0156Three Nights in Tokyo









1992年8月日本公演を収めたTNT初のライブ・アルバム。日本国内のみのリリースとなっています。当時すでに解散が決定しており、集金ツアーだとか悪口を言われ、公演自体も観客の盛り上がりに欠けるなど、ネガティヴな評価がつきまとうライブでしたが、アルバムを聴く限りそんなに酷いものではありません。演奏・歌唱とも非常にハイ・レベルで、特にロニー・ル・テクロのギターが冴えまくっています。「ライブなのに凄い」と考えがちですが、本物は「ライブだから凄い、ライブの方が凄い」のが当たり前ですよね。トニー・ハーネルの天を突くようなハイトーンにも圧倒されます。ボーカリストとしてはこのころがピークだったんだろうと思います。

メンバー自身が収録曲を選んだということですが、直近のアルバムRealized Fantasiesから多く採られているのは当然としても、日本で特に人気の高い4thIntuitionから1曲も選ばれていないのが不思議です。あえて外したとしか思えませんが、理由は分かりません。収録されているのは、2ndKnights of the New Thunderから1曲、3rdTell No Talesから3曲、5thRealized Fantasiesから6曲、それにロニー・ル・テクロのギター・ソロが1曲扱いで計11曲です。評判の良くない5th中心の選曲ですが、ライブだと意外に他のレパートリーともなじんでいて、違和感はまったくありません。

前述したとおり、このアルバムを最後にTNTは解散。本国ノルウェーと日本では売れたものの、アメリカでの成功に手が届かないことから、トニー・ハーネルとロニー・ル・テクロの間に確執が生じていたと伝えられています。後に再結成しますが、音楽性はかなり変わってしまいます。本作は選曲に難はあるものの、全盛期TNTの唯一のライブ盤として貴重なものでしょう。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Purple Mountain's Majesty (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell, Dag Stokke)
02. Hard to Say Goodbye (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell)
03. Downhill Racer (Tony Harnell, Ronni Le Tekrø, Morty Black)
04. As Far as the Eye Can See (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell)
05. 10,000 Lovers (In One) (Tony Harnell, Ronni Le Tekrø, Diesel Dahl)
06. Guitar Solo (Ronni Le Tekrø)
07. Indian Summer (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell)
08. Lionheart (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell, Del James)
09. Seven Seas (TNT)
10. Mother Warned Me (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell, Del James)
11. Everyone's a Star (Ronni Le Tekrø, Tony Harnell)

■Personnel
Morty Black – bass
John Macaluso – drums
Ronni Le Tekrø – guitars
Tony Harnell – vocals

Dag Stokke – keyboards