0037Von Groove

カナダのトロントから出てきたメロディアス・ハードロック・バンド、ヴォン・グルーヴの1stアルバム。「メロハー」と言い切ってしまうより、ハードロックの中ではメロディアスな音というのしっくり来るのかな。その辺は実は微妙な感覚なわけですが。ヴォン・グルーヴは、トロント生まれのトロント育ちのマ シュー・ジェラード(Ba)、イギリスはニューキャッスル生まれのトロント育ちマイケル・ショットン(Vo, Dr)、旧ユーゴスラヴィアのクロアチア生まれでトロントに移住したムラデン(Gt)のトリオ編成。いずれもカナダのロック・シーンで数多くのスタジオ・ ワークをこなしてきたセッション・ミュージシャンです。スタジオ・ミュージシャンが集まって作ったバンドというと、ダン・ハフのジャイアントを思い浮かべますが、出てくる音に違いはあれ、音楽的な技量という面では同じく安心して聴いていられます。演奏・歌唱に不安定さのカケラもありません。

出だしが下品ですが、#1"Once Is Not Enough"から骨太なロックン・ロール全開でうれしくなります。ただし、ストレートなようでいてちょっとひねくれた感じもあり、一筋縄ではいかないバ ンドという印象です。筆者のお気に入りは#6"House Of Dreams"、一発でガツンとくる名曲です。ハードなサウンドに哀愁メロディが乗っかって、これぞメロディアス・ハード!リフが#13"Sweet Pain"と似すぎなんですが。。。切ないバラード#4"Once In A Lifetime"、これもとても良い曲です。ボーナス・トラックの#15"King Of Your World"も、ライブの熱さが伝わってきて素晴らしい。このバンド最近音沙汰ありませんが、ライブ・アルバムを出したらいいのにと思います。

なお、いくつかの曲ではマイケル・ショットンではなく、バッド・イングリッシュ~ハード・ライン~ジャーニーと、ニール・ショーンと行動をともにしているディーン・カストロノヴォがドラムを叩いています。プロデュースはバンド自身で行っていますが、ディーン・カストロノヴォが参加している曲のプロデュースには、リッチー・ズィトーの名前がクレジットされています。このアルバムの前にバッド・イングリッシュのプロデュースを担当した縁かもしれません。元々は セッション・ギタリストでしたが、バッド・イングリッシュのほかにも幅広いジャンルのアーティスト、たとえばチープ・トリック、ラット、ジョー・コッ カー、エリック・カルメンなどのアルバム制作に携わってきたベテラン・プロデューサーです。そのほか、後にマシュー・ジェラードがプロデュースするTotal Strangerのアル・ラングレイドもバッキング・ボーカルでクレジットされています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Once Is Not Enough (Von Groove)
02. Better Than Ever (Von Groove)
03. Can’t Get Too Much (Von Groove)
04. Once In A Lifetime (Von Groove)
05. Every Beat Of My Heart (Von Groove)
06. House Of Dreams (Von Groove)
07. C’mon, C’mon (Von Groove)
08. All The Way Down (Von Groove)
09. Arianne (Von Groove)
10. Slave To Sin (Von Groove)
11. Love Keeps Bringing Me Home (Von Groove)
12. Smaug (Von Groove)
13. Sweet Pain (Von Groove)
※日本盤ボーナストラック
14. Soldier Of Fortune (Von Groove)
15. King Of Your World (Live) (Von Groove)

■Personnel
Matthew Gerrard - bass guitar, backing vocals, keyboards, all programming and sequencing
Michael Shotton - lead and backing vocals, drums
Mladen - all guitars, mandolin, backing vocals

Deen Castronovo - drums on 1, 4, 5, 6
Tommy Funderburke - backing vocals
Al Langlade - backing vocals
Grant Cummings - backing vocals
John Metherell - backing vocals
Steve McPhail - backing vocals
Norm Arnold - percussion
Scott Humphrey - keyboards, digital sound editing
Ivana - girl's voice on 1
Rhonda - girl's voice on 13

Producer - Von Groove
Except Tracks 1, 4, 5, 6 Produced by Richie Zito