メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

カール・コクラン

The Silence is Broken / Nelson (1997)

0164The Silence Is Broken










1997年にリリースされたNelsonの4thアルバム。オープニングの"Ghostdance"のナチュラルなオーヴァー・ドライヴのかかったギター・リフに一発で参りました。カッコいい!まるでジェシ・デイヴィスをキリっとさせたみたいなサウンドじゃないですか。途中から絡んでくるワンダ・ヴィックのフィドルがまたいいし、ギターソロも最高にカッコいいし。やっぱりNelsonってのはアイドル・ポップグループでないのはもちろんのこと、HR/HMの範疇に入れてしまうのも違うんじゃないかと思います。ポップスやカントリーの要素の入ったオーソドックスなアメリカン・ロックなんですね。Doobie BrothersやEaglesなんかと並べたほうがいい。#2"Say it isn't So"、#4"You Talk Too Much"、#5"Sunset Strip"はこのユニットの1stを思い出させるハードポップ調の曲ですが、どれも素晴らしい。演奏面でも聴き所が多く、ギターソロはもちろん、ドラムとベースのリズムの合わせ方、曲の流れを殺さないカッコいいキメの入れ方等々、汲めども尽きぬ魅力があります。#6"What About Me?"もペダル・スチールまで入れてくれても心地良いことこの上ない。

と、このまま行ってくれたら名盤間違いなしなのですが、タイトル曲#7"The Silence is Broken"から一転してやけにサウンドが重たくなり違和感を感じます。アルバムの前半と後半とカラーがまったく違ってしまうのです。インタビューによると、本人たちもこのアルバムを過渡的ないし実験的な作品と位置づけているようですが、まあ、そんな感じですね。

このアルバムには、過去作でお馴染みのメンバーに加えて多数のセッション・ミュージシャンが参加しています。主なところをあげておくと、ギターにトム・ブコヴァツ、ジョーイ・キャスカート、カール・コクラン、トロイ・ランカスター、ブレット・ガースド。ドラムにブライアン"ドッグボーイ"バーウェル、リッキー・サリヤー、ボビー・ロック。ベースにブライアン・スパンゲンバーグ、ダウ・トムリン。キーボードにポール・マーコビッチ等々。曲作りにはマーク・タナー、マイケル・ラファエル、ジャック・ポンティ、共同プロデューサーにはガイ・デファツィオ、デヴィッド・J.ホルマン、マイケル・ラファエルと、これまでもネルソン兄弟をサポートしてきた面々がクレジットされています。

なお、アルバムの最後には隠しトラックがあって、なんとマシューとガナーの10歳の誕生日のプレゼントとして、両親が二人にレコーディングさせてくれた曲が収録されています。これがまたカワユイけど上手い!さすがリッキー・ネルソンの子供たちだ!

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Ghostdance (M. Nelson, G. Nelson)
02. Say it isn't So (G. Nelson, M. Nelson, M. Tanner)
03. Why Oh Why? (G. Nelson, M. Raphael, B. Reveles)
04. You Talk Too Much (G. Nelson, M. Nelson)
05. Sunset Strip (G. Nelson, M. Nelson)
06. What About Me? (G. Nelson)
07. The Silence is Broken (M. Raphael, M. Nelson, G. Nelson)
08. L.O.V.E. Me Not (M. Raphael, G. Nelson)
09. Running Out of Time (M. Nelson, J. Ponti)
10. Tears of Pain (G. Nelson, M. Nelson, M. Tanner)
11. Love Me Today Part II (M. Nelson)

■Personnel
Matthew Nelson - lead vocals, bass, acoustic and electric rhythm guitars, lead guitars
Gunnar Nelson - lead vocals, acoustic and electric rhythm guitars, lead guitars, drums

Troy Hartz - rhythm guitar
Tom Bukovac - rhythm guitar
Keith Lander - rhythm guitar
Joey Cathcart - rhythm guitar, background vocals
Brian "Dogboy" Burwell - drums
Ricky Salyer - drums
Bobby Rock - drums
Brian Spangenberg - bass
Dow Tomlin - bass
Michael Raphael - lead guitar
Karl Cochran - lead guitar
Troy Lancaster - lead guitar
Brett Garsed - lead guitar
Harry Sharpe - keyboards
Paul Mirkovich - keyboards, background vocals
Wanda Vick - fiddle
Sam Nelson - background vocals
Steve McClintock - background vocals
Interfaith Baptist Choir - background vocals

Producer - Matthew and Gunnar Nelson
Co-Producer - Guy Defazio, Michael Raphael, David J. Holman 

 

Under Cover / Joe Lynn Turner (1997)

138Undercover










ジョー・リン・ターナーのソロ三作目はカヴァー・アルバムです。これ、選曲も中々オツだし、もちろん歌唱も演奏も磐石で大いに楽しめます。バンドは、リズム隊は前作Nothing's Changedと同じグレッグ・スミス(b.)&ジョン・オライリー(dr.)、キーボードも同じゲイリー・コーベット、ギターはトニー・ブルーノ・レイ(ex-Saraya/Danger Danger etc)。前作でギターを担当したアル・ピトレリ(ex-Danger Danger/Alice Cooper etc)は今回は2曲でギター・ソロを弾いています。同じく部分参加のカール・コクラン(ESP/Voodooland etc)は、この後もコンスタントにJLTのギタリストを勤めます。バック・ボーカルの一人サンディ・サラヤはトニー・ブルーノ・レイのいたSarayaの女性シンガーです。プロデュースはボブ・ヘルドで、JLTの他にもJoe Bonamassaなどのプロデュースを手がけています。

