メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

Mikael Erlandsson

The Gift / Mikael Erlandsson (2002)

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スウェーデンのボーカリスト、ミカエル・アーランドソンのソロ4作目。Last Autumn's Dream(LAD)結成前としては最後の作品ということになります。ソング・ライティングには、LADでもお馴染みのクラエス・アンドレアソンとトルビョン・ヴァッセニウスが加わるようになっており、ソロ活動からLADへの橋渡し的なアルバムとも言えそうです。プロデュースは1作目のThe 1 のマッツ・ペーションが再登板し、ウルフ・ヴァールベリはエグゼクティヴ・プロデューサーということになっています。

中身を見ていくと、過去作と同様のBeatlesやELO、60~70年代のポップスのエッセンスが感じられる音楽性ですが、楽曲の出来が押しなべて良く、これまでの集大成的なアルバムとなっています。懐かしさを感じさせるメロディとコーラス・ワークが印象的な#1"Out of Champagne"、この人としては珍しいR&B風バラード#4"Soul Is My Name"、やはりどこかレトロな#5"This Is Your Life"や#6"Million Dollar Girl"、甘いメロディにうっとりしてしまう#7"I Send You My Heart"、哀愁メロディとワウワウが70年代ロックを思わせる#10"Excuse Me Baby"、ハードポップという言葉そのままの爽快系疾走曲#12"24 Hours"、というように佳曲がぎっしり。蛇足ですが、#3"I Love You"の出だしのギターは早見優ちゃんの"夏色のナンシー"みたいでカワイイ。

ミカエル・アーランドソンのソロ作を聴いていつも思うのは、この人は本質的には「ポップス」をやろうとしているということ。つまりギターの歪み具合とかビートの激しさとか、そういうハードロック的要素は副次的なものに過ぎないということです。主眼を置いているのは、何よりポップでキャッチーな歌メロを作ること、その歌メロを最大限活かすアンサンブル、ハーモニーを組み立てることなのでしょう。彼のこのポップス指向はLADにも引き継がれていきます。2000年代以降に出てきたメロハー・バンドは、80年代に「産業ロック」と揶揄されたようなサウンドを現代風に蘇らせたものが多い中、LADが一味違うのはミカエルあってこそだろうと思います。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Out of Champagne (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre)
02. Stop (Following Me) (music&lyrics : Mikael Erlandson)
03. I Love You (music&lyrics : Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
04. Soul Is My Name (music&lyrics : Mikael Erlandson)
05. This Is Your Life (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre)
06. Million Dollar Girl (music : Mikael Erlandson  lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
07. I Send You My Heart (music&lyrics : Mikael Erlandson)
08. My Day (music&lyrics : Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
09. Stay (music : Mikael Erlandson  lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
10. Excuse Me Baby (music&lyrics : Mikael Erlandson)
11. Love's Got a Hold on Me (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre, Zanna Gregmar)
12. 24 Hours (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre, Zanna Gregmar)
[Japanese bonus track]
13. It's Gonna Be Alright (music&lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)

■Personnel
Mikael Erlandsson - Lead & Backing Vocals, Keyboards, Acoustic Guitars
Mats "MP" Persson - Guitars, Keyboards, Bass
Jan Eliasson - Lead Guitar
Christer Jansson - Drums
Claes Andreasson - Acoustic Guitar
Torbjörn Wassenius - Acoustic Guitar

Producer - Mats "MP" Persson
Executive Producer - Ulf Wahlberg


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Unfamiliar / Mikael Erlandsson (1997)

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Last Autumn's Dream(LAD)のヴォーカリスト、ミカエル・アーランドソンがソロ・シンガー時代に発表した3枚目のアルバム。リリースは1997年です。ハードロック要素はほとんど無く、直截な哀愁味も薄くなり、ミカエル・アーランドソン独特のポップ・センスが全面展開となっています。ビートルズやELOといった彼の音楽的バックグラウンドを窺わせるものの、それを昇華させ彼独自のユニークなメロディ、歌唱、サウンドに結実しています。バンドも少人数で、アンサンブルも小ぢんまり、全体にナチュラルで温か味のある音。なんともアットホームな雰囲気で心和むアルバムです。曲調も変化に富んでいて、時折顔を覗かせる冷たい感触や苦味にも感興をそそられます。しかしながらどうしても地味という印象は拭えません。もう少しだけ刺激が欲しかったかな。

プロデュースは、後にLADのアルバム制作にも大きく関わるウルフ・ヴァールベリと、ミカエル・アーランドソンの数多くの曲で作詞を担当しているアイメリク・デゾンブレ。ウルフ・ヴァールベリは本作ではベースとキーボードも弾いています。この人、今でこそプロデューサー然としていますが、70~80年代はSecret Serviceというスウェーデンの国民的ポップ・グループの一員でした。Secret Serviceのメンバー達は、その後スウェーデンのポピュラー音楽界の仕掛け人的存在となり、ウルフ・ヴァールベリもその一人というわけです。このSecret Serviceは2000年に再結成されており、いつの時点からかは分かりませんが、ミカエル・アーランドソンとLADのバンド・メイトのジェイミー・ボーガーもそのラインアップに加わっています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Erotic State of Delight (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Aymeric Desombre&Mikael Erlandsson)
02. Sadomaso Mind (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Aymeric Desombre)
03. Universal Song (music&lyrics : Mikael Erlandsson)
04. Somebody Somewhere (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Mikael Erlandsson&Aymeric Desombre)
05. Hold Back the Tears (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Mikael Erlandsson&Aymeric Desombre)
06. Don't Be A Stranger (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Mikael Erlandsson&Aymeric Desombre)
07. Carousel of Seasons (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Aymeric Desombre)
08. Moonlight Rain (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Mikael Erlandsson&Aymeric Desombre)
09. What It's All About (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Mikael Erlandsson&Aymeric Desombre)
10. A Lot of Love (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Aymeric Desombre&Mikael Erlandsson)
11. Hold Tight (music : Mikael Erlandsson, lyrics : Aymeric Desombre&Mikael Erlandsson)

