メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

スウェーデン(Sweden)

The Gift / Mikael Erlandsson (2002)

0363The Gift









スウェーデンのボーカリスト、ミカエル・アーランドソンのソロ4作目。Last Autumn's Dream(LAD)結成前としては最後の作品ということになります。ソング・ライティングには、LADでもお馴染みのクラエス・アンドレアソンとトルビョン・ヴァッセニウスが加わるようになっており、ソロ活動からLADへの橋渡し的なアルバムとも言えそうです。プロデュースは1作目のThe 1 のマッツ・ペーションが再登板し、ウルフ・ヴァールベリはエグゼクティヴ・プロデューサーということになっています。

中身を見ていくと、過去作と同様のBeatlesやELO、60~70年代のポップスのエッセンスが感じられる音楽性ですが、楽曲の出来が押しなべて良く、これまでの集大成的なアルバムとなっています。懐かしさを感じさせるメロディとコーラス・ワークが印象的な#1"Out of Champagne"、この人としては珍しいR&B風バラード#4"Soul Is My Name"、やはりどこかレトロな#5"This Is Your Life"や#6"Million Dollar Girl"、甘いメロディにうっとりしてしまう#7"I Send You My Heart"、哀愁メロディとワウワウが70年代ロックを思わせる#10"Excuse Me Baby"、ハードポップという言葉そのままの爽快系疾走曲#12"24 Hours"、というように佳曲がぎっしり。蛇足ですが、#3"I Love You"の出だしのギターは早見優ちゃんの"夏色のナンシー"みたいでカワイイ。

ミカエル・アーランドソンのソロ作を聴いていつも思うのは、この人は本質的には「ポップス」をやろうとしているということ。つまりギターの歪み具合とかビートの激しさとか、そういうハードロック的要素は副次的なものに過ぎないということです。主眼を置いているのは、何よりポップでキャッチーな歌メロを作ること、その歌メロを最大限活かすアンサンブル、ハーモニーを組み立てることなのでしょう。彼のこのポップス指向はLADにも引き継がれていきます。2000年代以降に出てきたメロハー・バンドは、80年代に「産業ロック」と揶揄されたようなサウンドを現代風に蘇らせたものが多い中、LADが一味違うのはミカエルあってこそだろうと思います。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Out of Champagne (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre)
02. Stop (Following Me) (music&lyrics : Mikael Erlandson)
03. I Love You (music&lyrics : Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
04. Soul Is My Name (music&lyrics : Mikael Erlandson)
05. This Is Your Life (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre)
06. Million Dollar Girl (music : Mikael Erlandson  lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
07. I Send You My Heart (music&lyrics : Mikael Erlandson)
08. My Day (music&lyrics : Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
09. Stay (music : Mikael Erlandson  lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)
10. Excuse Me Baby (music&lyrics : Mikael Erlandson)
11. Love's Got a Hold on Me (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre, Zanna Gregmar)
12. 24 Hours (music : Mikael Erlandson  lyrics : Aymeric Desombre, Zanna Gregmar)
[Japanese bonus track]
13. It's Gonna Be Alright (music&lyrics : Mikael Erlandson, Torbjörn Wassenius, Claes Andreasson)

■Personnel
Mikael Erlandsson - Lead & Backing Vocals, Keyboards, Acoustic Guitars
Mats "MP" Persson - Guitars, Keyboards, Bass
Jan Eliasson - Lead Guitar
Christer Jansson - Drums
Claes Andreasson - Acoustic Guitar
Torbjörn Wassenius - Acoustic Guitar

Producer - Mats "MP" Persson
Executive Producer - Ulf Wahlberg

One Live - In Stockholm / W.E.T. (2014)

0359One Live - In Stockholm









Work of Artのロバート・サール(Key,G)、Eclipseのエリック・モーテンソン(G,Vo)、Talismanのジェフ・スコット・ソート(Vo)によるメロハー・プロジェクトW.E.T.のライブ・アルバム。2013年1月ストックホルムでのライブを収録しています。他のメンバーは、Eclipseのマグナス・ヘンリクソン(G)とロバン・バック(Ds)、Work of Artのレコーディングにも参加しているアンドレアス・パスマーク(B)という面々です。収録曲はW.E.T.のレパートリーの他に、Talismanの曲が2曲、Eclipseの曲が1曲、Work of Artも1曲でこれはラーズ・サフサンドがゲストで歌っています。更にボーナス・スタジオ・トラックとして2曲が収録されています。このボーナス・トラック、日本国内盤は3曲なんですが、欧州盤にはなんとライブDVDがついてくる!しかも安い!どちらのオマケがお得かは一目瞭然ですね。

