0371Yeah









スウェーデンのAORマスターことトミー・デナンダー主宰のプロジェクトRadioactiveの2作目。前作はTOTO周辺のミュージシャン総動員の超豪華なアルバムでしたが、今回はボーカル陣は多彩なものの演奏はほとんどトミー・デナンダー自身が担当しており(ドラムのPat Thernはトミー・デナンダーの変名)、その点では地味な印象があります。しかし中身のほうは前作に勝るとも劣らない出来栄え。前作に比べてグッとハードになっており、極上の楽曲とプレイの詰まった北欧メロハー/AORの傑作と言えると思います。本作オリジナル盤はドイツのMTMから2003年にリリースされていますが、2013年になってRadioactiveの1st~3rdにそれぞれボーナス・トラック2曲(1曲は日本盤ボーナス・トラックだったもの、1曲は未発表曲)ずつを追加したリイッシュー3枚組Legacyが英国Escape Musicから発売されています。

01. Yeah (Tommy Denander, Ricky Delin)
重いグルーヴと分厚いギターが印象的なハードロック。歌うのはミカエル・アーランドソンで、彼の得意なポップな要素や哀愁は皆無ですが、パワフルな歌唱が素晴らしい。何を歌わせても上手いですね~この人は。

02. Demon (Tommy Denander, Ricky Delin)
故ファーギー・フレデリクセンがハリのある歌声を聴かせる、スピーディなメロディアス・ハードロック。ベースはマルセル・ヤコブ。ヴァースの哀愁とブリッジ~コーラスの高揚感への変化がドラマチックです。

03. Don't Give Up (Tommy Denander, Geir Rønning)
筆者の大好きなイエア・ロニングがボーカルを務める、ブルージーなAORハード。ポール・ロジャースやデビッド・カヴァーデイルを思わせるディープ・ボイス、引きずるような歌い回しが堪りません。

04. Lies Feed on Lies (Tommy Denander, Chris Demming)
スティーヴ・オーヴァーランド登場です。この人にピッタリなハードでブルージーな曲。さすがに渋く上手いです。この1曲だけ参加しているトニー・フランクリンのベースも聴き所。

05. I Should Have Known Better (Tommy Denander, Chris Demming)
ボーカルは再びミカエル・アーランドソン。メロディアスですが、途中でリズム・チェンジがあったり、複雑なキメがあったりして、なんとなくプログレ風味も感じさせる曲です。

06. Over You (Tommy Denander, Ricky Delin)
6/8拍子のパワー・バラード。歌うのはイエア・ロニングで、ブルージー&エモーショナルな歌唱が最高です。

07. Fire Within (Tommy Denander, Chris Demming)
イントロのギターがえらくカッコいい!これも凝った編曲が印象に残るプログレハード的なナンバーとなっています。ボーカルはミカエル・アーランドソン、ベースはマルセル・ヤコブ。

08. Not That Innocent (Tommy Denander, Kristoffer Lagerström)
ミドル・テンポで歯切れのいいAORハード。コーラス部分が気持ち良いです。ボーカルはキモ・ブロム。自分のバンドで歌っている時よりパワフルに感じるなぁ。なんだかファーギー・フレデリクセンに似てるような気もするけど。

09. Make It Mine (Tommy Denander, Chris Demming)
これもミカエル・アーランドソンが歌っています。単純なロックン・ロール調のイントロから、歌が始まるとポップでメロディアスになって、間奏はプログレ的という凝った展開。

10. Souls on Fire (Tommy Denander, Geir Rønning)
哀愁溢れるAORハード・ナンバー。イエア・ロニングのタメにタメる歌唱が粘っこくて味わい深い。本当にいいボーカリストです。

11. 7 AM (Tommy Denander, Ricky Delin)
TOTO風のAORハードで、ファーギー・フレデリクセンとキモ・ブロムの突き抜けるようなツイン・ボーカルが爽快。これもやはりアレンジが凝ってます。ベースはマルセル・ヤコブ。

12. Until I Change Your Heart (Tommy Denander, Chris Demming)
ファンキーなリズムが心地よいナンバー。これもTOTOっぽいかな。筆者のお気に入りボーカリストの一人、マッティ・アルフォンゼッティが歌っているのが嬉しいです。ベースはマルセル・ヤコブ。

13. Somewhere, Someday (Tommy Denander, Jörn Lande)
※日本盤&Legacyボーナス・トラック
ミドルテンポのしっとりしたAORナンバー。マッティ・アルフォンゼッティがソウルフルに歌い上げています。

14. Juliet (Tommy Denander, Jeff Paris)
Legacyボーナス・トラック
ファンク調のAORハード。ボーカルはジェフ・パリスです。この人もエモーショナルで上手いですね。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Personnel
Tommy Denander - Guitars,Keyboards, Programming,  Bass (1, 3, 5, 6, 8, 9, 10, 13, 14)
Mikael Erlandsson - Lead & Backing Vocals (1, 5, 7, 9)
Fergie Frederiksen - Lead Vocals (2, 11)
Geir Rønning  - Lead & Backing Vocals (3, 6, 10)
Steve Overland - Lead & Backing Vocals (4)
Kimmo Blom - Lead & Backing Vocals (8, 11)
Matti Alfonzetti - Lead Vocals (12, 13)
Jeff Paris - Lead & Backing Vocals (14)
Marcel Jacob - Bass (2, 7, 11, 12)
Tony Franklin - Bass (4)
Pat Thern - Drums(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13)
Vinniy Heter - Drums (14)
Chris Demming - Backing Vocals (1, 2, 3, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13)
Kristoffer Lagerström - Backing Vocals (1, 5, 7, 9)
Erkka Korhonen - Backing Vocals (8, 11)

Producer - Tommy Denander