0412Room With A View









デンマークのメロハー・バンドHarlotが唯一残したアルバム。泥臭さとは無縁のキャッチーでポップなメロディ、なんとなくクリスタルなキーボード、ぶっ飛び系ギターと、北欧ハード・ポップのイメージ通りの要素が揃っています。そこに少年のような無垢な印象を受けるボーカルが乗っかっているのがこのバンドの特徴かな。ジャパメタ・ブームの頃Blizardというバンドがいて、あそこのボーカルがこんな声だったような記憶が。それはともかく、このHarlotのボーカリストのアレックス・サヴェイジことアレックス・ニューボー・マドセンは、Witch Crossというメタルバンドで歌っていた人で、Harlotの後にはSavage Affairというバンドを結成し何枚かアルバムをリリースしています。動画を見ると少年というよりおばさん風なんですが。ギターのマイク・コッホもWitch Cross出身で、この二人がHarlotの中心メンバーのようです。

1曲目の"Now I See"はスローテンポで不思議なメロディを持つ地味めな曲。良い曲なんですがアルバムのオープニング向きとは言えないですね。一転して2曲目以降は典型的な北欧ハード・ポップが全開になります。特に#2"So Much for Happy Endings"は、明るくポジティヴなメロディでワクワクさせてくれる本作随一の名曲。他にも、#2と同じ傾向のキャッチーな#3"Out All Night"、ケネディ大統領とキング牧師の演説録音を挿入したメッセージ性、シンフォニックなアレンジが印象的な#4"Spirits"など、全体に楽曲の出来は良く、北欧メロハー/ハードポップ好きならまず楽しめる内容でしょう。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Now I See (Mike Koch, Bo Brinck, Alex Savage)
02. So Much for Happy Endings (Mike Koch, Alex Savage)
03. Out All Night (Mike Koch, Alex Savage)
04. Spirits (Mike Koch, Karli Heinrich, Alex Savage)
05. Invisible Ones (Mike Koch, Alex Savage)
06. Metropolis Children (Mike Koch, Bo Brinck, Peter Warming, Alex Savage)
07. Dancing on Dynamite (Mike Koch, Alex Savage)
08. Bring Home Your Love (Bo Brinck, Mike Koch)
09. Kecia (Mike Koch, Alex Savage)

■Personnel
Alex Savage - Lead & Backing Vocals
Mike Koch - All Guitars, Backing Vocals
Bo Brinck - Keyboards, Backing Vocals
Bo Bærentsen - Bass, Backing Vocals
Peter Warming - Drums, Backing Vocals

Steve Cherry - Backing Vocals

Producer - Finn Olafsson

Room With a View
Harlot
Olafsongs
2008-08-25