メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

Zeno

Runway To The Gods / Zeno (2006)

0236Runway To The Gods










ジーノ・ロート率いるメロディアス・ハードロック・グループ(プロジェクトか)、Zenoの通算5枚目のアルバム。ZenologyZenology II は未発表音源集だったので、オリジナル・アルバムとしては1998年のListen To The Light 以来8年ぶりの第3作目ということになります。そうそう、ジャケットのイラストを描いたのは、お仲間だったFair Warningのウレ・リトゲンなんだそうです。

これまでリード・ヴォーカルを勤めたマイケル・フレクシグと袂を分かち、本作では新たにマイケル・ボーマン(Jaded Heart、Charade etc)がヴォーカリストとして迎えられています。筆者はマイケル・フレクシグが苦手だったので、この交代人事は大歓迎。マイケル・フレクシグのクリアーなハイトーン・ボイスに比べて少し濁った声質のマイケル・ボーマンが歌うことにより、Zenoの過剰なまでの神々しさが抑えられて、なんかこう俗っぽくなった分聴きやすくなりました。今までは、ヴォーカルとリード・ギターに同じような調子で攻められて、自分としてはちょっと聴き疲れする音楽だったんですよね。歌メロの出来も今までで一番良いんじゃないでしょうか。一曲一曲にドラマがあります。まるっきり歌謡曲のような#1"Fanfares Of Love"、#3"Land Of Illusion"、#7" Refugees"なんかは、特に日本人の心ワシづかみですな。もちろん、ジーノ・ロートのギターも相変わらずの素晴らしさなのは言うまでもありません。隅々まで神経の行き届いたフレーズの洪水に息が詰まりそうになります。まさにパーフェクト。

ところで、このアルバムからすでに11年。2枚目から3枚目の間の8年のブランクをすでに大幅に越しています。4枚目はいったいいつになるのか、少しばかり心配になります。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Fanfares Of Love
02. Climb The Sky
03. Land Of Illusion
04. Shades Of Blue
05. Runway To The Gods
06. Sogno Di Angelo
07. Refugees (Longing For Paradise)
08. I Feel - I Live
09. Purify (Pilgrims Of Remembrance)
10. Do You Feel The Time
11. Sunset Birds Flying Home (Celestial Touchdown)
all songs by Zeno Roth except  "Sogno Di Angelo" by Pietro Mascagni

■Personnel
Zeno Roth - guitars, all other instruments, harmony vocals
Michael Bormann - lead vocals, harmony vocals

Producer - Zeno

 

Zenology II / Zeno (2005)

0182Zenology II










ドイツのメロディアス・ハードロック・グループ、Zenoの4枚目のアルバム。タイトルを見ても分かるようにZenology の続編で、やはり過去のマテリアルに手を加えて収録した未発表曲集です。録音時期は1983~89年、ボーカルはマイケル・フレクシグ9曲、トミー・ハート2曲となっています。元V2のトミー・ハートはZenoに参加したことでウレ・リトゲンやC.C.ベーレンスと知り合い、Fair Warning結成につながったわけですが、この当時は声がまだ若くて初々しいですね。キーボードのライナー・プシュヴァーラ、バック・ボーカルのリズ・ヴァンダルは、ウレ・リトゲンらと同じくジーノ・ロートの兄ウリ・ジョン・ロートと活動してきたミュージシャン。Fair WarningやDreamtideを含めて、この辺の人たちはファミリーのように関係が深い。と思ってたら、リズ・ヴァンダルとウリの間には娘さんまでいるんですね。ほんとのファミリーだったのかと。。

さて、音のほうですが、やっぱりマイケル・フレクシグの声がトレブリーで苦手。ギターもキーボードも高い音が多い上にボーカルまでキンキンして聴き疲れします。Zenology が少し聴きやすかったのに残念です。ジーノ・ロートのギターは素晴らしいし、本作収録曲も好みなんですが、どうにも歯がゆいです。この未発表曲集のリリースに関してマイケル・フレクシグとの間でトラブルがあったらしく、ちょっと先走りますが新作Runway To The Gods のボーカルはマイケル・ボーマンにチェンジしています。多くのZenoファンとは逆に筆者は思わずニンマリした次第です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Call of the Heart
02. Tonight
03. Hard Beat
04. Dreaming the Night Away
05. Good Game Bad Game
06. Victoria
07. On My Way
08. Keep Your Love
09. Troubled Love
10. Time
11. Free Again (Eagle of Love)
All songs written by Zeno Roth

