メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

Eyewitness

Messiah Complex / Eyewitness (1996)

0285Messiah Complex









アメリカのHR/HMバンドEyewitness(アイウィットネス)の1996年にリリースされた2ndアルバム。前年の1stが本国でパッとしなかったのか、2ndは日本盤のみのリリースとなっています。メンバーはラルフ・サントーラ(Gt)、トッド・プラント(Vo)、スティーヴ・ホドソン(B)、オリヴァー・ハンソン(Ds)で前作と変わりありません。1stはメロディアスな上にパワー感も十分な好盤でしたが、本作はこの当時のお決まりの迷い道=グランジ化にはまり込んでしまってます。1stを好意的に受け止めた日本のファンの多くは、えげつない流行便乗に拒絶反応しか示しませんでした。これを日本でしかリリースできなかったのは悲劇を通り越して喜劇的ですらあります。

何度も書いてきたことですが、グランジ/オルタナと呼ばれる音楽を率先して提示してきたミュージシャンは、そういう表現手法を採る内的必然性があるわけです。メロディアスHR/HM系のバンドが、表面的に真似してみても、ただただ中途半端な音楽になるのは目に見えています。濁った響きのコードを使ったり、メロディ・ラインを暗くしてみたって、それは形だけのこと。怒りや憂鬱や自省や破壊衝動とかと、延々とギター・ソロを見せびらかすような心性は全く別物です。聴いてる方だって、グランジ・バンドに求めるものとHR/HMバンドに求めるものは違うのが当たり前。なんでそれが分からなかったんでしょうか。。。

ただ、リリースから10年、20年経ってみると、「グランジ化して失敗したHR/HM」という一つのジャンルと括ることもできる作品群は、そういう耳で聴けばそれなりに面白いというか、興味深いのも確かです。グランジ/オルタナのファンにも、HR/HMファンにもとても薦められませんが、たまに聴いて「ふーん」とか「へー」となるアルバムですね、これも。なお、現在中古市場で出回っているCDにはオリジナル盤のほか、1stとのカップリング盤があります。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Messiah Complex (Words & Music: R. Santolla)
02. All We Are (Words: R. Santolla/T. Plant, Music: R. Santolla/O. Hanson)
03. The Servant Has Become The Master (Words: R. Santolla/T. Plant, Music: R. Santolla)
04. The Circle (Words & Music: R. Santolla)
05. Desert Rain (Words: T. Plant, Music: R. Santolla/S. Hodson/O. Hanson)
06. I Think I Wanna Die Now (Words: R. Santolla/T. Plant, Music: R. Santolla)
07. Cries For Mercy (Words: T. Plant, Music: R. Santolla/S. Hodson)
08. Out Of Sight, Out Of Mind (Words: T. Plant, Music: S. Hodson/R. Santolla)
09. Breaking Down The Walls (Words & Music: R. Santolla)
10. Sea Of Sadness (Words: T. Plant, Music: R. Santolla/S. Hodson/O. Hanson)
11. The Blade (Words: T. Plant, Music: R. Santolla/S. Hodson/O. Hanson)
12. The Guiding Hand (Words & Music: R. Santolla)
13. Dreamscape(Words: T. Plant, Music: R. Santolla)

■Personnel
J. Todd Plant - All Lead & Backing Vocals
Ralph Santolla - Guitar
Steve Hodson - Bass
Oliver Hanson - Drums

Brian Benscoter - Keyboards
Phiil Cherry - Additional Guitar on "Breaking Down The Walls", Keyboards on "Cries For Mercy"
Mike Caruso - Additional Guitar on "The Blade"
Jack Owen - Left speaker Lead on "I Think I Wanna Die Now"

Producer – Ralph Santolla & Scott Burns


Eyewitness / Eyewitness (1995)

0176Eyewitness










フロリダ州タンパを本拠地とするアイウィットネスの1stアルバム。タンパというと「デスメタルの聖地」とすぐ連想します。本作のプロデュースに関わったスコット・バーンズも、地元でデス・メタル系のプロデューサーとして数多くの仕事をしてきた人ですが、このバンドはオーソドックスなメロディアスHR/HMをやっています。バンドのメンバーは、有名なギタースクールGIT出身というラルフ・サントーラをリーダーに、トッド・プラント(Vo)、スティーヴ・ホドソン(Ba)、オリヴァー・ハンソン(Dr)の4人。数次にわたるデモ制作後のレコーディングのせいか、アディショナル・ミュージシャンが多数クレジットされており、ポール・プレイター(Autodrive)、ザック・スティーヴンス(Savatage、Circle II Circle)、ハワード・ヘルム(Zon、Refugee)といったところが目に付きます。

音のほうは、インスト・パートがかなりハードだし、トッド・プラントの歌声も太くて力強いので、メロハーと言っても冷涼・爽快系とは無縁の熱い(暑い)サウンドとなっています。ラルフ・サントーラのテクニカルなギターが売りとなっているようですが、むしろ曲の良さのほうが印象に残りました。特にお気に入りなのは#4"All I Wanted"、#7"Can't Stop"、#10"Arms Of Love"の3曲。哀愁系のメロディがとにかく素晴らしい。UFOの"Only You Can Rock Me"、Zenoの"Far Away"のカヴァーは、まあそこそこかな。このバンド、次のアルバムでずっこけて、ミレニアム(Millenium)名義でウヤムヤに復活することになりますが、本作はラルフ・サントーラ&トッド・プラントの出発点として必聴盤だと思います。なお、現在出回っているCDにはオリジナル盤のほか、2ndとのカップリング盤があります。


評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Masters Of The World (Ralph Santolla)
02. The Killing Words (Ralph Santolla/Oliver Hanson)
03. Still Half Alive (Ralph Santolla/J. Todd Plant)
04. All I Wanted (Steve Hodson/J. Todd Plant)
05. Far Away  (Zeno Roth)
06. Communication (Brian Benscoter/Ralph Santolla)
07. Can't Stop (Ralph Santolla)
08. Life Goes On (Ralph Santolla)
09. Only You Can Rock Me (Michael Schenker/Pete Way/Phil Mogg)
10. Arms Of Love (Jerry Dixon/Gaylin Walker)
11. Dorians Song (Ralph Santolla)
12. Rising Sun (Ralph Santolla)
13. A Very Minor King (Ralph Santolla)

■Personnel
J. Todd Plant - Lead & Backing Vocals
Ralph Santolla - Guitars, Backing Vocals
Steve Hodson - Bass
Oliver Hanson - Drums

Nick Bowcott - 1st solo on "Arms Of Love"
Russell Farrow - Leeslie Guitar on "Still Half Alive"
Paul Prator - Keyboards on "Arms Of Love"
Steve Gruden - Backing Vocals
Phiil Cherry - Backing Vocals, Keyboard programming
Billy McKnight - Backing Vocals
Zach Stephens - Backing Vocals
Leroy Myers - Backing Vocals
Sean Phillips - Additional Rhythm guitar on "Can't Stop", "Arms Of Love"
Howard Helm - Organ on "Only You Can Rock Me", , Keyboard programming
Raul Flynn - Latin & Spanish spoken parts on "Masters Of The World"

Producer - Ralph Santolla & Scott Burns
except "Arms Of Love" & "Can't Stop" by Jim Morris



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