W.E.T.の素晴らしさはスタジオ盤で経験済みなのですが、やはりライブならでは臨場感、生々しさが伝わってきて強い印象を受けます。反面、スタジオ盤と比べてしまうと、演奏の粗さや各パートのバランスの悪さを感じてしまうのもまた事実かなと。ただ、DVDを見てしまうとそういう細かいことは気にならなくなります。映像の力を改めて実感しました。高校生みたいなエリック・モーテンソン、ちょいワル風のマグナス・ヘンリクソン、相変わらず圧巻のパフォーマンスのJSS、みんなカッコいいです。アンコールでJSSのTシャツにマルセル・ヤコブの姿がプリントされているのを見て、思わずウルウルしてしまうなんていうのも映像があってこそ。客が意外に年齢高めだとか、会場が大きめのライブハウス程度だとかCDだけじゃ分からないし。それから、キーボード担当のロバート・サールがほとんど映っておらず、音もあまり聴こえないのが可哀相でした。

 評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
[CD 1]
01. Walk Away (Erik Mårtensson/Robert Säll/Magnus Henriksson/Jeff Scott Soto)
02. Learn to Live Again (Robert Säll/Erik Mårtensson/Jeff Scott Soto/Johan Becker)
03. Invincible (Erik Mårtensson/Miqael Persson/Robert Säll)
04. I'll Be There (Erik Mårtensson/Miqael Persson/Robert Säll)
05. Love Heals (Robert Säll/Erik Mårtensson/Miqael Persson)
06. Rise Up (Erik Mårtensson/Robert Säll/Magnus Henriksson/Jeff Scott Soto)
07. Bleed & Scream (Erik Mårtensson/Magnus Henriksson/Miqael Persson)
08. Bad Boy (Robert Säll/Erik Mårtensson/Miqael Persson/Johan Becker)
09. Still Unbroken (Erik Mårtensson/Jeff Scott Soto/Robert Säll)
10. Broken Wings (Erik Mårtensson/Miqael Persson/Johan Becker)
11. I'll Be Waiting (Marcel Jacob/Jeff Scott Soto)
[CD 2]
01. If I Fall (Erik Mårtensson/Magnus Henriksson/Miqael Persson/Robert Säll)
02. Shot (Robert Säll/Erik Mårtensson/Miqael Persson)
03. Comes Down Like Rain (Erik Mårtensson/Miqael Persson)
04. The Great Fall (Robert Säll)
05. What You Want (Erik Mårtensson/Miqael Persson)
06. Brothers in Arms (Erik Mårtensson/Magnus Henriksson/Miqael Persson)
07. Mysterious (Marcel Jacob/Jeff Scott Soto)
08. One Love (Erik Mårtensson/Vivien Searcy)
Bonus Studio Tracks
09. Poison (Robert Säll/Erik Mårtensson/Miqael Persson)
10. Bigger Than Both of Us (Erik Mårtensson/Miqael Persson)
[DVD]
01. Walk Away
02. Learn to Live Again
03. Invincible
04. I'll Be There
05. Love Heals
06. Rise Up
07. Bleed & Scream
08. Bad Boy
09. Still Unbroken
10. Broken Wings
11. I'll Be Waiting
12. If I Fall
13. Shot
14. Comes Down Like Rain
15. The Great Fall
16. What You Want
17. Brothers in Arms
18. Mysterious
19. One Love

■Personnel
Jeff Scott Soto – Lead Vocals, Keyboards
Erik Mårtensson - Rhythm & Lead Guitar, Backing & Lead Vocals
Robert Säll - Keyboards, Guitar, Backing Vocals
Magnus Henriksson - Rhythm & Lead Guitar, Backing Vocals
Robban Bäck - Drums
Andreas Passmark - Bass

Lars Säfsund - Special Guest on Vocals on "The Great Fall"

Collaboration / Street Talk (1997)

0356Collaboration









スウェーデンのメロハー/AORバンドStreet Talkの1stアルバム。Shapeというバンドが前身で、フレドリック・バーグ(key)、ヨン・ペーション(ds)、トーマス・オルソン(g)の3人はそのメンバー、そこにアンドレアス・リドベリ(g, b, key)が加わりStreet Talkとなりました。ブックレットにはバンド・メンバーとアディショナル・ミュージシャンが別に表記されていますが、本作の実際の担当を見ても次作以降の編成を見ても、フレドリック・バーグの主宰するプロジェクトというのが実態と思われます。サウンドはいかにも北欧AORらしい繊細で涼しげなもの。好みにドンピシャで嬉しくなります。ゲストのボーカリストは「ミスター北欧ヴォイス」ヨラン・エドマン、クリスチャン・アンドレン、ダニエル・ヨンソンの3人で、それぞれの持ち味を発揮した歌唱が楽しめます。また、リード・ギターのアンドレアス・リドベリはテクニックとセンスが際立っていて、おまけにソング・ライターとしての高い才能も示しており、本作以外で名前を見かけないのがなんとも残念に思えるほどです。

