アメリカのメロハー・バンドGoodbye Thrill(グッドバイ・スリル)の、1stと2ndの間にリリースされた企画盤。#1、#2はFerreira名義のFallen Heroesというアルバム収録曲の再録音、#3、#5、#7、#8、#9は1stGoodbye Thrill収録曲のアコースティック・バージョン、#4は1st日本盤ボーナス・トラックにもなっていたリミックス・バージョン、#10は1st収録曲をそのまま再収録。ここまでは、既発表であれ未発表であれ、ともかくGoodbye Thrillというバンド名義での演奏だからまあいいとして、問題は#6"Lazy"。これはMarc Ferreira名義のソロ作Working Overtime(2009)からの再収録。新録音でもリミックスでもなく、そのまんま持ってきている。これは筆者にはルール違反に思えます。Working Overtimeのドラムはレオ・パガーニ、本作Keepsakesのドラムはピート・エイゼルマンとクレジットがあります。「#4、#10以外のリード・ギターは全てマーク・フェレイラ」なんてクレジットを入れるくらいなら、ドラムの正確なクレジット入れとけ。この編集盤の作り方見てると、ソロもGoodbye ThrillもFerreiraも、名義はどうあれ俺様の作品、他のメンバーどうでもいい的な感じ悪さがあります。大体、#3、#7にいたっては、Goodbye ThrillにもFallen Heroesにも入っているので、録音が違うとはいえ3回目の収録ということになります。なんだかな~。
ケチをつけましたが、アルバム単体で聴けば楽しめる作品です。マーク・フェレイラの作るメロディは躍動感があるし、歌唱も伸びやかで気持ちいい。音楽は悪くないんです。改めてメンバーのクレジットを見てみると、マーク・フェレイラ(本作ではマルコ・フェレイラとなっている)、ディーン・クレイマー(gt)、ダリオ・セイシャス(ba)、ピート・エイゼルマン(ds)の4人。ダリオ・セイシャスはPrime Time の頃のFireHouseのベーシストです。なお、このアルバムにはオマケで、アコースティック・ライブなどが収録されたDVDが付いています。
評価 ★★★☆☆
★★★★★ 傑作
★★★★☆ 秀作
★★★☆☆ 佳作
★★☆☆☆ 凡作
★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. That's What We Stand For!
02. Born Again
03. Give You Away
04. Rainy Days (Beau Hill Mix)
05. Ticket to Paradise
06. Lazy
07. Fallen Heroes
08. Dead to Me
09. Rainy Days
10. It's Got to Be
■Personnel
Marco Ferreira – Lead Vocals, Guitar, Acoustic Guitar
Dean Cramer – Guitar, Acoustic Guitar, Backing Vocals
Dario Seixas – Bass, Backing Vocals
Pete Eiselman – Drums, Percussion