アメリカのメロディアス・ハードロック・バンドFireHouseの代表曲のリレコーディング盤。通算9枚目となるアルバムです。ラインナップは、C.J.スネア(Vo)、ビル・レヴァティ(G)、マイケル・フォスター(Ds)というデビュー以来のオリジナル・メンバー3人と、新ベーシストのアレン・マッケンジーとなっています。O2、Prime Timeと徐々にC.J.スネアの歌う曲が減らされていましたが、さすがに本作は全曲彼が歌っていて安心しました。リード・ボーカルなのに軽んじられているようで、本人もストレスだったでしょうが、聴いているほうも納得いきませんでしたから。やはりC.J.スネアの明るく伸びやかな歌声があってこそFireHouseだと思います。
全11曲中、1stアルバムから5曲、2ndから3曲、3rdから1曲の計9曲が選ばれており、残りはアコースティック企画盤Good Acousticsからの"You Are My Religion"、EPでリリースされたクリスマス曲"Christmas With You"となっています。どの曲もテンポやアレンジはオリジナルと大きな違いはありません。オリジナルに比べて、やはり勢いみたいなものは減じているものの、丁寧な演奏・歌唱と録音に拘った跡が窺え、このバンドのキャッチーでメロディアスな楽曲の良さが素直に伝わってきます。シングル・カットされていた曲が7曲入っていることもあって、いわばFireHouseのグレーテスト・ヒッツと言える内容です。極端な話、熱心なファンでなければ、このアルバムとGood Acousticsを持っていればOKかもしれません。
本作の後に続く作品は2021年現在リリースされていません。ただし、バンド解散という情報も無いので、そろそろ新しい曲、新しいアルバムを期待したいところです。とは言うものの、本作のプロデューサーはビル・レヴァティなのに、C.J.スネアのパートだけはセルフ・プロデュースなのがバンドの溝を暗示しているようで、残念ながら新作は望み薄でしょうね。
評価 ★★★★★
★★★★★ 傑作
★★★★☆ 秀作
★★★☆☆ 佳作
★★☆☆☆ 凡作
★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。■Tracks
01. Overnight Sensation (Leverty, Snare, Foster, Ellis)
02. Shake and Tumble (Leverty, Snare, Foster, Richardson)
03. Hold the Dream (Leverty, Snare)
04. All She Wrote (Leverty, Snare)
05. Love of a Lifetime (Leverty, Snare)
06. Don't Treat Me Bad (Leverty, Snare, Foster, Ellis)
07. Reach for the Sky (Leverty, Snare)
08. When I Look Into Your Eyes (Leverty, Snare)
09. You Are My Religion (Leverty, Snare)
10. I Live My Life for You (Leverty, Snare)
11. Christmas With You (Leverty, Snare)
11. Christmas With You (Leverty, Snare)
■Personnel
C.J. Snare - Lead Vocals, Keyboards
Michael Foster - Drums, Vocals
Allen McKenzie - Bass, Vocals
Michael Foster - Drums, Vocals
Allen McKenzie - Bass, Vocals
Bill Leverty - Guitars, Vocals
Producer - Bill Leverty
except C.J. Snare's Vocal & Keyboard Tracks Produced by C.J. Snare