メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

カナダ(Canada)

Age Of Innocence / Emerald Rain (1999)

0211Age Of Innocence








カナダのメロディアス・ハードロック・バンド、エメラルド・レインの2ndアルバム。前身バンドであるペイン以来の中核メンバー、マーレイ・デイグル(Vo)、マイク・デミトロヴィック(Gt)、ショーン・グレゴリー(B)は前作と変わらずですが、ドラムがカイル・ラゼンカにチェンジしています。音のほうはやっぱり、ハーレム・スキャーレムの影響が濃厚なもの。というか、曲作りも歌唱・演奏も、ハーレム・スキャーレムになりきってやっているが如き印象を受けます。歌詞やタイトルも心なしかハーレム・スキャーレムっぽい感じ。ライナーによるとマーレイ・デイグルとショーン・グレゴリーは、ハリー・ヘスと家が近所で幼馴染みとのこと。うーん、それを知ってしまうとちょっと違和感あるなぁ。前作のレビューでも書きましたが、まあ本人たちがモノマネを承知でやっているんでしょうから、別にいいんですけど。ただ、ツェッペリン、パープル、サバスといった大物へのリスペクトで音が似てしまうのと、近所に住んでいた年も大して違わない先輩の、世界的なビッグネームでもないバンドのモノマネばかりするのとはやっぱり違うよなぁ。。。

本作も曲の出来にややバラつきはあるものの、1st同様佳曲が揃っていると思います。メロディはいいし、分厚いコーラスも聴き応えがあります。この頃ボブ・カトレイのツアー・バンドに抜擢されたほど、演奏技術もしっかりしています。だから、細かいことを気にしなければ十分楽しめるアルバムであることは間違いありません。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. No Saviour
02. Desperate Heart
03. Never Surrender
04. Don't Tell The Rain
05. Sleeping In The Fire
06. Endless Grey
07. Never Let You Go
08. Age Of Innocence
09. The Method
10. Come Clean
11. Your Disguise
12. Barely Holding On
13. Take A Stand [bonus]
All songs music & lyrics by Murray Daigle, Mike Dmitrovic, Sean Gregory

■Personnel
Murray Daigle – Lead & Backing Vocals, Acoustic Guitar, Keyboards
Mike Dmitrovic – Lead Guitar, Backing Vocals
Sean Gregory – Bass Guitar, Backing Vocals
Kyle Lazenka – Drums, Backing Vocals

Producer - Murray Daigle, Mike Dmitrovic, Sean Gregory


Believe / Harem Scarem (1997)

0199Believe










ハーレム・スキャーレムのスタジオ・フルレンス・アルバムとしては4作目となる作品。メンバーはハリー・ヘス(vo)、ピート・レスペランス(gt)、ダレン・スミス(dr)、バリー・ドナヘイ(ba)となっています。#1"Believe"、#2"Die Off Hard"、ダレン・スミスがリード・ボーカルをとった#4"Staying Away"、ピート・レスペランスのスリリングなプレイが素晴らしいインスト曲#5"Baby With A Nail Gun"と、1stHarem Scarem のキャッチーなメロディアスさ、2ndMood Swings のソリッドでハードなサウンドを併せ持つ曲が前半に集中しています。後半は前作の3rdVoice of Reason に近いかな。裏事情として伝えられているのは、グランジ/オルタナ色が強かった3rdの評判、売れ行きが日本では芳しくなく、レコード会社の意向もあって1st、2nd路線の楽曲を収録したとのこと。実は"Die Off Hard"と"Staying Away"は昔の楽曲を手直ししたもので、元曲はデビュー前のデモを集めたThe Early Years (2003)に収録されています。

本作はカナダ本国ではKarma Cleansing というタイトルで、ジャケットも異なる仕様でリリースされています。日本人が好みそうな"Staying Away"と"Baby With A Nail Gun"が外され、替わりに暗めな"Cages"と"The Mirror"が収められています。曲順も全く日本盤とは違い、一曲目は"Karma Cleansing"です。つまり、日本向けのBelieve は1st、2nd路線に戻ったように聴こえ、カナダ盤(=ワールドワイド盤)は3rdVoice of Reason の路線が続いているように聴こえるというわけです。そのような「工夫」の成果か、本作は日本でもよく売れて、ハーレム・スキャーレムの人気も再び盛り返したようです。しかし、筆者はこれを小手先の「工夫」と感じてしまいます。後のバンド名変更につながる迷走の端緒が見て取れるのです。まあ、言いたいことは色々ありますが、"Die Off Hard"、"Staying Away"、"Baby With A Nail Gun"と極上ナンバーが聴けるし、演奏も充実した好盤であることは間違いありません。

