0366Promise Land









USメロディアスハードロック・バンドGiantの4thアルバム。2ndから3rdまで9年空きましたが、本作も3rdから9年ぶりのリリースとなっています。デヴィッド・タフ(Ds)とマイク・ブリグナーデロ(B)はいるものの、中心メンバーだったダン・ハフはソング・ライティングと一部の曲でのギター・ソロのみでの参加で、テリー・ブロック(Vo)とジョン・ロス(Gt)が新たにバンドに加わっています。テリー・ブロックはStrangeways、The Sign、Slamerなどで実績のあるボーカリスト、ジョン・ロスは再結成Wingerのギタリストで、ダン・ハフ不在の穴を埋めるには申し分ありません。

曲作りのクレジットを見ていくと、新旧メンバーに加えて過去作でもおなじみのマーク・スピロの関与した曲が多いのですが、エリック・モーテンソン(Eclipse)、ロバート・サール(Work of Art)、ミカエル・ペーションというスウェーデン勢の書いた曲が3曲含まれているのが目を惹きます。Giantとしては派手目で若干カラーが違う気がしますが、楽曲の幅を広げるという意味では成功していると感じました。アルバム全体として極めて上質で、安心して聴けるアメリカン・ハードロックであることは間違いありません。一番のお気に入りは#10"Dying to See You"。本作の中では地味な曲ですが、素朴で優しげなメロディが心に残る名バラードだと思います。ただね~。。。やっぱりGiantと言えばダン・ハフ。あの熱気ムンムンの豪快な歌声とギターがあってこそのGiantではないかと。ミュージック・ビデオも散々見てるし、イメージ刷り込まれちゃってるんですよね。テリー・ブロックとジョン・ロスはこの後Roth Brock Projectというのをやってるし、無理してGiantという看板を掲げなくても、Roth Brock Projectの第一作ということでも良かったんじゃないかなんて思ったりもします。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Believer (Redux) (Erik Mårtensson, Miqael Persson, Robert Säll)
02. Promise Land (Dann Huff, Mark Spiro)
03. Never Surrender (Erik Mårtensson, Miqael Persson)
04. Our Love (Dann Huff, Terry Brock)
05. Prisoner of Love (Erik Mårtensson, Miqael Persson)
06. Two Worlds Collide (Dann Huff, Billy Smiley)
07. Plenty of Love (Dann Huff, David Huff, Terry Brock)
08. Through My Eyes (Dann Huff, Mark Spiro)
09. I'll Wait for You (John Roth)
10. Dying to See You (John Roth, Terry Brock)
11. Double Trouble (Dann Huff, Mike Brignardello, Terry Brock)
12. Save Me (Dann Huff, David Huff, Terry Brock)
[bonus track] 
13. Our Love (Acoustic Version)

■Personnel
David Huff - Drums
Mike Brignardello – Bass
Terry Brock - Vocals, Backgound Vocals
John Roth - Guitars, Backgound Vocals

Tim Lauer - Keyboards (1, 3, 5, 8)
Jack Holder - Keyboards (2, 4, 6, 7, 9, 10), Wurlitzer (12)
Dann Huff - Guitar Solo (1, 12)
Erik Mårtensson - Backgound Vocals (1)

Producer - David Huff, Mike Brignardello

プロミス・ランド
ジャイアント
キングレコード
2010-05-26