0224Nothin' But Trouble










1993年にリリースされたジョン・サイクス率いるBlue Murderの2ndアルバム。前作から4年が経過してのリリースで、その間にカーマイン・アピスとトニー・フランクリンは脱退しており、「スーパー・トリオ」としてのブルー・マーダーは既に崩壊。本作では、当時無名だったマルコ・メンドーサ(Ba)とトミー・オスティーン(Ds)がバンドの新メンバーとなっています。まあこのバンドは実質的にはジョン・サイクスのソロ・プロジェクトなわけで、リズム・セクションの交代によって路線やサウンドに大幅な変化がもたらされてはいません。しかも音を聴く限り、ほとんどの曲はカーマイン・アピスとトニー・フランクリンがプレイしているようで、少なくともリズム・トラックはかなり早い段階でレコーディングされたものと思われます。

本作も1stと同じようにThin LizzyとWhitesnakeをニコイチにしたようなサウンドが基本となっています。しかし、Small Facesのカバー#2"Itchycoo Park"や、明るめなロックン・ロール#5"Dance"、60~70年代っぽい#11"She Knows"、16ビートの#12"Bye Bye"などのため、ひたすらハードで重く暗い1stに比べるとやや印象は異なります。アメリカン過ぎるとか、散漫という声もあるようですが、ハードロックの金字塔とも言える1stと比べてしまえば、どうしても評価は厳しくなってしまいますよね。でも1曲1曲のクォリティは1stと遜色ありません。筆者としては、1stより良いとは言えないにせよ、それでもこのアルバムも十分聴き応えのある作品だと思います。特に、ジョン・サイクスのソング・ライターとしての才能を遺憾なく発揮した名曲、甘く切なく美しいソウル・バラード#7"Save My Love"の素晴らしさといったらありません。それから、1曲だけケリー・キーリング(ex-Baton Rouge)が歌っている#6"I'm on Fire"も、ハードロックのカッコよさと熱さが詰まった名曲、名パフォーマンス。いや~、いいアルバムですよ、やっぱり。中古CD屋で投売りされているのを見ると悲しくなりますが、誰でもこの名作を手に入れやすいってことでポジティヴに考えることにします。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. We All Fall Down (John Sykes)
02. Itchycoo Park (Ronnie Lane, Steve Marriott)
03. Cry for Love (John Sykes)
04. Runaway (John Sykes)
05. Dance (John Sykes)
06. I'm on Fire (John Sykes)
07. Save My Love (John Sykes)
08. Love Child (John Sykes)
09. Shouldn't Have Let You Go (John Sykes)
10. I Need an Angel (John Sykes)
11. She Knows (John Sykes)
12. Bye Bye [Japanese Bonus Track] (John Sykes)

■Personnel
John Sykes - vocals, guitars
Marco Mendoza - bass
Tommy O'Steen - drums, backing vocals
Nik Green - keyboards

Kelly Keeling - lead vocals on track 6, backing vocals
Tony Franklin - bass
Carmine Appice - drums
Jim Sitterly - violin

Producer - John Sykes