■Personnel
Zeno Roth - guitars, keyboards
Michael Flexig - vocals, backing vocals
Tommy Heart – vocals (3, 4), backing vocals
Ule Winsomie Ritgen - bass
C. C. Behrens – drums
Rainer Przywara – keyboards, backing vocals
Karl Heinz Boesel - backing vocals
Liz Vandall - backing vocals

Producer - Zeno 

Listen To The Light / Zeno (1998)

0115Listen to the Light
1998年にリリースされたジーノのアルバム。95年リリースのZenology は録音時期がバラバラな未発表音源集なので、バンドの本格的復活作である本作を2ndと考えるのが妥当でしょう。しかし、バンドと言ってもメンバーはジーノ・ロートとボーカルのマイケル・フレクシグの2人のみになってしまいました。ジーノ・ロートが全ての楽器を担当しています。結果として、打ち込みドラムとシンセサイザーの多用で、サウンド的にはやや残念な仕上がりと言わざるを得ません。

さて本作の内容ですが、さすがジーノらしい高揚感と美しさに満ちたメロディアスなハードロック、凡人が束になっても敵わない超Aクラスのギタープレイを聴かせてくれます。しかし、どうも筆者はジーノのオリエンタリズムとか、神がかった雰囲気とかが苦手です。#1"Goddess Of Sunrise"から、1stのオープニング曲"Eastern Sun"の焼き直しのような中華風メロディでガックリしました。#5"Light Of The Morning"や#7"Listen To The Light"の大袈裟な荘厳さも疲れます。チープな映画音楽のようなおもしろくもなんともないインスト曲や、天然ものか合成か分かりませんが小鳥の鳴き声とか長々と挿入されているのも無駄です。#2"Love In Your Eyes"、#4"Meet Me At The Rainbow"、#6"Follow The Wind"、#10"Eden On Fire"、この4曲に関しては、ジーノがフェア・ウォーニングやドリームタイドの母胎となったことをよく示す極上メロハーだと思います。全曲この調子でやってくれたらいいのに。

#9"Some Rocks Don't Roll"は、ジミ・ヘンドリックスとボブ・ディランに捧げられている曲。この人も兄貴のウリ・ロートに負けず劣らずのジミの信奉者で、ジミの恋人で後にウリと一緒になった故モニカ・ダンネマンと共にジミに関する本まで書いています。曲のほうはジミヘン風のサウンドにディラン風のハーモニカが意外によく合っていてカッコいいです。ギターももちろん言うことなしです。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Goddess Of Sunrise
02. Love In Your Eyes
03. I Would Die For You
04. Meet Me At The Rainbow
05. Light Of The Morning (For The Children Of This World)
06. Follow The Wind
07. Listen To The Light
08. Luna and Mercury
09. Some Rocks Don't Roll (For Jimi And Bob)
10. Eden On Fire
11. Tomorrow Arise
12. Rainforest Tears
13. Sunset in Paradise
14. Walking on a Thin Line [bonus]
all songs by Zeno Roth except lyrics "Walking on a Thin Line" by Michael Flexig

■Personnel
Zeno Roth - all guitars, all other instruments, choir & backing vocals
Michael Flexig - lead vocals, choir & backing vocals

Andrea Schwarz - choir & backing vocals
Keith Ellis - choir & backing vocals
Naoko Goto - choir & backing vocals
C. C. Behrens – drums on 14

Producer - Zeno Roth 



Zenology / Zeno (1995)

