whistle, bamboo flute​
Jason Thanos – additional backing vocals
Sue Willets – additional backing vocals (Track 5)
Bob Catley – additional backing vocals (Track 5)
Rafe McKenna – additional backing vocals (Track 5)

Producer - Gary Hughes 

 

Never Say Goodbye / Ten (1998)

0103Never Say Goodbye
イギリスのメロハー・バンドTenの2枚組ライブ盤。国内盤と輸入盤、オリジナルと再発盤といくつかのバージョンがあって一部収録曲が異なるようです。ここでは1998年にゼロ・コーポーレーションから発売されたオリジナル国内盤を取り上げています。

ブックレットには日本でのコンサートの写真があしらわれていますが、1997~98年のヨーロッパ・ツアーを収録しているようです。この時点でリリースされていた1stから3rdまでのアルバムから24曲とかなりのボリューム。しかも元々どの曲も曲調やサウンドが似通っているバンドなので、1枚でもお腹一杯になるんじゃないかと思いましたが、筆者は意外にダレずに聴くことができました。曲順も妥当だし、途中にアコースティック・セットが入っているのも飽きさせない工夫かなと思いました。ちょっと曲数の多いベスト盤といった感じです。ただ、大幅にアレンジが変わるとか、アドリブがふんだんに入っているとかいうこともなく、言ってしまえばスタジオ盤を忠実に再現しているだけ、またカバー曲などもないので、ライブ盤ならではの醍醐味というものはあまり感じられません。ゲイリー・ヒューズのボーカルも、ヴィニー・バーンズのギターも、スタジオ盤と大きく変わるところなく、したがって魅力の増減もなし。一番気になるのは録音が音割れ気味なこと。もうちょっときれいに録ってほしかったなー。そんなわけで、Tenの熱心なファンでなければ、手に入れる優先順位はどうしても低くなってしまう作品だと言わざるを得ません。

ラインナップは、ゲイリー・ヒューズとヴィニー・バーンズのほか、サイド・ギターのジョン・ハリウェル、キーボードのジェド・ライランズ、ドラムのグレッグ・モーガンと従来どおり。ベースだけは新メンバーのスティーヴ・マッケンナにチェンジしています。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作 
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
Disc - 1
01. The Robe
02. Bright on the Blade
03. Wildest Dreams
04. The Torch
05. Yesterday Lies in the Flames
06. The Rainbow
07. Goodnight Saigon
08. Arcadia
09. You're in My Heart (acoustic)
10. Close Your Eyes and Dream (acoustic)
11. Turn Around (acoustic)
12. The Loneliest Place in the World

Disc - 2
01. The Crusades
02. Don't Cry
03. Ten Fathoms Deep
04. After the Love Has Gone
05. Stay With Me
06. Standing on the Edge of Time
07. Fly Like an Eagle
08. Drum Solo
09. Battlelines
10. The Pharaoh's Prelude
11. Wait for You
12. The Name of the Rose

All songs written by Gary Hughes
except "The Crusades" and "Standing on the Edge of Time" written by Gary Hughes and Vinny Burns 

■Personnel
Gary Hughes – vocals
Vinny Burns – guitars
John Halliwell – guitars, backing vocals
Ged Rylands – keyboards, backing vocals
Steve McKenna – bass guitar, backing vocals
Greg Morgan – drums


The Robe / Ten (1997)

0070The Robe
哀愁メロハー一直線、ブリティッシュ・ハードロック・バンドTenの3rdアルバム。1stTen 、2ndThe Name Of The Rose と音楽性は基本的に変化ありません。もしデビカバが菜食主義者だったら、、、みたいなゲイリー・ヒューズの優しい歌声、もしマイケル・シェンカーが赤マムシドリンクを常飲していたら、、、みたいなヴィニー・バーンズのねちっこいギター、いつも全く同じでいいじゃないですか。この手のバンドに「マンネリ」などと言ってみたって始まりません。音楽性は変えずに、アルバムごとに手を変え品を変え、Tenならではの良質なメロハーを聴かせてくれればそれでいいんです。曲が長いのだけは勘弁してほしいけど。

このアルバムでは、2ndで後退してしまったポップ・フィーリングが戻ったり、中東風なメロディが出てきたり、荘厳なアレンジを聴かせたりとそれなりに目新しさは感じられ、似通った曲調の多かった2ndに比べて、通しで聴いても飽きるということはありません。ふんわりしたAOR的サウンドにならず、あくまでハードロックとしてのゴリッとした音像を保ち続けているのは、このバンドの路線として正解だと思います。