#1. Walk Away From Love
JourneyをAORに寄せたような爽快系の曲です。ボーカルはクリスチャン・アンドレン。元々メタル畑のボーカリストでTad MoroseやWuthering Heightsなどで歌っているようですが、本作では力みの無いソフトでナチュラルな歌唱に徹しています。

#2. If You Say It's Over
ボーカルはヨラン・エドマン。メロディアスでライトなAORナンバーです。こういう曲を歌わせたらこの人はピカイチですな。

#3. Standing in the Rain
引き続きヨラン・エドマンが歌うライトAORで、本作のハイライトの一つと言える名曲。同じくボーカルを担当しているCrossfadeを思わせる極上のメロディとサウンドです。うーん、涼しい。

#4. Brand New Start
再びクリスチャン・アンドレンが歌う曲。#1と同傾向の爽やかなメロハーです。ギター・ソロがまた素晴らしい。

#5. Among Friends
アンドレアス・リドベリ大活躍のゆったりとしたギター・インスト。インスト曲に魅力を感じることが少ないのですが、これはいいです。ギターをガンガン弾き倒すというより、独特の空気感のあるサウンド作りが秀逸。

#6. Could You Be the Only One
クリスチャン・アンドレンの歌うポップなAOR。これも名曲認定!ちょっと切ないメロディに胸キュンです。メタルよりもメロハー/AORの方が似合っているんじゃないの、この人。

#7. Where Does Love Go
ヨラン・エドマンの歌うスローでメロウなAORナンバー。メランコリックな雰囲気がたまりません。サビのメロディが非常に印象的。終盤に入ってくるギター・ソロもゾクゾクするほど美しい。またまた名曲でしょう。

#8. In the Eyes of a Woman
このアルバムの中ではちょっと異色な歌入りフュージョンといった趣きの曲。ボーカルはダニエル・ヨンソン

#9. If You Say It's Over (Acoustic)
#2のアコースティック・バージョン。箸休め的な小品ですがとても気持ちよく聴けます。

#10. Borrowed Time
本編の最後はスローで静かなインストゥルメンタル。短い曲ですがアンドレアス・リドベリの上手さが光ります。

#11. Separate Ways (Worlds Apart)
日本盤ボーナス・トラック1曲目はJourneyの超有名曲のカバーというかコピー。好きなのは分かるけれどこれは無いな。アマチュア・バンドじゃないんだから。サウンド的にもハードでアルバム全体のカラーから外れているし、本編に入っていたら減点対象。

#12. Conclusion
ボートラ2曲目はインストのごく短い曲。

というわけで、このアルバムは北欧メロハー/AOR好きならぜひおさえておきたい傑作なのですが、廃盤になって久しく、中古市場で高値がついてしまって入手しづらいのが難点です。

 評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Walk Away From Love (Words : Fredrik Bergh  Music : Andreas Lidberg / Fredrik Bergh)
02. If You Say It's Over (Words & Music Fredrik Bergh)
03. Standing in the Rain (Words & Music Fredrik Bergh)
04. Brand New Start (Words : Fredrik Bergh  Music : Andreas Lidberg / Fredrik Bergh)
05. Among Friends (Instrumental) (Music Andreas Lidberg)
06. Could You Be the Only One (Words & Music Fredrik Bergh)
07. Where Does Love Go (Words : Fredrik Bergh  Music : Fredrik Bergh / Andreas Lidberg)
08. In the Eyes of a Woman (Words : Daniel Jonsson  Music : Andreas Lidberg / Daniel Jonsson)
09. If You Say It's Over (Acoustic) (Words & Music Fredrik Bergh)
10. Borrowed Time (Instrumental) (Music Andreas Lidberg)
Bonus Tracks
11. Separate Ways (Worlds Apart) (Words & Music Steve Perry / Jonathan Cain)
12. Conclusion (Instrumental) (Music Andreas Lidberg)