0063Zenology
1stアルバムZeno から9年経ってリリースされたジーノのアルバム。ただし、ジーノというバンドは1stリリース後の1989年に解散しており、Zenology と名づけられたこのアルバムは、解散以前にレコーディングしたもの、解散後に仲間を集めてレコーディングしたもの、このアルバム製作過程で新たにレコーディングしたものを収録した、録音時期がバラバラな未発表音源集という性格のものです。そういう意味でジーノの2ndアルバムは、バンド復活後に録音されたListen To The Light (1998)まで待たなければなりません。

1stのレビューでは「神々し過ぎて疲れる」的なことを書きましたが、本作では賛美歌みたいな曲やおかしな中華風メロディもなく、オーソドックスなメロディアス・ハードロックを聴くことができ、またサウンド・プロダクションの違いのせいか、ギターやボーカルがキンキンうるさくなくて好感度はぐっとアップしました。音を隙間なく詰め込んだような印象のある1stに比較して全体的にザックリしたサウンドで、メロディの良さとジーノ・ロートのギターのエモーショナルさが素直に伝わってきて筆者としては非常に聴きやすかったです。

録音時期がバラバラなため、曲によってジーノ・ロート以外のメンバーも微妙に異なりますが、ほとんどがジーノのオリジナル・メンバーと、後継バンドであるフェア・ウォーニングのメンバーで占められています。ボーカル・パートは、1stで歌っていたマイケル・フレクシグ、フェア・ウォーニングのボーカリストのトミー・ハート、ギタリストのヘルゲ・エンゲルケの3人が担当しています。マイケル・フレクシグのボーカルは、前述したように1stよりずっと聴きやすく、そのクリスタルボイスを十分堪能できました。トミー・ハートはもちろん大好きなボーカリストなので大満足です。心なしかフェア・ウォーニングよりテンションが高いように感じるほどの熱唱です。問題はヘルゲ・エンゲルケ。リード・ボーカルやるほどの歌唱力ないでしょ、どう考えても。明らかにアルバムのクォリティを下げてますよ。なんでマイケル・フレクシグかトミー・ハートに歌わせなかったのか。謎ですね。。。ドラムは全曲C.C.ベーレンス、ベースはウレ・リトゲン、ヘルゲ・エンゲルケ、ジーノ・ロートが担当しています。一部の曲でキーボードを弾いているライナー・プシュヴァーラは、ジーノの兄ウリ・ジョン・ロート率いるエレクトリック・サンのアルバムBeyond the Astral Skies (1985)に参加していたミュージシャンです。なお、同アルバムにはジーノ・ロート、マイケル・フレクシグ、ウレ・リトゲンも参加していました。

収録されている曲のうち、#1"Heat Of Emotion"は、フェア・ウォーニングのレパートリーとしておなじみだし、分派のラスト・オータムズ・ドリームの2ndにも収録されています。ただ、このアルバムとフェア・ウォーニングの1stではジーノ・ロート作曲となっているのに、ラスト・オータムズ・ドリームのアルバムではウレ・リトゲン作とされています。どっちが正しいのでしょうか??また、#7"Man On The Run"と#9"You Got Me Down"は、ドイツのバンドVictoryがアルバムで取り上げています。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Heat Of Emotion
02. Is It Love
03. Together
04. Surviving The Night
05. In The Dark
06. Let There Be Heaven
07. Man On The Run
08. Out In The Night
09. You Got Me Down
10. Ticket To Nowhere
11. In Love With An Angel
12. Crystal Dreams
All songs were written by Zeno Roth, except "In Love With An Angel"(Zeno Roth, Michael Flexig)


■Personnel
Zeno Roth - guitars, bass (8, 10), keyboards (5, 11, 12), backing vocals
Tommy Heart – vocals (2, 4, 8), backing vocals
Michael Flexig - vocals (1, 3, 5, 6, 11), backing vocals
Helge Engelke – vocals (7, 9, 10), backing vocals, guitars (6, 7, 9, 11), bass (5, 6, 7, 9, 11, 12), keyboards (5, 11, 12)
Ule Winsomie Ritgen - bass (1, 2, 3, 4), backing vocals
C. C. Behrens – drums
Rainer Przywara – keyboards (1, 2, 3, 4), backing vocals
Susanne Schätzle – backing vocals
Joal – backing vocals
Susann Ohlendolf – backing vocals
 