なお、本作は1997年の5月にリリースされ、同年9月にバンドは二度目の来日公演を行ないます。そして10月には"Believe"、"Hail, Hail"、"Staying Away"、"Morning Grey"、"Victim Of Fate"の4曲をケヴィン・エルソンによるリミックス・バージョンに、"Rain"をフルバンド・バージョンに差し替え、さらにオリジナル日本盤でカットされていた"Cages"と"The Mirror"、ボーナス・トラックとしてチープ・トリックのカヴァー"Surrender"を収録した全13曲入りBelieve (Special Edition) がリリースされています。コアなファンはこちらを買ってね、というわけでしょう。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Believe (Hess / Lesperance)
02. Die Off Hard (Hess / Lesperance)
03. Hail, Hail (Hess)
04. Staying Away (Hess)
05. Baby With A Nail Gun (Lesperance)
06. Morning Grey (Hess / Lesperance)
07. Victim Of Fate (Hess / Lesperance)
08. Rain (Hess / Lesperance)
09. I Won't Be There (Hess / Lesperance)
10. Karma Cleansing (Hess / Lesperance)

■Personnel
Harry Hess – vocals, keyboards
Pete Lesperance – guitars, keyboards, backing vocals
Barry Donaghy – bass, backing vocals
Darren Smith – drums, vocals

Producer - Harry Hess, Pete Lesperance



Mission Man / Von Groove (1997)

0165Mission Man










カナダのハードロック・トリオ、ヴォン・グルーヴの3rdアルバム。巷では2ndRainmakerの評価が芳しくなかったようで、本作では1stのようなストレートな作風に戻っています。特に#2"Two Nights in Tokyo"はメロハーど真ん中の名曲。2ndでは聴けなかった曲調なのでうれしくなります。1995年12月にハーレム・スキャーレムの前座として来日した際の喜びを歌ったようで、そういえばY&Tに"Midnight In Tokyo"なんてのがあったな~と思い出しました。このブログをアップするに当たって、"Two Nights in Tokyo"のビデオ・クリップというのをはじめて見ましたが、これがまたわけのわからないビデオで、いかにもヴォン・グルーヴらしいです。

アルバム前半は前述のように比較的ストレートなハードロックが続きますが、後半は2nd路線のZEP風の不可思議な曲が多くなります。素っ頓狂なギターとか、筆者としてはこれはこれで嫌いじゃないです。なんとなくフツーじゃないところがこのバンドの個性だと思うので、小さくまとまらずに行くところまで行ってもらいたいものです。バンド・メンバーはこれまでと変わらず、ムラデン(gt)、マシュー・ジェラード(ba)、マイケル・ショットン(vo、dr)の3人。アディショナル・ミュージシャンとしてロブ・プレウス(Spoons、Honeymoon Suite)、アル・ラングレイド(Total Stranger)もクレジットされています。
 
評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. All for Rock & Roll (Michael Shotton, Mladen, Matthew Gerrard)
02. Two Nights in Tokyo (Mladen, Michael Shotton)
03. When Love Comes Back Around (Michael Shotton, Mladen, Matthew Gerrard)
04. Chameleon (Mladen, Matthew Gerrard)
05. Mission Man (Mladen, Matthew Gerrard)
06. What Is Love (Without You) (Michael Shotton, Mladen, Matthew Gerrard)
07. The Snake (Mladen, Matthew Gerrard)
08. Barely Human (Mladen, Matthew Gerrard)
09. Stop Sleeping Your Dreams Away (Mladen, Matthew Gerrard)
10. Disbeliever (Mladen, Matthew Gerrard)
11. Tonight We Rock and Roll (Michael Shotton, Mladen, Matthew Gerrard)
12. On the Run (Michael Shotton, Mladen, Matthew Gerrard)
13. Propaganda (Mladen, Matthew Gerrard)

■Personnel
Michael Shotton - vocals, drums, percussion, keyboards
Mladen - guitars, dobro, vocals
Matthew Gerrard - bass

Rob Preuss - additional keyboards on "What Is Love (Without You)"
Al Langlade - additional backing vocals on "Tonight We Rock and Roll"
William Ruddy - additional backing vocals on "What Is Love (Without You)"

Producer - Von Groove 

Broken Saviours / Emerald Rain (1998)

0157Broken Saviours










カナダのメロハー・バンド、エメラルド・レインの1998年リリースの1stアルバム。2005年までに5枚のオリジナル・アルバムを出しており、そのうち4枚目までは国内盤が出ているので、日本ではそれなりに人気と知名度のある(あった)バンドなのでしょう。国内盤ライナーノーツに「決してHAREM SCAREMのフォロワーで終らないだけの個性とセンスがある」と書かれちゃっているように、このバンドは同じカナダのハーレム・スキャーレムのフォロワーです。メロディ・ラインも、リード・ボーカルの声や歌い方も、ボーカル・ハーモニーも、ギターの刻みも、リズム・パターンも、全部ハーレム・スキャーレムの模倣です。面白いことに、ハーレム・スキャーレムは明るく爽快なサウンドで登場して暗く重い方向に変化しましたが、このバンドはその真逆を行っています。前身バンドのペイン(Pain)は陰鬱でヘヴィなグランジ・ロックだったのに、エメラルド・レインとして再スタートした本作ではメロディアスでキャッチーな音に大変身しているのです。ただし、全体にサウンドは分厚いし、メジャー・キーの曲が少ないため、明朗・快活とまでは言えず、その辺りにペインの名残を留めています。

