メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

デンマーク(Denmark)

Fate / Fate (1985)

0360Fate









デンマークのヘヴィ・メタル・バンドMercyful Fateに在籍していたハンク・シャーマン(g)が中心となって結成されたメロハー・バンドFateの1stアルバム。他のメンバーはジェフ・リンボ (vo)、ピート・シュタイナー(b)、ボブ・ランス(ds)、プロデューサーはMercyful Fateを手がけたヘンリック・ルンドとなっています。音楽性としては、アメリカ指向のポップ・メタル、ハードポップというもので、同時代の多くの欧州のバンドが目指した方向性ですね。アメリカ指向と言っても、サウンドやメロディには我々が「北欧らしさ」と刷り込まれているキラキラ感はあります。ところが、ボーカリストの声や歌い方がそれを台無しにしている印象。小型室内犬みたいにキャンキャンしていてどうも好きになれません。まあ、曲も名曲・佳曲と言えるようなものは無いし。おまけに、これは直接バンドのせいではありませんが、80年代にありがちなリバーブかけ過ぎでダンゴになった音も、ちょっと度を越している感じ。銭湯の中で演奏しているのを外で聴いているようです。そんなわけで少なくとも本作に関しては高評価はできませんでした。

評価 ★★☆☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Love on tHe Rox (Music : Shermann/Steiner  Lyrics : Limbo)
02. Fallen Angel (Music : Shermann/Steiner  Lyrics : Limbo)
03. Rip It Up (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
04. Victory (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
05. Danger Zone (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
06. (She's Got) The Devil Inside (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
07. Downtown Toy (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
08. Do You Want It (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)
09. Backdoor Man (Music : Steiner/Shermann  Lyrics : Limbo)
10. We're Hot (Music : Shermann  Lyrics : Limbo)

■Personnel
Jeff "Lox" Limbo – Vocals, Background Vocals
Pete Steiner - Bass, Keyboards, Background Vocals
Bob Lance - Drums
Hank Shermann - Guitars

Kasper Winding - Background Vocals

Producer - Henrik Lund


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Offside / Pretty Maids (1992)

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デンマークのハードロック・バンドPretty Maidsのアコースティック企画盤。5曲収録のミニ・アルバムで、元々は日本のファン向けに制作されたとのことです。硬派なイメージが強いPretty Maidsですが、これが意外にも穏やかで柔らかなサウンドを聴かせる中々の好盤となっています。今は中古盤が格安で手に入るし、聴いて損はないと思います。

#1"Heartbeat From Heaven"
オリジナル新曲。切なさと爽やかさが同居する不思議な味わいのある曲です。
#2"Please Don't Leave Me"
ジョン・サイクスとフィル・リノットによる名曲のカバー。アルバムSin-Decade にも収録されていましたが、そのアコースティック・バージョンです。喪失感というニュアンスの表現ではこちらの方が上かもしれません。
#3"In the Minds of the Young"
オリジナル新曲。物悲しく美しい旋律が最高です。このバンドの隠れた名曲ではないでしょうか。
#4"'39"
QueenのA Night at the Opera 収録曲のカバー。というか完コピですな。もろカントリーでバンドのカラーに全然あっていませんが、これも意外に上出来でちょっと驚かされます。
#5"Fly Away"
ブライアン・ロバートソンとジミー・ベインが結成したブリティッシュ・ロック・バンドWild Horsesの1stアルバム収録曲で、シングル・カットもされていました。これまた渋い選曲です。この曲もほとんど完コピです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Heartbeat From Heaven (Ronnie Atkins, Ken Hammer)
02. Please Don't Leave Me (Phil Lynott, John Sykes)
03. In the Minds of the Young (Ronnie Atkins, Ken Hammer)
04. '39 (Brian May)
05. Fly Away (Phil Lynott, Jimmy Bain)

■Personnel
Ken Hammer - Guitars, Background Vocals
Ronnie Atkins - Vocals
Kenn Jackson - Bass, Background Vocals
Michael Fast - Drums, Percussion, Background Vocals

