0415Citadel









改名前のCaught in the Act時代から通算して5枚目となるGuild of Agesのアルバムです。メンバーは2ndアルバムから変わらずダニー・マルティネズ(Vo, G)、アンツ・トゥルヒーヨ(G)、ジェイムズ・ローステッター(B)、スティーヴ・スタンツ(Ds)の4人、プロデュースも引き続きAxeのボビー・バースが担当しています。前作あたりからリフなどにヘヴィな要素が増してきましたが、本作でも叙情的で陰影に富んだメロディアス・ハードロックという基本路線は貫かれています。今回の注目点は、Jaded Hardなどで知られるドイツ人ボーカリストのマイケル・ボーマンが曲作りに関わっていること。欧州のミュージシャンが米国のバンドの曲を書くというのは珍しいと思います。米国産でありながら欧州的な音を出すGuild of Agesであればこそかもしれません。この人選の背景としては、少し前にボビー・バースがJaded Hardの4枚目のアルバムをプロデュースしているので、彼の仲介があったのではないかと推測できます。外部からのアイディア導入の成果もあってか、メロディのクォリティも一時期に比べて一段と回復していますが、このバンドのメロディ・ラインやアレンジの特徴みたいなものは特に変化したようには感じられません。緊張感溢れるメロディ展開が印象的な#1"Wicked Game"、横ノリのリズムとキャッチーなサビがカッコいい#2"Losing My Religion"など佳曲も多く、メロハー愛好家にはまず楽しめる内容だと思います。ただ、決定的な名曲というものが無く、やはり1stアルバムの域には達していないのが残念です。

Guild of Agesはこのアルバムを最後に解散(活動停止?)となり、ボーカルのダニー・マルティネズと旧メンバーのジョー・マローンはRelapsedというバンドを結成しますが、近年Guild of Agesとして復活し2018年に6thアルバムRiseをリリースしています。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Wicked Game (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
02. Losing My Religion (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
03. From Now On (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter)
04. Until the End (Trujillo)
05. So This Could Be You (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
06. Reaching Out (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter)
07. That's Why (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
08. How Many Times (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
09. Feeding the Fire (Trujillo, Martinez, Stuntz, Lostetter, Bormann)
10. How Can I Say (Trujillo, Bormann)

■Personnel
Danny Martinez - Vocals, Guitar
Anthony "Antz" Trujillo - Guitars, Background Vocals
James Lostetter - Bass
Steve Stuntz - Drums, Background Vocals

Producer - Bobby Barth

Citadel
Guild of Ages
Mtm
2004-09-27