0038Here Comes the Flood

2000年に一度解散したフェア・ウォーニング、そのギタリストだったヘルゲ・エンゲルケがリーダーとなって結成されたバンドがドリーム・タイドです。メンバーは、ボーカルに、ドイツのいくつかのバンドやスタジオ・ミュージシャンとしてのキャリアのあるオラフ・ゼンクバイル、ベースに元サンダーヘッドのオーレ・ヘンペルマン、ドラムはフェア・ウォーニングのメンバーだったC.C.ベーレンス、キーボードにはフェア・ウォーニングのツアー・メンバーのトーステン・リューダーヴァルトという布陣です。フェア・ウォーニングから派生した3つのグループ(アンディ・マレツェクのラスト・オータムズ・ドリーム、トミー・ハートのソウル・ドクター、ドリーム・タイド)の中では、もっとも色濃くフェア・ウォーニングのサウンドを継承しています。ヘルゲ・エンゲルケはフェア・ウォーニングの曲も書き、彼のスカイ・ギターがバンドのウリの一つになっていたし、メンバーのうち3人がフェア・ウォーニングの関係者ですから、まあそれは当然なわけですが。

曲とサウンドのほうは、前述の通りフェア・ウォーニングに近いメロディアスハードですが、エンゲルケのスカイ・ギターがより大きくフューチャーされ、更にウリ・ロートやジーノ・ロートを思わせるような荘厳な雰囲気を持つ曲も収められています。全体として、フェア・ウォーニングのファンの期待を裏切らない内容ではないでしょうか。ボーカルのオラフ・ゼンクバイルの鼻にかかったような声は少しクセがありますが、ドイツの田舎のオジさん風で、筆者としてはなんとなく親しみを感じました。面白かったのは、#2"Your Life"。サーフィン・サウンド(ベンチャーズを想像すると分かりやすい)に乗せて、モット・ザ・フープルの"All the Young Dudes"そっくりのメロディが歌われ、サビはアメリカン・オールディーズ・ポップスになるという、キテレツな曲です。フェア・ウォーニング・サウンドの継承ということにいつまでも捉われず、こういう変なことをどんどんやってくれたらいいなと思います。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. What You Believe In (Helge Engelke)
02. Your Life (Helge Engelke)
03. Come With Me (Helge Engelke)
04. Dreamers (Helge Engelke)
05. Fighter (Helge Engelke)
06. Ten Years Blind (Helge Engelke)
07. Sundance (Helge Engelke)
08. Moment of Truth (Helge Engelke)
09. I Take the Weight off Your Shoulders (Helge Engelke)
10. Crashed (Helge Engelke)
11. Phoenix Tears (Helge Engelke)
12. Promised Land (Helge Engelke)
13. Heaven Knows (Helge Engelke)

■Personnel
Olaf Senkbeil – vocals
Helge Engelke – guitar, backing vocals
Torsten Lüderwaldt – keyboards
Ole Hempelmann – bass
C.C. Behrens – drums

Britta Riedmiller – violin
Anja Gabriel – violin
Cornelia Schwarzenberg – viola
Katharina Bernds – cello
Karen Engelke – backing vocals
Günther Helmke – backing vocals
Anke Hansen – backing vocals

Producer – Dreamtide