Dominic Gale - Keyboards
Knud Linhard - Background Vocals

Producer - Pretty Maids


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Sin-Decade / Pretty Maids (1992)

0302Sin-Decade









プリティ・メイズの4枚目のフルレンス・アルバム。彼らのアメリカ進出の夢は結局叶わず、アメリカン指向・ポップ指向の前2作の音楽性から一転して、開き直ったように徹底したヘヴィ&ハード路線となっています。ロニー・アトキンス(Vo)とケン・ハマー(Gt)以外のメンバーは抜けて、二人のリーダーシップが確立したアルバムでもあります。アメリカでの成功という野心は潰えたものの、皮肉なことに本作はメタル的要素とメロハー的要素が融合したプリティ・メイズの個性が全面開花した傑作となりました。プロデュースはMetallicaなどを手がけたフレミング・ラスムッセンで、なるほどと納得する音作りですね。

突進するような疾走曲#1"Running Out"が象徴するように、どの曲も贅肉をそぎ落としたようなソリッドでストレートなアレンジが施されており、かと言って一本調子に陥ることなく曲調のバリエーションも豊富です。また歌メロはプリティ・メイズらしい覚えやすくて魅力的なもの。歌唱・演奏面でも充実しており、ロニー・アトキンスのボーカルは、「この人こんなに上手かったのか」と瞠目するほどでした。新たなリズム・セクション、ケン・ジャクソン(Ba)とマイケル・ファスト(Ds)もいい仕事をしています。また、元メンバーのアラン・オーウェン、常連のバッキング・メンバーであるドミニク・ゲイル、クヌート・リントハート(フィル・ハート)もレコーディングに参加しています。

さて、ラストに収録された#11"Please Don't Leave Me"ですが、もちろんジョン・サイクスとフィル・リノットのあの名曲のカバーです。ほぼ完コピですね。一聴して分かるようにアルバム全体のカラーとは異なる本来オマケ的なものにも関わらず、シングル・カットされて大ヒットします。このカバー曲がプリティ・メイズの最大のヒット曲となってしまったのはなんとも皮肉なものです。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Running Out
02. Who Said Money
03. Nightmare in the Neighbourhood
04. Sin-Decade
05. Come on Tough, Come on Nasty
06. Raise Your Flag
07. Credit Card Lover
08. Know It Ain't Easy
09. Healing Touch
10. In the Flesh
11. Please Don't Leave Me
All songs written by Ronnie Atkins and Ken Hammer
except "Please Don't Leave Me" by Phil Lynott and John Sykes

■Personnel
Ronnie Atkins - vocals
Ken Hammer - guitar
Michael Fast - drums, percussion
Kenn Jackson - bass

Alan Owen - keyboards
Dominic Gale - keyboards
Knud Linhard - additional backing vocals

Producer - Flemming Rasmussen, Pretty Maids


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Get Ready / Oliver Weers (2008)

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デンマークを拠点に活動するドイツ人ボーカリスト、オリヴァー・ウィアーズの1stソロ・アルバム。セッション・ギタリスト、プロデューサーとして知られるセーレン・アンデルセンが、作曲・演奏・プロダクションの全ての面でバックアップして制作されています。リズム隊は2002年の再結成Whitesnakeのメンバー、マルコ・メンドーサとトミー・アルドリッジ。また、1曲だけギター・ソロでクレジットされているTimmy Chrisとは、Dizzy Mizz Lizzyのティム・クリステンセンじゃないかと思います。

収録曲はアップテンポのロックンロール調のものを中心に、#6"Crawling Back Again"やビョークのカバー#8"Army of Me"などちょっとダークでヘヴィな曲や、クィーンのカバー#12"The Show Must Go On"を取り混ぜて、曲調に変化ををもたせています。バンドの演奏も当然きっちりしていて、まあ全体にオーソドックスで安定感のあるハードロック・アルバムだと思います。ただ、サウンドはボトムが弱くて、バスドラはペタンペタンと薄っぺらな音だし、ステレオのBassを思いっきり上げないとせっかくのマルコ・メンドーサのベースがあまり聴こえません。何トラックも被せたギターばっかりデカくて、リズムセクションが引っ込んでしまい、結果バンドのグルーヴが感じられない。サウンド・プロダクションの面でこれはちょっといただけないです。