■Personnel
Mikael Erlandsson - lead & background vocals
Imre Daun - drums
Andreas Ullbrandt - guitars
Ulf Wahlberg - bass & keyboards
Aymeric Desombre - party background vocals on "Hold Tight"

Producer - Ulf Wahlberg, Aymeric Desombre


Under the Sun / Mikael Erlandsson (1996)

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ソロ・シンガー時代のミカエル・アーランドソンの、1996年にリリースされた2枚目のアルバム。前作より甘さが抑えられ、楽曲の充実度も増しており、意外にロックっぽいサウンドとなっています。本作ではスウェーデンの名うてのセッション・ミュージシャンを起用していることがその一因かもしれません。特にマッツ・ヨハンソンの歪み過ぎない引き締まったギターが、本作のサウンドを特徴付けていると感じました。フレーズも何気なく高度で、トーン・コントロールも痒いところに手が届いてる。この人相当上手いです。ベースのヘンリック・トムセン、ドラムのイムレ・ダウンは、後にSaluteでもミカエル・アーランドソンのリズム隊となっており、FMのスティーヴ・オーヴァーランドのOverlandのアルバムにも名前を連ねています。また、マッツ・ヨハンソン、ヘンリック・トムセン、イムレ・ダウンの3人はHope名義でアルバムもリリースするなど密接な関係が伺えます。

ポップなメロディとアーシーでシンプルな演奏が心地よい#1"Open Book"、#2"Can't Turn Back Now"、#5"Touch You Now"、#8"Television"、ロマンチックなタイトル曲#4"Under the Sun"、ストーンズ風のルーズなサウンドが最高にかっこいい#6"Hot Shoes"、本作では異色なハード・ロック・ナンバー#10"The Loser"などなど、聴くほどに味が増す曲が多く、筆者の聴く機会の多いアルバムです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Open Book
02. Can't Turn Back Now
03. Today
04. Under the Sun
05. Touch You Now
06. Hot Shoes
07. Down to Earth
08. Television
09. Suppose
10. The Loser
11. 1000 Years
12. A Place to Hide in Town
Music Mikael Erlandsson
Lyrics Mikael Erlandsson & Aymeric Desombre

■Personnel
Mikael Erlandsson - Lead & Backing Vocals

Mats Johanson - Electric & Accoustic Guitars
Henrik Thomsen - Bass & Backing Vocals
Imre Daun - Drums

Tommy Lydell - Piano, Keyboards, Hammond B3
Lotta Johansson - Violin
Sara Edin - Violin
Pelle Halvarsson - Cello
Maria Blom - Backing Vocals
Sara Isaksson - Backing Vocals
Peter R Ericson - Acoustic Guitar on "Suppose", Additional Backing Vocals

Producer - Peter R Ericson
Executive Producer - Niclas Johanson

The 1 / Mikael Erlandsson (1994)

0051The 1

ラスト・オータムズ・ドリームのヴォーカリストとしておなじみのスウェーデンのシンガー、ミカエル・アーランドソンの1stソロ・アルバム。リリースはラスト・オータムズ・ドリームの1st(2003)よりかなり古く1994年となっています。筆者はラスト・オータムズ・ドリームでミカエル・アーランドソンを知ったので、後からこのアルバムを聴きました。サウンドはラスト・オータムズ・ドリームよりかなりソフトです。なんとなくかつての日本の歌謡曲を髣髴とさせるような曲も何曲かあり、まあハードロックの範疇には入らないかな。デビュー当時から、あの切ない歌唱とメロディーメイカーとしての才能は変わらないのですが、彼の甘い声と甘いメロディは、ハードなサウンドに乗らないと、通して聴いた場合やや飽きるかなと。一曲一曲はもちろん佳曲揃いなんですけれども。そんなわけで、筆者はややハードな#10"Can't Keep Hiding"が一番良かったです。ラストのタイトル曲"The 1"は、ラスト・オータムズ・ドリームの1stで、#5"It's Alright"は3rdでセルフカバーされていますので、このアルバムのオリジナル・バージョンと聴き比べるのも一興です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Wish You Were Here (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
02. Show Me (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
03. Reason (Mikael Erlandsson)
04. Life Is A Hard Game to Play (Mikael Erlandsson)
05. It's Alright (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
06. I Believe (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
07. We Don't Talk Anymore (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
08. For You (Mikael Erlandsson)
09. Can't Keep Hiding (Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre)
10. Mr. Weirdstough (M. P. Persson, Svante Karlsson)
11. The 1 (Mikael Erlandsson)

■Personnel
Mikael Erlandsson - Lead & Backing Vocals, Keyboards
M. P. Persson - Drums, Percussion, Bass, Electric Guitars, Accoustic Guitars, Keyboards, Accordion
Morggan Hjalmarsson - Accoustic Guitars
Bengt Standblom - Accoustic Guitars
Stigge Ljunglöf - Additional Bass

Producer - M. P. Persson, Mikael Erlandsson, Aymeric Desombre


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