0052Genesis

スウェーデンのメロハー・グループ、タリスマンの2枚目のアルバム。このアルバムから、ファンキーなリズムを打ち出したタリスマン独特のグルーヴが現れてきます。ファンクといっても、マルセル・ヤコブがスラップとかするわけではありませんが、あの手数の多いグリグリベースが16ビートで跳ねる様はなんとも快感です。曲のほうは、ボーナスのバッド・カンパニーの"Run with the Pack"を除き、全てマルセル・ヤコブが書いています(詞はほとんどジェフ・スコット・ソートです)。これがまた名曲ぞろい。マルセル・ヤコブはメロディ・メイカーとしても天才だと強く感じさせられます。ただ、#9"Give Me a Sign"のリフが、ホワイトスネイクの"Fool for Your Loving"に似ているのが惜しい。超有名曲なんだから、もうちょっと別のリフを考えればいいのに。。。

そのマルセル・ヤコブのメロディを歌うのに、ジェフ・スコット・ソートはまさにうってつけ。彼の参加したどのバンド、プロジェクトより、マルセルと組んだジェフのボーカルは素晴らしい。アメリカ人であるジェフの容貌や身ごなしから、彼にはアフリカ系の血がいくらか入っているように見受けられますが、そんなこともあってか、特にファンキーな曲では歌いまわしに躍動感が溢れています。また、このアルバムには、バンドの新しいメンバーとしてフレドリック・ オーケソンが参加しています。このころまだ20歳そこそこだと思いますが、後の活躍ぶりが想像できるような、とにかく勢いのあるギターを聴くことができます。ただ速いだけではなく、歌心のあるソロが素晴らしい。

1stのころと同じように、バンドはパーマネントなものではなく、アルバム製作のためのプロジェクトで、ドラムはマルセル・ヤコブの打ち込みのようです。プロデュースもマルセル自身が行い、前作のプロデューサーだったマッツ・リンドフォースは、ミックスやマスターなど裏方としての仕事に携わっています。

なお、本作はオリジナル盤以外に、近年になって複数のレーベルからボーナス・トラックを追加したものが発売されており、ちょっと選択に困ります。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
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■Tracks
01. Time After Time (Jacob, Soto)
02. Comin' Home (Jacob)
03. Mysterious (This Time It's Serious) (Jacob, Soto)
04. If U Would Only Be My Friend (Jacob)
05. All or Nothing (Jacob, Soto)
06. All I Want (Jacob, Soto)
07. U Done me Wrong (Jacob, Soto)
08. I'll Set Your House on Fire (Jacob, Soto)
09. Give Me a Sign (Jacob, Soto)
10. Lovechild (Jacob, Soto)
11. Long Way 2 Go (Jacob, Soto)
12. Run with the Pack [Bonus] (Paul Rodgers)

■Personnel
Jeff Scott Soto – vocals
Fredrik Åkesson – lead & rhythm guitars
Marcel Jacob – bass, drums, rhythm guitars, backing vocals

Julie Greaux – backing vocals, ground piano on "All I Want"
Jake Samuels – backing vocals drums

Producer - Marcel Jacob