オリヴァー・ウィアーズのボーカル・スタイルは、ジャケット写真のイメージに違わず男臭くてパワフル。リズム隊がWhitesnake組ということもあって、デビット・カヴァーデイルを意識した売り出し方になっているようです。声質や歌いまわしは確かにデビカバに通じるものがあるし、音圧・安定感から言ったらこの人のほうが上かもしれない。ただし、デビカバが若いときから、いやむしろ若いときの方が歌唱にコクと旨みがあったのに比べて、オリヴァーさんはちょっと大味。豪快と言えば聞えはいいのですが、パワーで押し切ってる感が否めません。ロックンロール調の楽曲だと一層それが顕著なので、#11"Get Ready"や#13."Demolition Man"のように、音に間があってややブルージーな曲調のほうが似合っているように感じました。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Calling Out for You (Andersen/Weers)
02. Hands High (Andersen/Weers)
03. Even Giants Cry (Berger/Andersen/Weers)
04. First Day of Our Life (Andersen/Weers)
05. Will You Be Mine (Berger/Andersen/Weers)
06. Crawling Back Again (Andersen/Weers)
07. Angel (Andersen/Weers)
08. Army of Me (Björk/Massey)
09. Pleasure Train (Andersen/Weers)
10. Coming Home (Winther-John/Andersen/Weers)
11. Get Ready (Andersen/Weers)
12. The Show Must Go On (Mercury/May/Taylor/Deacon)
13. Demolition Man [bonus track] (Weers/Jespersen/Mathiesen)

■Personnel
Oliver Weers - Vocals
Søren Andersen - Guitars
Tommy Aldridge - Drums
Marco Mendoza - Bass

Timmy Chris - Guitar Solo on 2
Henrik Berger - Rhythm Guitar &1st Guitar Solo on 3, Solo on 5
Jane Clark - Violin on 6 & 12

Producer - Søren Andersen

In Santa's Claws / Pretty Maids (1990)

0242In Santa's Claws









プリティ・メイズのクリスマス企画EP。収録されているのは5曲で、#1"In Santa's Claws"はオリジナル。メロディアスでドラマチックな普通にカッコいい曲です。#2"A Merry Jingle"は、1979年にシン・リジィとセックス・ピストルズのメンバーがグリーディーズ(The Greedies)として共演したクリスマス・ソングのカバー。何故かイアン・ギランまで参加しております。3曲目以降はライブ録音で、1990年のRoskilde Festivaでのパフォーマンスを収録しています。ちなみにこのロック・フェスは1971年から現在でもなお開催されており、北欧最大にして世界屈指のロック・フェスティバルだそうです。#3"Eye of the Storm"は2ndアルバムFuture World に収録されていたバラード、#4"Red, Hot, and Heavy"は1stアルバムのタイトル曲、#5"Rock the House"は3rdアルバムJump the Gun からの選曲で、どれもボーカルがやや不安定ですが、当時の彼らのライブの雰囲気を伝える貴重な音源でしょう。

このEPは単体でも中古でよく出回っていますが、デビュー・ミニアルバムPretty Maids の全6曲と、Stripped の日本盤ボーナストラック"Far Far Away"を加えて、First Cuts ...And Then Some というタイトルでも発売されており、購入の際はこちらも選択肢の一つです。
 
評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. In Santa's Claws (D.Gale, K.Hammer, R.Atkins)
02. A Merry Jingle
03. Eye of the Storm (K.Hammer, R.Atkins)
04. Red, Hot and Heavy (K.Hammer, R.Atkins)
05. Rock the House (K.Hammer, R.Atkins) 
 
 
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