#1"We're An American Band"は1973年グランド・ファンクのヒット曲で、多くのバンドにカバーされているスタンダード。JLTもノリノリで出だしは快調です。
#2"Freedom"は1971年ジミヘンの死後リリースされたThe Cry of Loveからのシングルカット曲。ファンキーでカッコいい。リズム・ギターのガシガシした感じ、リード・ギターの甘い音色がすごく良いです。
#3"Fire And Water"は1970年フリーの3rdアルバムのタイトル曲。元々ミドル・テンポのヘヴィな曲ですが、ウィルソン・ピケットがファンキーなR&B調にアレンジしてヒットさせています。JLTのはこのバージョンのカヴァーっぽい。ウィルソン・ピケットの影響大のポール・ロジャースの曲をウィルソン・ピケットがカヴァーし、それをポール・ロジャースの影響大のJLTがカヴァーするという面白い趣向。
#4"Street of Dreams"は1983年レインボーのBent Out of Shapeからのシングル曲。つまりJLTのセルフカヴァー。テンポを落としたバラード・ナンバーになっています。いや~名曲。しかし、改めて思うけどディオ時代のレインボーからは想像つかない曲ですね。
#5"Fortunate Son"は1969年CCRのヒット曲。反戦歌として数多くのミュージシャンにカヴァーされてきた曲。勢いのあるロックン・ロールに仕上がっていてカッコいいです。
#6"Vehicle"は1970年アイズ・オブ・マーチのヒット曲。アイズ・オブ・マーチはジム・ピートリックの在籍したブラスロック・バンドですが、筆者この曲猛烈に好きなんでJLTがカヴァーしてくれて嬉しかったです。
#7"Hush"は1968年のロッド・エヴァンス在籍時の第一期ディープ・パープルのヒット曲。サイケ+ファンクですな。元曲はジョー・サウス、この曲も色んな人にカヴァーされ続けてますね。
#8"Unchained Melody"は1965年ライチャス・ブラザーズのヒット曲。元曲は1955年の映画主題歌。史上もっともカヴァー録音された曲だそうで、500以上のバージョンがあるらしい。
#9"Chained"は1968年マーヴィン・ゲイのヒット曲。元々ファンクですがJLTは更にグルーヴを効かせています。出だしのギター・ソロが#2と同じでバドカンの"Rock Steady"かと思っちゃう。
#10"Gimme Some Lovin’/I’m A Man"はスペンサー・ディヴィス・グループのメドレー。"Gimme Some Lovin’"は1966年のヒット・シングルで超有名曲、"I’m A Man"は1967年のヒット曲。
#11"Thief In The Night"はレインボー加入前にJLTが在籍したファンダンゴの1979年の曲で、これもセルフ・カヴァー。バドカンみたいですが、元曲もこんな感じです。
#12"Deal With The Preacher"はポール・ロジャース持ち歌2曲目、1975年バッド・カンパニーのStraight Shooter収録曲。以前は途中テンポ落として静かになる展開がかったるかったのですが、今はそこが好き。歌唱力のある人じゃないと歌えないですね。
#13"Sunshine Of Your Love"は言わずと知れたクリームの代表曲の一つ。1967年のDisraeli Gears収録曲で、1968年にシングルカットされてヒットしています。この曲は日本盤ボーナストラックですが、日本の音楽雑誌のリクエスト投票結果からJLTが選んで録音されたとのこと。

全体を通して聴くと、意外にR&B、ファンク寄りの曲が多い印象です。JLTは歌マネも上手いのですが、このアルバムではオリジナルの歌唱を表現しながら自分の味も出すという、結構芸の細かいことをやってるな~と思いました。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. We're An American Band (Brewer)
02. Freedom (Hendrix)
03. Fire And Water (Fraser/Rodgers)
04. Street of Dreams (Blackmore/Turner)
05. Fortunate Son (Fogerty)
06. Vehicle (Peterik)
07. Hush (South)
08. Unchained Melody (Zaret/North)
09. Chained (Wilson)
10. Gimme Some Lovin’(Winwood/Winwood/Davis) / I’m A Man (Winwood/Miller)
11. Thief In The Night (Blakemore/Turner/Larue)
12. Deal With The Preacher (Rodgers/Ralphs)
13. Sunshine Of Your Love (Bruce/Brown/Clapton)

■Personnel
Joe Lynn Turner – lead vocals, background vocals on 1, 2, 3, 5, 6, 7, 9, 10, 11
Tony "Bruno" Rey - guitars, 2nd guitar solo on 12, background vocals on 2, 5
Greg Smith – bass
John O'Reilly – drums
Gary Corbett – keyboards

Al Pitrelli – guitar solos on 1, 11
Karl Cochran - 1st guitar solo on 12, guitar solos on 13, background vocals on 2, 5
Katie Mac - background vocals on 1
Kaz Kojima - background vocals on 2,
Nancy Bender - background vocals on 3, 4, 10
Dina Miller - background vocals on 3, 4, 10
Sandy Saraya - background vocals on 5, 7, 9
Janet Raines - background vocals on 5, 7, 9
Steve Murphy - background vocals on 6, 10, 11
Peter Baron - background vocals on 6, 10, 11
Mark Wexler - percussion on 1, 10
Louie Appel - percussion on 4
Bob Held - percussion on 10
Don Harris - trumpet on 6
Bill Harris - saxophone on 6
John Fumalosi - trombone on 6

Producer - Bob Held, Fernando Kral, Joe Lynn Turner
Executive Producer - Mark Wexler 

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