ブリティッシュ・ロック歴戦のツワモノ達が結集したバンドSnakecharmerの2ndアルバムです。メンバーは、クリス・ウーズィー(Vo)、ローリー・ワイズフィールド(G)、ニール・マーレイ(B)、アダム・ウェイクマン(Key)、ハリー・ジェイムズ(Ds)は前作と同じ、そしてミッキー・ムーディが抜けて替わりに北アイルランド出身のギタリスト、サイモン・マクブライドが参加しています。
さてこの2ndアルバムも、やはり1st同様にFree、Bad Company、初期Whitesnake、あるいはFM、Thunderといった伝統的なブリティッシュ・ブルース・ロックの系譜に連なるものとなっています。ただ、ミッキー・ムーディがいない影響なのか、1stより若干渋みが抜けてよりメロディアスさが増した印象を受けました。ソングライティングのクレジットを見ても、相対的にローリー・ワイズフィールドの存在感が強まっているようです。考えてみれば彼は英国メロディック・ロックの源流の一つたるWishbone Ash出身なわけで、メロディアス度増強は当然と言えば当然かも知れません。派手さもケレン味もありませんが歌唱も演奏もパーフェクト。ブルージーなメロディアスハード、あるいはメロディアスなブルース・ロックを好む向きには最高の一枚だと思います。
楽曲はどれも素晴らしいのですが、とりわけスロー・ナンバー#7"Fade Away"は鳥肌もの。Freeの"Be My Friend"やBad Company(オリジナルはMott the Hoople)の"Ready for Love"タイプの哀愁溢れるメロディが胸に沁みます。終盤に差し掛かって、クリス・ウーズィーの搾り出すようなボーカルとローリー・ワイズフィールドの泣きのギターが絡み合い響き合う様は、まさしくロックの醍醐味でしょう。Heartlandでは、クリス・ウーズィーとスティーヴ・モリスの間に結局こういう共振は起きなかったんだよなぁ。クリスさん、もうHeartlandやらなくていいからSnakecharmer続けてください!
評価 ★★★★★
★★★★★ 傑作
★★★★☆ 秀作
★★★☆☆ 佳作
★★☆☆☆ 凡作
★☆☆☆☆ 駄作評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。
■Tracks
01. Sounds Like a Plan (Ousey, Wisefield, Wakeman, Murray)
02. That Kind of Love (Ousey, Wisefield)
03. Are You Ready to Fly (Ousey, McBride, Wisefield)
04. Follow Me Under (Ousey, Wisefield)
05. I'll Take You As You Are (Ousey, Wisefield)
06. Hell of a Way to Live (Ousey, Wisefield)
07. Fade Away (Ousey, Wisefield)
08. Dress It Up (Ousey, Wisefield)
09. Punching Above My Weight (Ousey, James)
10. Forgive & Forget (Ousey, Wisefield)
11. Where Do We Go From Here (Ousey, James)
[Bonus Track]
[Bonus Track]
12. On My Way (Ousey, Wisefield)
■Personnel
Chris Ousey - Vocals
Laurie Wisefield - Electric, Acoustic & 12-String Guitars
Simon McBride - Electric Guitar
Adam Wakeman - Hammond Organ, Keyboards
Neil Murray - Bass Guitar
Harry James - Drums
Laurie Wisefield - Electric, Acoustic & 12-String Guitars
Simon McBride - Electric Guitar
Adam Wakeman - Hammond Organ, Keyboards
Neil Murray - Bass Guitar
Harry James - Drums