■Personnel
Fredrik Bergh - Keyboards, Harmony Vocals (#1, 2, 3, 4, 6, 7, 8, 9, 11, 12)
Andreas Lidberg - Lead & Rhythm Guitars, Bass (#3,4, 5, 8, 10, 12), Keyboards (#2, 3, 4, 5, 8, 10, 12), Bass Vocals (#4)
Jon Persson - Drums (#1, 2, 3, 6, 7, 11)
Tomas Olsson - Additional Rhythm Guitars (#6)

Göran Edman - Lead Vocals (#2, 3, 7, 9) Harmony Vocals (#2, 3, 4, 7, 9, 12)
Kristian Andrèn - Lead Vocals (#1, 4, 6, 11)
Daniel Jonsson - Lead Vocals (#8)
Conny Törnell - Harmony Vocals (#1, 2, 3, 4, 6, 7, 8, 9, 11, 12)
Christian Johansson – Drums (#4, 5, 8, 10)
Mikael Berner – Bass (#2, 7)
Jörgen Andersson – Bass (#1, 6, 11, 12)
Ulf Pettersson - Drum Loop (#12)

Producer - Fredrik Bergh, Andreas Lidberg

Start From the Dark / Europe (2004)

0353Start From the Dark









再結成(再始動)Europeの第一弾、通算6枚目のオリジナル・アルバムです。メンバーはジョーイ・テンペスト(vo)、ジョン・ノーラム(g)、ミック・ミカエリ(key)、ジョン・レヴィン(b)イアン・ホーグランド(ds)。初期の典型的北欧メタルとも、3rdアルバムThe Final Countdown 以降のアメリカナイズされたポップなハードロックとも違う暗く重い音になっており、まさにStart From the Darkというタイトル通りの作品です。ジョン・ノーラムのギターは、初期のストラトの硬質で煌びやかな音からレスポールの図太い音に変わり、フレーズもペンタ主体のブルージーなものになりました。ミック・ミカエリが参加しているのにほとんどキーボードの音が聴こえず、その存在感は希薄になってしまいました。というようにかつてのEuropeのイメージとはかけ離れてはいますが、ジョーイ・テンペストの直近のソロ作Joey Tempest のオルタナ寄りのサウンドと、ジョン・ノーラムのAnother Destination 以降のヘヴィなブルース・ロックを聴いていれば、予想できる範囲内の変貌だとは思います。単純にオルタナ化したという感じではなく、ヘヴィで無機質的なリフやうねるベースが70年代ハードロック、特にBlack Sabbathを想起させるのも面白いところ。ただ、そこかしこにジョーイ・テンペストらしいメロディアスさは残っており、やっぱりこれはEuropeのアルバムなんだと感じさせてくれます。

本作リリース当時ファンの間でも賛否両論があったようです。この後のアルバムも基本的に本作のサウンドを踏襲していることを考えれば、これは時流を意識した一時的な路線転換ではなく、再結成Europeの確固とした音楽性を示しているのだと受け止めざるを得ません。かつての栄光に捉われずに、等身大の音楽、地に足の付いたバンド活動を指向しての再出発にエールを送りたいと思いました。しかしながら正直言って筆者としてはやはり解散前のEuropeの方が好みです。そんなわけで、ボーナス・トラックとしてライブ録音が収録されている初期の代表曲"Seven Doors Hotel"と"Wings of Tomorrow"には、不覚にもうるっとしてしまいました。

 評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Got to Have Faith (Tempest, Norum)
02. Start From the Dark (Tempest, Norum)
03. Flames (Tempest)
04. Hero (Tempest)
05. Wake Up Call (Tempest, Norum)
06. Reason (Tempest, Michaeli)
07. Song No. 12 (Tempest, Norum)
08. Roll With You (Tempest, Norum)
09. Sucker (Tempest)
10. Spirit of the Underdog (Tempest)
11. America (Tempest)
12. Settle for Love (Tempest, Norum)
Bonus Tracks (Live at Sweden Rock Festival 12/06/2004)
13. Seven Doors Hotel (Tempest)
14. Wings of Tomorrow (Tempest)

■Personnel
Joey Tempest – Vocals
John Norum – Guitars
John Levén – Bass
Mic Michaeli – Keyboards
Ian Haugland – Drums

Producer - Kevin Elson, Europe

II / Houston (2013)

