0414Black Tiger









サンフランシスコ出身のハードロック・バンドY&Tの4thアルバム。レコーディング・メンバーはYesterday and Today時代から変わっておらず、デイヴ・メニケッティ(Vo/G)、ジョーイ・アルヴィス(G)、フィル・ケネモア(B)、レオナード・ヘイズ(Ds)の4人です。Y&T初期三部作と言い習わされる名盤3枚の第二弾となる本作は、哀愁という表現では追いつかないクサイまでの泣きメロディ、スリルとドラマ性に拘ったアレンジ、骨太で突進力のあるサウンド、全ての要素が前作と同水準に達しています。特にデイヴ・メニケッティのギター・ソロは全曲が名演。Earthshakerを気に入った人ならこのBlack Tigerも聴きのがしてはいけません。

#1"From the Moon"
後で出てくる"Forever"のイントロを、ギター・オーケストレーション的手法でアルバム全体の序曲に仕立てた短いインスト曲。いやが上にも期待感が高まってきます。

#2"Open Fire"
本編1曲目はY&Tの魅力が全て詰まったスピード・チューン。疾走感にワクワクが止まりません。

#3"Don't Wanna Lose"
哀愁メロディが印象的なミドル・テンポのナンバーです。

#4"Hell or High Water"
横ノリのグルーヴがカッコいいナンバー。シンプルな曲ですがギター・ソロ部分で変化をつけています。

#5"Forever"
LPだとA面ラストの曲。歌メロといい、ギター・ソロといい、Y&Tお得意の「泣き」がMAXに達しています。本作のハイライトであると同時にY&Tを代表する名曲の一つでしょう。

#6"Black Tiger"
B面アタマはタイトル・トラック。スリリングでスピード感溢れる名曲です。

#7"Barroom Boogie"
なんとなく70年代のYesterday and Todayを思わせるラフなロックン・ロール・ナンバー。

#8"My Way or the Highway"
これも70年代っぽいハード・ブギー。ZZ TopとかFoghatみたいな感じかな。

#9"Winds of Change"
本編の最後を飾る哀愁バラード。前作のラストの曲"I Believe in You"に匹敵するような「泣き」の名曲です。

#10"Somebody for Me"
最近のリイッシュー盤に入れられるようになったボーナス・トラックです。曲はイマイチですが、やっぱりギターはカッコいい!
 
評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. From the Moon
02. Open Fire
03. Don't Wanna Lose
04. Hell or High Water
05. Forever
06. Black Tiger
07. Barroom Boogie
08. My Way or the Highway
09. Winds of Change
10. Somebody for Me [Bonus Track]
All songs written by Y&T

■Personnel
Joey Alves - Electric Guitar, Acoustic Guitar
Dave Meniketti - Lead Guitar, Lead Vocals
Phil Kennemore - Bass Guitar, Vocals
Leonard Haze - Drums, Percussion

Producer - Max Norman
BLACK TIGER
Y & T
ROCCA
2018-07-13

ブラック・タイガー +1(限定盤)
Y&T
Universal Music
2022-01-26