レコーディング・メンバーは、ゲイリー・ヒューズ、ヴィニー・バーンズの他、ジェド・ライランズ(key)、グレッグ・モーガン(dr)、ジョン・ハリウェル(gt)は前作と変わらず。ベースはアンドリュー・ウェブに交代していますが、アディショナル・ミュージシャンとしてクレジットされています。なお、前作まで制作に関わっていたマイク・ストーンはミキシングのみ担当、プロデュースはゲイリー・ヒューズ単独のクレジットとなっています。

なおオリジナル盤の他、ミニアルバムFear The Force 収録曲などを収めて2枚組としたリマスター再発盤もあります。 

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基 準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。 

■Tracks
01. The Robe (Gary Hughes)
02. Bright On The Blade (Gary Hughes)
03. Virtual Reality (Gary Hughes)
04. Standing On The Edge Of Time (Gary Hughes, Vinny Burns)
05. You're In My Heart (Gary Hughes)
06. Fly Like An Eagle (Gary Hughes)
07. Arcadia (Gary Hughes)
08. Ten Fathoms Deep (Gary Hughes)
09. Battlelines (Gary Hughes)
10. Someday (Gary Hughes, Vinny Burns)

■Personnel
Gary Hughes – vocals
Vinny Burns – guitars
Ged Rylands – keyboards
Greg Morgan – drums
John Halliwell – guitars

Andrew Webb – bass guitar
Ed Collins – trumpet, flugelhorn
Dru Baker – tenor and alto saxophone
Jason Thanos – backing vocals
Ray Brophy – backing vocals
Dave Chadwick – Voiceovers

Producer - Gary Hughes 



Hugo / Hugo (1997)

0066Hugo
アメリカのメロハー・ボーカリスト、ヒューゴ(Hugo)のソロ・デビュー作。Valentine(後にOpen Skyzに改名)のボーカリストとして2枚のアルバムをリリースしたものの鳴かず飛ばず、心機一転ソロ・シンガーとして彼が制作したアルバムです。この人、明らかにスティーヴ・ペリーに声質と歌唱法が似ている上に、見た目までクリソツという気持ち悪さ(失礼)。筆者はジャーニーそんなに好きじゃないし、特にスティーヴ・ペリー苦手なんですよね。。。じゃ、なんで買ったのかというと、バックが丸ごとテン(Ten)なので、それに惹かれて。もっともゲイリー・ヒューズはバック・ボーカルさえやらず、ベースとピアノ、それに共同プロデュースを担当しているだけなのですが。。テンがヒューゴのソロ・デビューに関わったのは、テンの所属するイギリスのメロハー・レーベルNow and Thenがヒューゴに食指を動かし、レコード契約を結んだという縁からのようです。

曲調はやはりジャーニーをライトにした感じですが、ただバックがテンなので、サウンドは全然ジャーニーではありません。ドラムはグレッグ・モーガン、どっしりとしてラウドな叩きっぷりはテンと同じですし、ヴィニー・バーンズも空気を読まずにいつも通りガシガシ弾きたおしています。いいな~♪ドタバタしたテンのサウンドの上に、ヒューゴのソフトな声で歌われる都会的なAOR風メロディが乗っかっているのが意外におもしろいんです。ヒューゴの歌いまわしはもちろんスティーヴ・ペリーに似ているのですが、ちょっとジョン・ウェイト風な味もあって、単なるモノマネ歌手ではないですね。筆者のお気に入りは、#8"If You're Ever Lonely"。哀愁を感じさせる導入部、一転してオシャレなコーラスで盛り上がる入るサビ、官能的なヴィニー・バーンズのギター・ソロ、うーん完璧です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Intro (Hugo)
02. We'll Find A Way (Hugo, Valentine)
03. Walk Away (Hugo)
04. So Many Tears Ago (Hugo)
05. Crazy (Hugo, Valentine)
06. All That You Wanted (Hugo)
07. All The People You Love (Hugo)
08. If You're Ever Lonely (Hugo, Valentine)
09. Desire (Hugo)
10. Standing Alone (Hugo, Tim Sexton)
11. A Tear In L.A. (Hugo)

■Personnel
Hugo - vocals, piano, strings
Vinny Burns - guitars
Gary Hughes - bass, piano, strings
Ged Rylands - piano, keyboards
Greg Morgan - drums

Producer - Hugo, Gary Hughes

 
記事検索
カテゴリ別アーカイブ
プロフィール

トンキチ

タグクラウド
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