アマチュアならともかく、プロなんだからモノマネばっかりしてたら大成しないよ、と言ってあげたいところですが、本人たちもそんなことは承知でしょう。分かってやってるならいいじゃないですか。それに、本家のVoice Of Reason聴くくらいなら、こっちのほうがよっぽど楽しめるわい、などど感じてしまうのも確か。後のアルバムでは、ハーレム・スキャーレムのダレン・スミスがドラム叩いたりしているし、そうバカにしたもんでもないです。かつて、「ローリング・ストーンズってぇ~、ストリート・スライダーズにそっくりじゃないですかぁ~♪」とか居酒屋で言ってたヤツがいたのを思い出します。もしかしてだけど、いつの日か「ハーレム・スキャーレムっつーの、まるっきりエメラルド・レインっすよねぇ~♪」なんて言われるのを狙ってるんじゃないの?

メンバーはマーレイ・デイグル(Vo)、マイク・デミトロヴィック(Gt)、ショーン・グレゴリー(B)、以上3人はペイン時代からの仲間で、ローン・ボイル(Dr)はエメラルド・レインになってから参加しています。マーレイ・デイグルは自身でMDS Recordingというレコーディング・スタジオを経営しており、本作の録音もこのスタジオで行なわれています。プロデュースはペイン組3人。マーレイ・デイグルはマイク・デミトロヴィックとともにエンジニアも務め、またミックスも担当しています。
 
評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Broken Saviours
02. Heart Of Stone
03. In My Eyes
04. Heaven's Light
05. Heart On The Line
06. High Road To Nowhere
07. Desperation Sleeps
08. Dream Angel
09. Fortune Never Found
10. Misery Loves Company
11. When You Go
All songs written by Murray Daigle, Sean Gregory, Mike Dmitrovic

■Personnel
Murray Daigle – Lead Vocals, Acoustic Guitars, Keyboards
Mike Dmitrovic – Lead & Rhythm Guitars, Backing Vocals
Sean Gregory – Bass Guitars, Backing Vocals
Lorne Boyle – Drums, Backing Vocals

Producer - Murray Daigle, Mike Dmitrovic, Sean Gregory

Obsession / Total Stranger (2002)

0155Obsession










アル・ラングレイドをリーダーとするカナダのハードロック・グループ、トータル・ストレンジャーの2ndアルバム。1stには"Paradise"という文句なしの名曲があり、その他にもメロディアス・ファンの琴線に触れる佳曲がいくつもあったのですが、残念ながらこのバンド、本作で迷路にはまり込んでしまったようです。腰砕けになったVon Grooveというか、身を持ち崩したLed Zeppelinというか、只々冗長で退屈な楽曲が詰め込まれています。今更のように中途半端なダークさが耳につく点もマイナス・ポイント。Zeppelin風なリズムとか、アコギの使い方のセンスとか、ところどころいい所もあるし、アル・ラングレイドのブルージーな歌い回しも結構好きなんですが、何度も聴きたくなるような作品ではありませんでした。解散したのか自然消滅したのか、あるいは今でも活動中なのか一切分かりませんが、これ以降トータル・ストレンジャーの新作のリリースは無いようです。なお、このアルバムは1stとの2枚組で販売されていて、2ndを買うと1stがオマケについてくるというお得(なのか)な仕様となっています。

評価 ★★☆☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Cream/Believe Yourself (A. Pelletier)
02. Obsession (A. Pelletier/J. Flynn/A. Langlade)
03. Rising Sun (A. Pelletier)
04. Life After Life (A. Pelletier/A. Langlade)
05. Erotic (A. Langlade/T. Langlade)
06. Vision Of The Very Young (A. Langlade)
07. Mistaken Ways (J. Flynn)
08. Hey You (A. Pelletier)
09. Wildest Dreams (A. Langlade)
10. Little Something (A. Pelletier)

■Personnel
Al Langlade – lead vocals, acoustic guitar
Andre Pelletier – lead guitar, acoustic guitar, backing vocals
Rolly Saulnier – bass guitar, backing vocals
Peter Martin – drums & drum like things
Jamie Flynn – keyboards, guitar, backing vocals (lead vocals on "Mistaken Ways") 

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