0345Department of Faith









ノルウェーのハードロック・バンドHush、11年ぶりの4thアルバム。Whitesnakeをライトでポップにしたようなサウンドでデビュー、3rdアルバムMirageで「モダン」寄りに転換、そして本作はというと前作のドンヨリ感を引きずりつつも、基本的には初期の路線に戻りました。ただ、メロディ的にもアレンジ的にも楽曲の魅力はイマイチ、特に同じフレーズを繰り返す手法が鼻につき、1stや2ndのワクワク感には程遠い出来です。悪くはないのですが良くもない。うーん、なんとも中途半端な印象で歯がゆい限りです。中心メンバーのパトリック・シモンセン(vo)と相方のケネス"キース"クリスチャンセン(gt)以外のメンツは入れ替わりました。3rdアルバム以降メンバーは流動的になっており、バンドの不安定な状況を反映しているようです。

#8"Last Man Standing"のスローになる中間部分などに顕著ですが、パトリック・シモンセンのボーカリストとしての実力は極めて高いと思っています。深みのある声質、プルージーでソウルフルな歌いまわしは実に魅力的。世が世ならば、「ノルウェーのデヴィッド・カヴァーデイル」なんてキャッチフレーズでもてはやされてもおかしくない。しかし、時代に恵まれず、バンドにも恵まれなかったのがなんとも残念です。ドイツのS.I.N. に呼ばれたときは、そっちでなんとかなるかと思ったら結局ポシャっちゃったし。年齢的にもおそらく50歳前後と思われ、これからブレイクするのは現実的には厳しいでしょう。筆者としては強い思い入れがあるボーカリストだけに、なんだか空しく寂しい感情が残ります。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. I Don't Wanna (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
02. Black Ice (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
03. She Will Be the One (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
04. Hold On (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
05. Crazy (Sigsworth Guy / Samuel Henry Olusegun Adeola)
06. Mirrors (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
07. Signs (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
08. Last Man Standing (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
09. Everything (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
10. This Is It (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)
11. This Time (Bonus Track) (Patrick Simonsen / Kenneth E. Kristiansen)

■Personnel
Patrick Simonsen - lead vocals, backing vocals, guitars, keyboards
Kenneth E. Kristiansen - lead guitars, backing vocals, percussion, keyboards
Stein Andersen - bass
Thorleif Østmoe - keyboards
Antonio Torner - drums

Producer - Kenneth E. Kristiansen