メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

SHY

Brave The Storm / SHY (1985)

0289Brave The Storm










英国産メロディアス・ハードロック・バンド、SHYの2ndアルバム。RCAからリリースされたメジャー・デビュー盤です。メンバーは前作と同じトニー・ミルズ(Vo)、スティーヴ・ハリス(Gt)、パット・マッケンナ(Key)、アラン・ケリー(Ds)、新加入のロイ・ディヴィス(B)の5人。インディーズで制作された1stのチープ過ぎるサウンドに比べて、さすがに格段に良好な音になっています。プロデュースはHR/HM系ではSamson、Krokus、Motörhead、Uriah Heep等を手がけた実績のあるトニー・プラット。80年代風のゴージャスなサウンドなのは間違いないけれど、逆にオーバー・プロデュース気味というか、1stで感じられた荒削りで生々しい勢いが抑えられてしまった印象です。その割りにドラムが相変わらずドタバタして落ち着きません。ウリであるトニー・ミルズのハイトーン・ボーカル、確かにすごいのですがやや一本調子なのも気になります。

一方、バンドの要のスティーヴ・ハリスは実力に磨きがかかっています。曲作りの才能、ギターを歌わせるセンスは、アマチュア然とした1stでも感じ取れましたが、本作ではその器の大きさをまざまざと示しました。特に、1st収録曲の再録音である#3"Reflections"のソロの素晴らしさはどうでしょう!フレーズはほとんど同じなので聴き比べてみるのも面白いです。泣かせてやろうと言わんばかりに力んだ1stバージョン、孤独と空虚を抱え込んで静かに涙する2ndバージョンといったところでしょうか。概して曲の出来は良く、タイトル・トラックの#6"Brave The Storm"、#8"Caught In The Act"あたりは名曲レベル。アメリカ指向のバンドとよく言われますが、歌メロといいギター・フレーズといい、ちっともカラっとしてないのはやはりブリティッシュ・ロックならではです。

なお、オリジナルLP収録は9曲でしたが、CD化にあたって"Hold On (To Your Love)"のシングル・バージョン、本作のアウトテイク(というか未完成トラック)"Strangers In Town"、ライブ(客無しなのでリハか?)曲"Two Hearts"と"Behind Closed Doors"、計4曲が収録されました。"Behind Closed Doors"はメタリックな演奏と美しいメロディが印象的で、珍しく嬉しいボーナスです。さらに日本盤には1st収録曲"Deep Water"と"Give Me A Chance"が追加で収められています。ミックス違いのような表記がありますが、実際は同じものです。2曲だけですが、入手しずらい1stの雰囲気を知る手がかりにはなります。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Hold On (To Your Love) (S. Harris/P. McKenna/A. Kelly)
02. My Apollo (S. Harris/T. Mills)
03. Reflections (S. Harris)
04. Keep The Fires Burning (S. Harris/A. Kelly)
05. The Hunter (S. Harris)
06. Brave The Storm (S. Harris/T. Mills)
07. Wild, Wild Woman (S. Harris/T. Mills)
08. Caught In The Act (S. Harris/P. McKenna)
09. Was I Wrong? (S. Harris/T. Mills/A. Kelly)
Bonus Tracks
10. Hold On (To Your Love) (Extended Version)
11. Strangers In Town (S. Harris/T. Mills)
12. Deep Water ("Once Bitten" Mix) (S. Harris)
13. Give Me A Chance ("Twice Shy" Mix) (S. Harris/A. Kelly)
14. Two Hearts (Live) (S. Harris)
15. Behind Closed Doors (Live) (A. Kelly)

■Personnel
Tony Mills - Vocals
Alan Kelly - Drums
Steve Harris - Guitar
Pat McKenna - Keyboards
Roy Stephen Davis - Bass

John Sinclair - Backing Vocals
Peter Goalby - Backing Vocals

Producer – Tony Platt


Once Bitten...Twice Shy / SHY (1983)

0212Once Bitten Twice Shy










NWOBHM末期にデビューしたバーミンガム出身のSHYの1stアルバム。元々Trojanというバンドを組んでいたスティーヴ・ハリス(Gt)、パディ・マッケンナ(Key)、マーク・バドリック(B)、アラン・ケリー(Ds)に、トニー・ミルズ(Vo)が加わり、バンド名をSHYに変えてバンドはスタートします。メンバー脱退、活動停止、再結成などの紆余曲折を経て、2011年リーダーであるスティーヴ・ハリスの病死により、SHYが終焉を迎えたのはまだ記憶に新しいところです。オリジナルLPはEbony Recordsというインディーズ・レーベルからリリースされ、レコーディングもEbony Records所有のスタジオで行なわれています。プロデュースはEbony Recordsのオーナーであるダリル・ジョンストン。Neat Metalレーベルによって1998年に初CD化され、ボーナス・トラックとして"All on You"を追加、日本盤には加えて"Throwing It All Away"も追加収録されています。

インディーズということで、またジャケットの酷さからも想像がつくように、音質はかなり悪いです。ギリギリの予算で作られた感がモロに出ています。特にギターの音の汚さには萎えます。演奏は全体にバタバタしてせわしなく、楽曲の練り込みも不十分。ただし、それらを補って余りあるのはバンドの「勢い」です。未熟で荒削りとしか言いようのないアルバムなのですが、その若さほとばしる「勢い」に何故か感動してしまいます。NWOBHMにカテゴライズされるバンドとしては、Praying Mantisと並んでメロディアスさが際立っており、後年の完成度には程遠いものの、メロハー好きならぜひ聴いておきたい作品でしょう。ただ、現在は廃盤のため高値となってしまっており、ぜひ再発をお願いしたいところです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Deep Water (Steve Harris)
02. Take It All The Way (Steve Harris, Paddy McKenna)
03. Give Me A Chance (Alan Kelly)
04. Think Of Me (Steve Harris)
05. Tonight (Steve Harris)
06. Chained By Desire (Steve Harris, Tony Mills)
07. Reflections (Steve Harris)
08. Once Bitten, Twice Shy (Steve Harris, Tony Mills)
09. All On You [Bonus Track] (Steve Harris)
10. Throwing It All Away [Japanese Bonus Track] (Steve Harris)

■Personnel
Tony Mills - vocals
Alan Kelly - drums
Steve Harris - lead guitar
Paddy McKenna - keyboards
Mark Badrick - bass

Producer – Darryl Johnston


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