0264Line of Fire










イタリアのHR/HMグループ、Danger Zone(デンジャー・ゾーン)の1stアルバム。リリースは2011年ですが録音は1989年。なんと22年間も塩漬けになっていたらしい!

80年代初頭から活動を続けていたこのバンド、ビッグ・ネームのイタリア公演の前座で演奏したり、84年にはVictim Of Timeというミニ・アルバムを出したりもしていたようです。そんな彼らにアルバム制作とアメリカ進出の声がかかり、当時Loudnessなどを手がけていたジョディ・グレイをプロデューサーに迎え録音されたのが、本作Line Of Fireということになります。Danger Zoneは当初パワー・メタル・バンドだったらしいのですが、このアルバムはアメリカ市場での成功を狙って、角の取れたポップ・メタル風の楽曲がメインとなっています。ボン・ジョビ的だったり、LAメタル的だったり、ロマンチックなバラードだったり、とにかくアメリカで受けそうな要素を詰め込んで作られている印象です。ところが、リリースをめぐってレーベルとのゴタゴタが続き、そうこうしているうちにグランジ・ブームが巻き起こって、結局彼らのアルバム・リリースもアメリカ進出の夢も立ち消えとなってしまったと。90年代初頭ってこんなエピソードばっかり。悲しい話です。

その後バンドのメンバーは、それぞれセッション・ワークや別バンドでの活動をしていたようですが、2011年になって突如この作品が陽の目を見ることになります。CDリリースを期に再結成となったのか、再結成がCDリリースにつながったのかは不明ですが、Danger Zoneは今バリバリ現役のバンドで、新作アルバムもリリースされています。

さて、本作レコーディング当時のメンバーは、ジャコモ・ジガンテリ(Vo)、ロベルト・プリオリ(Gt)、ステファノ・ペレソン(Gt, Key)、ステファノ・グレゴーリ(Ba)、パオロ・パルミエリ(Ds)の5人。前述したようにアメリカ受けを狙った音ですが、確かにタイトル・トラック#1"Line Of Fire"は、80年代半ばならシングル・ヒットしてもおかしくないポテンシャルがあります。その他のオリジナル曲も概ね良好な出来。元々メタル・バンドだったというのがうなずける#7"The Hunger"、哀愁系メロハーの佳曲#10"Love Dies Hard"などが特に筆者のお気に入りです。新鮮なアレンジのTレックスのカバー#2"Children Of The Revolution"も面白い。なにより、ガナリ気味のボーカルも、テクニカル指向のギターも、バンドみんなに若さと勢いが感じられて好印象。このアルバムを世に出してくれたドイツのメロディック・ロック・レーベルAvenue Of Allies Musicに感謝です。

 評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. Line Of Fire (Stefano Peresson/Roberto Priori/Stefano Gregori/Giacomo Gigantelli/Jody Gray)
02. Children Of The Revolution (Marc Bolan)
03. Walk Away (Jody Gray/Roberto Priori/Giacomo Gigantelli)
04. Fingers (Jody Gray/Roberto Priori)
05. State Of The Heart (Roberto Priori/Stefano Gregori/Stefano Peresson/Giacomo Gigantelli/Jody Gray)
06. Hardline (Roberto Priori/Stefano Gregori/Stefano Peresson/Giacomo Gigantelli/Jody Gray)
07. The Hunger (Roberto Priori/Stefano Peresson/Giacomo Gigantelli/Stefano Gregori/Jody Gray)
08. Let Me Rock (Michael P. Des Barres/Steve Jones)
09. That's Why I Fell In Love With You (Eddie Rabbit/Even Stevens/Billy Joe Walker Jr.)
10. Love Dies Hard (Roberto Priori/Stefano Gregori/Stefano Peresson/Giacomo Gigantelli/Jody Gray)

■Personnel
Giacomo Gigantelli - Vocals
Stefano Gregori - Bass
Paolo Palmieri - Drums
Stefano Peresson - Guitars, Keyboards
Roberto Priori - Lead Guitar

Jody Gray - Additional Keyboards, Acoustic Guitars