0168Nemesis










スウェーデンのメロディアスHR/HMバンド、ミッドナイト・サンの3rdアルバム。アルバムごとにメンバー・チェンジしているこのバンド、ピート・サンドベリ(vo)とヨナス・レインゴールド(ba)の双頭体制は変わっていませんが、本作では新ギタリストとしてマグナス・カールソンが迎えられています。現在では凄腕プレイヤーかつ優秀なメロディ・メイカーとしてすっかり有名になりましたが、このアルバムが彼のメジャー・デビュー作。後年ほどではないものの、その巧者ぶりは本作でもうかがえます。また、ドラムはハイメ・サラザール(Bad Habit/Reingold)にチェンジしています。

メロハー/AORとメロディック・メタルが混在していた1st、AOR色が一掃された2ndと来て、この3rdでは更にメタル寄り、ネオクラ寄りの音になりました。メロハー/AOR指向のピート・サンドベリと、メタル指向のヨナス・レインゴールドのせめぎ合いは臨界に達したようで、4th(最終作)レコーディング前にピート・サンドベリは脱退することになります。喧嘩別れではなかったようですが、それなりの確執はあったものと想像できます。そういった事情が音に反映したのか、本作は緊張感溢れる好盤に仕上がっています。特にタイトル曲#1"Nemesis"は疾走感と哀愁が両立していて、このバンドならではの味。いかにも北欧メロディック・メタルらしい名曲だと思います。また、前作でも客演していたジョン・ノーラムが再びギター・ソロを担当した#8"Dreams"は、ヘヴィなサウンドと切ない歌唱がなんとも言えない趣をかもし出しています。#14"Seven Doors Hotel"はEuropeの名曲のカヴァーですが、リード・ギターはジョン・ノーラムではなくマグナス・カールソン。思う存分弾きまくっています。というように良い曲がてんこ盛りなのですが、難を言えば曲数が多すぎるかな。筆者としては面白くなかった#12"Ave Maria"と#15"Innocent"をカットすれば、更に緩みのないアルバムになったんじゃないかと思ってしまいます。

プロデュースはヨナス・レインゴールドと初代ドラマーのアンダース・テオ・ティアンデルで、レコーディングはテオ・ティアンデルの経営するRoastinghouse Studio。なお、ゲスト・ギタリストとしてクレジットされているハル・ジョンストンは、ハイメ・サラザールと同じくBad Habitのメンバーです。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Nemesis
02. You And I
03. Mortal Man
04. Resurrection
05. King Of Broken Hearts
06. Conqueror
07. Watch Out
08. Dreams
09. I Don't Know
10. Conceal
11. Living On The Edge
12. Ave Maria
13. Nightfall
14. Seven Doors Hotel
15. Innocent
All music by Reingold and words by Pete Sandberg
except "Nightfall" by Magnus Karlsson, "Seven Doors Hotel" by Joey Tempest

■Personnel
Pete Sandberg - Lead & Backing Vocal
Magnus Karlsson - Guitars, Backing Vocal
Jaime Salazar - Drums, Percussions, Backing Vocal
Reingold - Bass, Keyboards, Additional Guitar, Backing Vocal

Berit Hessing - Cello
Hal Johnston - Guitar
Jens Friis Hansen - Backing Vocals
Inger Ohlen - Backing Vocals
Henrik Hansson - Keyboard
John Norum - Guitar Solo on "Dreams"

Producer - Jonas Reingold, Anders "Theo" Theander
Executive Producer -  Anders "Theo" Theander