メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

フランス(France)

Next Stop: L.A. / AOR (2001)

0365Next Stop LA









フランス人マルチ・ミュージシャン、フレデリック・スラマのプロジェクトAORの2ndアルバム。プロジェクト名が「AOR」で、アルバム・タイトルには必ず「L.A.」が入っていて、中身はウェストコーストAORという、AORオタクとしか言い様の無いスラマ氏。今回もブレずに全く同じ趣向でやっております。インナー・スリーヴには"recorded & mixed in los angeles california"なんて書いてあります。さて中身ですが、前作(1st)のレビューでは曲と演奏はいいけれどボーカルが弱いという感想を書きました。本作も全く同様です。というか、前作で一番ダメだったデヴィッド・チェンバリンという人が今回のメインになっているので、更に悪くなったという印象です。声は細いわ、音程は怪しいわ、なんでこの人起用したのかな。

この作品でもそうなのですが、このAORというプロジェクトのアルバムには同じタイトルの曲が度々収録されています。一部インストパートやボーカルを差し替えたり、ミックスを変えていたり、全く異なるバージョンだったりするみたいですが、面倒臭いので一々確認はしていません。インナー・スリーヴに「いくつかのトラックは80年代に録音した」という意味のことも記されているので、どうやら色々な年代に録音したトラックを加えたり削ったり、チマチマ編集しながら曲を仕立てていると思われます。楽曲やサウンドが古いとか新しいとかいうことは、全くスラマ氏の眼中に無いということですね。聴く方もそのつもりで聴かないといけません。それから、ミュージシャンのクレジットが2箇所に記されていて微妙に異なっていたり、トミー・デナンダーっぽいギターや、トニー・フランクリンっぽいベースが聴こえるのですが、クレジットにはなかったりします。クレジットもあまりあてにならないので参考程度と考えたほうが良さそうです。

最後に哀しいお話を。筆者が聴いているのは2020年発売のリマスター&リイッシュー盤で、枚数限定らしく裏ジャケにナンバリングのスタンプが押してあります。なんと125/150ですよ!150枚しかプレスしてないの?家内制手工業か!あまりに零細な仕事ぶりに驚くと共に、メロディック・ロックの状況を象徴しているようでため息が出てしまいます。。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks (All songs by Frédéric Slama)
01. You're My Obsession (Lead Vocals : David Chamberlin)
02. Just Like a Shadow (Lead Vocals : David Chamberlin)
03. Desperate Dreams (Lead Vocals : David Chamberlin)
04. Let Her Go (Lead Vocals : David Chamberlin)
05. It's Just Too Easy (Lead Vocals : Michael Kisur)
06. The Way You Love Me (Lead Vocals : David Chamberlin)
07. Teach Me How to Love You Again (Lead Vocals : Doug St John)
08. Can One of Your Kiss Do All This? (Lead Vocals : David Chamberlin)
09. On a Distant Path (Lead Vocals : Doug St John)
10. The Only Thing I Ask (Lead Vocals : David Chamberlin)
Bonus Tracks
11. Leave Her to Heaven (Lead Vocals : John Fluker)
12. Never Gonna Let Her Go (Lead Vocals : John Fluker)

■Personnel
Frédéric Slama - Lead & Rhythm Guitars, Keyboards
Doug St John - Lead & Background Vocals
Michael Kisur - Lead & Background Vocals
John Fluker - Lead & Background Vocals
David Chamberlin - Lead Vocals, Guitars, Keyboards
Peter Hume - Keyboards, Guitars, Bass, Drums

Michael Thompson - Additional Guitars (Leave Her to Heaven)
Jim Horn - Saxophone (It's Just Too Easy)
Carlos Vega - Drums Programming (Never Gonna Let Her Go)
Richard Page - Additional Background Vocals (Teach Me How to Love You Again)
Steve George - Additional Background Vocals (Teach Me How to Love You Again)

Producer - Frédéric Slama
 

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L.A. Concession / AOR (2000)

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フレデリック・スラマの主宰するプロジェクト・バンドAORの第一作。フレデリック・スラマはフランス生まれでジャーナリスト出身という変り種、「フランスにウェストコーストAORを普及させる」ことを目的に、80年代からFM番組やクラブ・イヴェントを行ったりしてきたそうです。1992年にプロモ盤としてL.A Rendez Vousを制作、そして2000年いよいよ1stアルバムL.A. Concessionをリリース。当初はFS Recordsという彼自身のレーベルから、しかもCD-Rでのリリースでした。2006年になってドイツのメロディック・ロック・レーベルMTM Musicにより、リマスターの上ボーナス・トラック4曲を追加したプレスCDが発売され、一般にはこのリイッシュー盤が流通しています。

