0238Strength in Numbers










アメリカのハードロック・バンド、タイケットの2ndアルバムです。ライナー・ノートによると、1992年中にはほぼレコーディングを完了しリリース直前だった段階でゲフィン・レコードから契約を切られ、あわやお蔵入りになりそうなところ、1年近く経ってなんとか日本のレーベルからリリースすることができたといういわく付きの作品のようです。90年代初頭は多くのHR/HM系バンドが同様に契約を切られたらしく、ブームが去ったという事情があったにせよ、レコード会社というのはずいぶん酷いことするもんだなと思いました。

さて、レコーディング・メンバーですが、ダニー・ヴォーン(vo)、マイケル・クレイトン(dr.)、ブルック・セント・ジェイムス(gt.)は1stと変わらず、ベースのみジェイミー・スコットにチェンジしています。プロデューサーは、Journey、Europe、Night Rangerといった超メジャー・バンドを多く手がけているケヴィン・エルソン。さすがにクリアーでダイナミックな良い音に仕上がっています。曲のほうは1stの延長線上の明るいもので、マイナー・キーでもジメっとしないところがいかにもアメリカン。この辺は面白いところで、たとえばタイケットのレパートリーをテンが演奏したら、その逆にテンのレパートリーをタイケットが演奏したら、曲のイメージは随分違うだろうと想像します。特にダニー・ヴォーンの元気ハツラツの歌唱は、どうやっても暗くなりようがないんじゃないかと思います。バッキングのギターもドラムもベースもタイトなプレイで、ウラのキメとかビシビシ決まって全くもってゾクゾクさせられます。こういう細かいアレンジ、仕掛けの積み重ねで、曲のメリハリがしっかりついているのはAクラス(センスとテクニックの面で)のバンドの証でしょうね。B級、C級バンドはそこまで気が回らずダラーっとしちゃってること、よくあります。

ただし。1stの"Forever Young"に匹敵するような曲が無い。あの名曲の印象があまりにも強くて、本作だってどの曲も出来がいいんだけれどそこそこに聴こえてしまうんですよね。タイケットの皆さん、申し訳ない。。。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Stength In Numbers (Vaughn, St. James , Clayton)
02. Rescue Me (Vaughn, St. James , Clayton)
03. The End Of The Summer Days (Vaughn, St. James , Clayton)
04. Ain't That Love (Vaughn, St. James , Clayton)
05. Catch My Fall (Vaughn, Clayton, St. James, M. Hudson)
06. The Last Sunset (Vaughn, St. James , Clayton)
07. All Over Me (Vaughn, Clayton, St. James, J. Lomenzo)
08. Write Your Name In The Sky (Vaughn, St. James , Clayton)
09. Meet Me In The Night (Vaughn, St. James , Clayton)
10. Why Do You Cry? (Vaughn, Clayton, St. James, J. Kennedy)
11. Inherit The Wind (Vaughn, St. James , Clayton)
12. Standing Alone ( '94 Remix) (Vaughn, Clayton, St. James, J. Kennedy)
13. Wait Forever  (Japan Only Bonus Track) (Vaughn, Clayton, St. James, Briley)

■Personnel
Michael Clayton - drums, percussion, vocals
Brooke St. James - guitars, vocals, percussion
Danny Vaughn - lead vocals, acoustic guitar, harmonica, mandolin, percussion
Jaimie Scott - bass guitar, vocals, percussion

Paul Mirkovitch - keyboards on "Why Do You Cry?" and "All Over Me"
Jimi Kennedy - bass guitar on "Standing Alone ( '94 Remix)"

Producer - Kevin Elson