0343II









スウェーデンのメロハー・バンドHoustonの2枚目のオリジナル・アルバム。Relaunchと題されたカバー・アルバムはオリジナル・アルバムとは別にシリーズ化しているようです。これまではフレディ・アレン(ds)、ハンプス・ハンク・エリックス(vo)の2人組でしたが、本作では裏方だったプロデューサー兼キーボードのリッキー・B・デリンもメンバーとしてクレジットされています。ブックレット裏面には、若者2名とおっさん1名が並んでいる写真があしらわれていて、なんだか違和感ありまくり。それはそれとして、ほぼ全曲をリッキー・B・デリンとドラムのフレディ・アレンが書き、アレンジとプロデュースはリッキー・B・デリンが担当、またトミー・デナンダーがほとんどのギター・プレイに加えプロデュースとアレンジの一部を担う等、過去の作品と同様の制作体制となっています。

さて、1作目Houston も2作目Relaunch も少しモヤモヤの残るアルバムでしたが、今回はまったくもって素晴らしい出来!何より曲が良く、名曲・佳曲がてんこ盛りの満塁ホームラン状態です。難点は相変わらず音が薄っぺらなこと。毎回こうなのは、やはり何か意図があるのでしょうか。ラジオから流れているような雰囲気の演出とか?まあ、とにかく曲が良すぎるのでこの際目をつぶることにしましょう。

#1"Glory"
印象的なキーボードに導かれてスタートする哀愁メロハー。ヴァースのメロディが特にいいですね。トミー・デナンダーのソロも冴えまくっています。
#2"I'm Coming Home"
爽快系ながらメロディには少しばかり切ない雰囲気もある佳曲。キーボードがもろに80年代風です。
#3"Return My Heart"
これも爽快系で、トミー・デナンダーが曲作り関わっています。他の曲もそうですが、厚みのあるバック・ボーカルのハーモニーが素晴らしいです。
#4"Talk to Me"
80年代風のキラキラしたサウンドと、センチメンタルでロマンチックなメロディが最高です。シンプルですがエモーショナルなギター・ソロはカーレ・ハマーによるもの。
#5"Back to the Summer of Love"
「サマー・オブ・ラブ」というと1967年のサンフランシスコをすぐに思い起こしますが、歌詞を見ると普通のラブ・ソングでした。郷愁を誘うメロディと甘酸っぱい歌詞が秀逸。本作のハイライトの1曲です。
#6"24 Hours"
ボーカルのハンク・エリックスがソング・ライティングに参加している曲。普通に良い曲なのですが、他が良すぎるためにちょっと目立たないかな。
#7"On the Radio"
哀愁たっぷりでありながらポップ、サビの切ないメロディとハーモニーが耳にこびりついて離れない!時代が時代なら、シングル・カットされて大ヒットしてもおかしくない名曲だと思います。
#8"Losing"
これまた出色の哀愁メロハー。ブリッジからサビにかけての盛り上がりにグングン惹きつけられます。
#9"Just Friends"
女性シンガーとのデュエット曲。おっさんにも「青春」なんて気恥ずかしい言葉を思い起こさせてしまうキリン・レモンのような曲ですな。何気ないけど名曲!
#10"Believe"
爽快系なのにどこか胸キュンなメロディとアンサンブルが素晴らしい。間奏のキーボード・ソロがいい雰囲気です。

楽曲もハンク・エリックス君の歌声も、今の若い世代にも十分アピールできると思うけれど、マイナーな存在に留まっているのが哀しいです。日本盤も出てないみたいだし。こういう音楽が世界中の若者に支持されて、CMや映画・ドラマに使われたり、「アリーナ・ロック」にふさわしく大会場をまわるツアーができるような状況になってもらいたいものです。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Glory (Allen, Delin)
02. I'm Coming Home (Allen, Delin)
03. Return My Heart (Delin, Denander)
04. Talk to Me (Allen, Delin)
05. Back to the Summer of Love (Allen, Delin)
06. 24 Hours (Erix, Delin)
07. On the Radio (Hammar, Delin)
08. Losing (Allen, Delin)
09. Just Friends (Allen, Delin)
10. Believe (Delin)

■Personnel
Hampus Erix - lead and backing vocals
Ricky B. Delin - keyboards, backing vocals
Freddie Allen - drums

Soufian Ma'Aoul - bass guitar
Tommy Denander - guitars (1, 2, 3, 5, 8, 9, 10)
Calle Hammar - guitars (4, 6, 7), keyboards (7)
Jay Cutter - keyboard intro loop (6)
Minnah Karlsson - duet vocal (9)
Victor Lundberg - backing vocals (4, 7)
Kristoffer Lagerström - backing vocals (3)
Geir Rønning - backing vocals (3)
Jessa Slatter - backing vocals (3)
Catharina Lindqvist - spoken voice (7)

Producer - Ricky B. Delin

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