0060Pink Cream 69

ドイツのHR/HMグループ、ピンク・クリーム69の1stアルバム。ドイツのグループといっても、メンバーは多国籍で、アンディ・デリス(vo)とアルフレッド・コフラー(gt)がドイツ人、デニス・ワード(ba)はアメリカ人、コスタ・ツァフィリオ(dr)はギリシア人です。メタルよりのゴリッとしたサウンドから叙情的なハードロックまで曲調は幅広いのですが、メイン・ソングライターのアンディ・デリスの書く物悲しいメロディが大きな特徴となっていると思います。このアルバムでも、#4"One Step into Paradise"、#5"Close Your Eyes"、#10"I Only Wanna Be for You"、#11"Child of Sorrows"、#12"World of Promises"といった曲にその個性が示されています。特に"I Only Wanna Be for You"は、60~70年代のハードロックや日本のGSを思わせるレトロなサウンドで、つくづくかっこいいなぁと思います。アンディ・デリスのヌメっとした湿り気のある声と歌唱をキモいと感じる人もいるかも知れませんが、なんとも言えない「キモかっこよさ」があって筆者は大好きです。

このアルバムは1stということで全て完璧とはいかないまでも、HR/HMの世界でもかなり個性的なピンク・クリーム69の出発点として大事な作品だと思います。このバンドは一般的な評価より以上に、ミュージシャン仲間からの人気の高いそうですが、なんとなく分かるような気がします。ステレオタイプなHR/HMじゃないんですよね。ラストの"White Men Do No Reggae"は、ほんとにフツーのレゲエなのに、「白人はレゲエはやらない、ピンク・クリームはレゲエをやらない」なんていう歌詞、こんなのがライブの定番で観客が大合唱するなんておもしろすぎます。アンディは後にハロウィンに移ってしまうわけですが、筆者としてはそのままピンク・クリームでやってほしかったなと思っています。このバンドのサウンドのほうが、彼の「爬虫類ボイス」がピタっとくる気がします。

プロデューサーはドイツ人のディルク・シュテフェンス(Dirk Steffens)、Accept、Mad Max、Sinnerといったドイツのバンドのプロデュースに数多く関与している人物です。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Take Those Tears (Andi Deris)
02. Sugar for Love (Andi Deris)
03. Rolling Down a Thunder (Andi Deris)
04. One Step into Paradise (Andi Deris)
05. Close Your Eyes (Dennis Ward, Andi Deris)
06. Welcome the Night (Alfred Koffler, Andi Deris)
07. Partymaker (Alfred Koffler, Andi Deris)
08. Hit the Bottom Row (Andi Deris)
09. Parasite (Andi Deris)
10. I Only Wanna Be for You (Andi Deris)
11. Child of Sorrows (Alfred Koffler, Andi Deris)
12. World of Promises (Andi Deris)
13. Shadows Are Falling (Andi Deris)
14. White Men Do No Reggae (live) (Dennis Ward)

■Personnel
Andi Deris - vocals
Alfred Koffler - guitar
Dennis Ward - bass
Kosta Zafiriou - drums, synth-drums(keyboards)

Producer - Dirk Steffens