さて中身はというと、本場L.A.のミュージシャンを中心に豪華としか言いようのないメンツを揃え、曲といい演奏といい完全なるウェストコーストAORがぎっしり詰まったアルバムです。AORというジャンルの音楽を、AORという名のプロジェクトでやってしまうという、スラマ氏のAORオタクっぷりには全く舌を巻きます。参加プレイヤーは、トミー・デナンダー、スティーヴ・ルカサー、マイケル・ランドウ、ピーター・フリーステット、マイケル・トンプソン、トニー・フランクリン、ヴィニー・カリウタ、ジェフ・ポーカロ、カルロス・ヴェガ、グレッグ・ビソネット、レニー・カストロ、リチャード・ペイジ等々。まあ、AORやAOR寄りのメロハーが好きな方なら間違いなく気に入るアルバムだと思います。筆者ももちろん楽しめましたが難点もありました。まず、ボーカル陣が弱いこと。演奏はオールスター・キャストで、ボーカルが二軍レベルはないでしょう。AORはなんだかんだ言っても歌モノなわけで、いくらバックが良くても歌がイマイチでは陶酔できないのです。それからバラード多過ぎ、サビの繰り返しがクド過ぎでややゲンナリします。

ブックレットにはレコーディングに関するデータも、リード・ボーカル以外の曲ごとの参加ミュージシャンも記されていないので、録音年月日や録音場所などの詳細は不明です。ただ、1992年に亡くなったジェフ・ポーカロがクレジットされているということは、少なくとも一部のトラックは92年以前に録られたものと思われます。また、唯一細かいパーソネル表記のあるボーナス・トラック#16"Never Gonna Let Her Go (New Instrumental Version)"には、フレデリック・スラマ自身は参加していません。トミー・デナンダーのプロジェクトであるRadioactiveのTaken(2005)に同じトラックが収録されており、後に本作リイッシュー盤に再収録されたと推測できます。とすると、クレジットのあるスティーヴ・ルカサーやピーター・フリーステットはこの曲だけの参加なのかもしれません。もうちょっと細かいこと書いておいて欲しいです、スラマさん。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks (All songs by Frédéric Slama)
01. Never Gonna Let Her Go (Lead Vocals : John Fluker)
02. On Dangerous Ground (Lead Vocals : Doug St John)
03. Caught Inside Your Heart (Lead Vocals : David Chamberlin)
04. Worlds Away (Lead Vocals : Doug St John)
05. In My Crystal Ball (Lead Vocals : David Chamberlin)
06. The Way of the Night (Lead Vocals : Doug St John)
07. Leave Her to Heaven (Lead Vocals : John Fluker)
08. Only in My Dreams (Lead Vocals : David Chamberlin)
09. From L.A to Tokyo (Lead Vocals : David Chamberlin)
10. Lost in Your Eyes (Lead Vocals : David Chamberlin)
11. Don’t Let Her Go (Lead Vocals : Doug St John)
12. Love Has Found Its Way (Lead Vocals : Doug St John)
Bonus Tracks
13. Can One of Your Kiss Do All This? (Lead Vocals : David Chamberlin)
14. Secrets in Her Heart (Lead Vocals : David Chamberlin)
15. The Spark of My Soul (Lead Vocals : Kristoffer Lagerström)
16. Never Gonna Let Her Go (New Instrumental Version)
Tommy Denander :  Lead Guitars, Steve Lukather : Guitars (Middle & end solo), Michael Landau : Rhythm Guitar, Peter Friestedt : Guitar Fills, David Diggs : Keyboards, Hussain Jiffry : Bass, Vinnie Colaiuta : Drums, Tom Saviano : Saxophone

■Personnel
Frédéric Slama - Guitars, Keyboards
David Chamberlin - Lead Vocals, Guitars
Kristoffer Lagerström - Lead Vocals
Doug St John - Lead Vocals
John Fluker - Lead Vocals
Tommy Denander - Guitars, Keyboards
Peter Hume - Guitars, Keyboards
Steve Lukather - Guitars
Michael Landau - Guitars
Peter Friestedt - Guitars
Michael Thompson - Guitars
David Diggs - Keyboards
Tony Franklin - Bass
Hussain Jiffry - Bass
Vinnie Colaiuta - Drums
Jeff Porcaro - Drums
Carlos Vega - Drums
Gregg Bissonette - Drums
Lenny Castro - Percussion
Tom Saviano - Saxophone
Dan Higgins - Saxophone
Richard Page - Backing Vocals
Steve George - Backing Vocals

Producer - Frédéric Slama, Tommy Denander(#15), David Diggs(#16)
 
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