Producer - Zeno Roth, Helge Engelke

Zeno / Zeno (1986)

0032Zeno

ジーノはジーノ・ロートを中心にしたドイツのメロディアス・ハードロック・グループです。ギターのジーノ・ロートは、元スコーピオンズのギタリストである ウリ・ロートの弟、ベースのウレ・リトゲン(現フェア・ウォーニング)はジーノ・ロートの幼馴染で、ウリ・ロートのエレクトリック・サンでもベースを担当 しています。この二人に、ボーカルのマイケル・フレクシグが加わり、ジーノは結成されました。彼らのデモ・テープには複数のメジャー・レーベルが興味を持 ち食指を動かしたようですが、最終的に、100万ドルというドイツのバンドとしては破格の契約金でEMIとレコーディング契約を結び、1986年に本作がリリースされました。

3人のメンバー以外でレコーディングに起用されたミュージシャンでは、元コックニー・レベルで、アラン・パーソンズ・プロジェクトやケイト・ブッシュとのレコーディングで知られるスチュワート・エリオット(Dr)、元レインボー組のチャック・バーギ(Dr)とドン・ エイリー(Key)、そしてバッキング・ボーカルのクリス・トンプソン(Manfred Mann's Earth Band)が有名どころでしょう。プロデュースには、バンドとともにテリー・マニングがクレジットされています。プロデューサー、エンジニアとして、ツェッペリン、ZZ Topなど多くのアーティストと仕事をしてきたベテランです。ただし、ライナーによるとレコーディング途中で降りてしまい、ジョン・マサイアスが仕事を引 き継いだようです。ジョン・マサイアスはマノウォーなどのプロデュースをしている人ですが、このアルバムではアソシエイト・プロデューサー、エンジニア、ミキサーとしてクレジットされています。なお、今回取り上げたCDは、ジーノ・ロート自身によってリマスターされ、デモ音源を5曲追加収録して再発された ものです。

このアルバムは日本のメロハー・ファンの間では名盤中の名盤、傑作中の傑作として絶賛され続けてきました。確かに、他の HR/HM系のグループとは一線を画する唯一無二の美しいメロディは神々しいまでです。しかし、その神々しさに疲れるというか。。。ヨーロッパ的な、あるいはクラシック音楽的なメロディというものに、筆者はそれほど感応しにくいようです。マイケル・フレクシグのハイトーンボイス、ジーノ・ロートのギターはもちろん、全体に高音成分が多いこと、音に隙間がないこと、残響音が深すぎること、これらが重なってどうしても耳が疲れてしまうのです。ジーノさん、ごめ んなさい。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

01. Eastern Sun (Zeno Roth)
02. A Little More Love (Ule Winsomie Ritgen)
03. Love Will Live (Zeno Roth)
04. Signs On The Sky (Zeno Roth)
05. Far Away (Zeno Roth)
06. Emergency (Zeno Roth, Ule Winsomie Ritgen)
07. Don't Tell The Wind (Zeno Roth)
08. Heart On The Wing (Zeno Roth)
09. Circles Of Dawn (Zeno Roth)
10. Sent By Heaven (Zeno Roth)
11. Sunset (Uie Winsomie Ritgen)
※bonus tracks
12. Don't Count Me Out (Zeno Roth)
13. Signs On The Sky [Earlier Version[
14. Far Away [Earlier Version[
15. Don't Tell The Wind [Earlier Version[
16. Love Will Live [Earlier Version[

■Personnel
Zeno Roth - All Guitars, Harmony Vocals
Michael Flexig - Lead & Harmony Vocals
Ule Winsomie Ritgen - All Basses, Harmony Vocals

Stuart Elliot - Drums, Percussion
Chuck Burgi - Drums on "Eastern Sun"
Rudy Kae - Drums on "Circles Of Dawn"
Carl Marsh - Keyboards
Don Airey - Keyboards
Chris Thompson - Background Vocals
Martin Jay - Background Vocals
John 'Puk' Quist - Background Vocals
David Austin - Background Vocals

Producer - Terry Manning & Zeno

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