メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

S.I.N.

The 13th Apostle / S.I.N. (2007)

0240The 13th Apostle









ドイツのHR/HMグループS.I.N.の3rdアルバム。1st、2ndでボーカルを担当したジェイソン・マークスは喉の不調のために脱退、替わってノルウェーのハードロック・バンドHushのパトリック・シモンセンが参加しています。またベース専任でヤン・エバートが新メンバーとなっています。デディ・アンドラー(Gt、Key)、ウォルフガング・フランク(Gt、Key、Ba)、アレックス・フロウシェク(Ds)の3人はこれまで通りです。さらに、バッキング・ボーカルにカーステン・シュルツ(Domain、Evidence One)、コニー・アンドレスカ(Crystal Ball、Circle of Pain)、ボバン・ミロイェヴィッチ(Snake Eye)などが参加しています。

S.I.N.は、曲はメロハーでサウンドはメタルという一貫したスタイルを保っているバンドです。前作は「ドラマチック・メロハー」と名付けたくなる劇的な曲調で楽しませてくれましたが、本作はより一層メタル寄りの音となり、またコンセプト・アルバムということでナレーションが入ったり組曲風な複雑な曲展開となっており、正直「?」となりました。これは筆者にはダメです。前作までのジェイソン・マークスのボーカルが好みではなかったので、Hushでの渋めの歌唱が気に入っていたパトリック・シモンセン加入にはとても期待したのですが。。。曲の部分部分はカッコいいのに、何度聴いてもメロディが心に残らず、アルバム全体の印象が散漫。大きな会場で、ロック・オペラみたいなライブ・パフォーマンスを体験したら、それはそれで楽しいのかも知れないけれど、CDで聴いてもあんまり面白くない。なんでコンセプト・アルバムとかやりたがるのかなぁ。

S.I.N. はこのアルバムの後、今のところ新作が出ていないし、バンドのサイトも2009年から更新されておらず、もしかしたら自然消滅しちゃってるのかもしれません。2ndの路線でもっとやってくれたらいいんだけどなぁ。もったいないです。ちなみにHushのほうはバンド活動は続いているのようなので、パトリック・シモンセンのファンとしては一安心です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。 

■Tracks
01. Prelude
02. Signs of Doubt
03. Awakening
04. Junia's Eyes
05. Chosen Are Few
06. In Your Darkest Hour
07. The Faithful Offer
08. Sealed With A Kiss
09. Tears of Gethsemane
10. Failure
11. For Eternity and Beyond
12. His 13th Apostle
13. Circuit
14. Are We Still One? [Bonus Track for Japan]
All music written by Andler, Frank, except 14 written by Andler, Hlousek
All lyrics by Ana Kugli, except 14 by Hlousek

■Personnel
Deddy Andler – guitars, keyboards
Wolfgang Frank – guitars, bass, keyboards, backing vocals
Alex Hlousek – drums, percussions
Patrick Simonsen - vocals, backing vocals
Jan Ebert - bass

Carsten "Lizard" Schulz - backing vocals, narration
Renee Walker - backing vocals
Connie Andreszka - backing vocals, guitar solo on 8
Boban Milojevic - backing vocals

Producer - Deddy Andler, Wolfgang Frank 

Equilibrium / S.I.N. (2005)

0181Equilibrium









ドイツのHR/HMグループS.I.N.の2nd。メンバーはジェイソン・マークス(Vo)、デディ・アンドラー(Gt、Key)、ウォルフガング・フランク(Gt、Key、Ba)、アレックス・フロウシェク(Ds)の4人で前作から変更なし、曲はメロハーで歌唱・演奏はメタルというスタイルも前作と同様です。ただ、楽曲の質がアップし、アンサンブルの緻密さも増して、より聴きごたえのあるアルバムとなっています。元々このバンドはメロディが個性的だし、歌唱力・演奏力ともにしっかりしていたし。曲作り上のあれこれの歯車が噛合うと、同じバンド、同じ曲調でもグッと印象が良くなる好例だと思います。特にゲストのマイケル・ヴォス(Mad Max、Casanova、Silver etc)とのデュエット曲#3"It's Forever"は、ドラマチックなメロディ展開が素晴らしく、名曲と言って差し支えないレベル。その他には#4"Walk Away"、#5"Fight for My Life"、#8."Nightwinds"、#10"Winding Road"なども、「ドラマチック・メロハー」とでも名づけたくなるような、ワクワクする高揚感に溢れる佳曲です。ただし、やっぱりジェイソン・マークスのフニャフニャしたウィスパー・ボイスだけは生理的にダメ。声を張り上げてるときは最高にカッコいいんですけどね~。。

本作にはゲストとして、前述のマイケル・ヴォス、Wicked Sensationのマイケル・クライン、女性ベーシストのアーシュラ・オウゾ・ラシュケと、3人のドイツのミュージシャンがレコーディングに参加しています。なお、イギリス人ボーカリストのジェイソン・マークスはこの後バンドを離れ、ノルウェーのハードロック・バンドHushのパトリック・シモンセンが後任に迎えられることになります。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Nail It to the Wall
02. One Small Voice
03. It's Forever
04. Walk Away
05. Fight for My Life
06. The Reason
07. Johnny's Running
08. Nightwinds
09. For Getting Over Us
10. Winding Road
11. Flowerlove [Bonus Track for Japan]
All songs were written by Andler, Frank, Marks

■Personnel
Deddy Andler – guitars, keyboards
Wolfgang Frank – guitars, keyboards, bass
Alex Hlousek – drums
Jason Marks – vocals, harmonies

Ursula "Ouzo" Raschke - bass on 3, 4, 6, 8, 10
Michael Klein - additional guitar solo on 6
Michael Voss - additional harmonies on 3, 4, 5, 8, 10, additional lead vocals on 3

Producer - Deddy Andler, Wolfgang Frank 
 

Somewhere Into Nowhere / S.I.N. (2003)

122Somewhere into Nowhere









ドイツのメロディックHR/HMバンドS.I.N.の2003年リリースの1stアルバム。メンバーがカブっているようなのでおそらくForeverというバンドが前身だと思いますが、筆者Foreverは未聴なので確かなことは言えません。さて、このSomewhere Into Nowhereですが、曲調はメロハー、サウンドはメタルってな感じです。特にリズム隊はゴリゴリ&ドコドコしてるし、ボーカルは暑苦しいし、メロハーという言葉でまず連想する「爽やか」あるいは「哀愁」というイメージはありません。このバンドは元々メタルをやっていたか、やりたかったのではないかな。もちろん、このアルバムのような音も筆者は嫌いではありませんが。#1"Crucified"の出だしとかカッコいいし、#2"Throwing It All Away"も歌メロ最高だし。ほかの曲もそうなんですが、きっと純メロハー志向バンドがやったらもっともっといい曲に聴こえるんじゃないかなどと思ってしまいます。あと、ボーカルの人、声を張っているときは朗々として素敵なんですが、ささやくように歌うときの変なフニャフニャしたビブラートが気持ち悪い。すいません。。。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Crucified
02. Throwing It All Away
03. Somewhere Into Nowhere
04. All of My Heart
05. Learning to Live
06. Free Falling
07. I Know
08. A New Tomorrow
09. Rain
10. All or Nothing
All songs were written by Andler, Frank, Marks

■Personnel
Jason Marks – vocals, harmonies
Deddy Andler – guitars, bass, keyboards
Wolfgang Frank – guitars, bass, keyboards
Alex Hlousek – drums, percussion

Producer - Deddy Andler, Wolfgang Frank 

Somewhere into Nowhere
S.I.N.
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2004-05-25

 
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