0065Firehouse 3
アメリカのメロディアス・ハードロック・グループ、ファイアーハウスが1995年リリースした3rdアルバム。このアルバムはファンクのリズムを取り入れたことが大きな特徴となっています。これまでのキャッチーなハード・ポップ、アコースティカルなバラードに加えて、ファンク・メタル的とも言える要素が導入され、以降のファイアーハウスの曲調が出揃ったアルバムとなりました。ファンク好きの筆者としては、彼らが当時流行のダーク&ヘヴィな方向に行かないで、このバンドのネアカな個性を保ったまま音楽性の幅を広げたことは喜ばしいし、賢明な選択だったと思っています。アルバム自体はさすがに前2作のようには売れませんでしたが、それでも#10"I Live My Life for You"は全米26位を記録し彼らの最後のヒット曲となっています。続けてシングルカットされた#5"Here for You"は残念ながら108位と振るわず、以降シングル曲はリリースされていません。

グランジ、オルタナの台頭、定着という時代の波に抗しきれず、このアルバム以降は商業的にはかつての勢いを失っていくファイアーハウスですが、音楽的に劣化・衰退しているわけでは決してありません。ポジティブなメロディ、豊かな感情表現がほとばしる歌唱、バンドの躍動するグルーヴは、流行り廃りを超えた普遍的な価値を持つものです。このアルバムもまたハードロック史に名盤・傑作として記憶されるべき作品だと筆者は思います。

参加メンバーは1st、2ndと同じくC.J.スネア(Vo)、ビル・レヴァティ(Gt)、ペリー・リチャードソン(Ba)、マイケル・フォスター(Ds)の4人。全曲がC.J.スネアとビル・レヴァティの手になるものです。プロデューサーは、1st、2ndのデヴィッド・プレイターからロン・ネヴィソンにバトンタッチしています。70年代から数多くのヒット作を世に送り出してきたベテランで、HR/HM分野ではサヴァイヴァーのVital Signs (1984)、ヨーロッパのOut of This World(1988)、ダム・ヤンキースのDamn Yankees (1990)、バッド・イングリッシュのBacklash (1991)なども彼がプロデュースを担当したアルバムです。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Love Is a Dangerous Thing
02. What's Wrong
03. Somethin' 'Bout Your Body
04. Trying to Make a Living
05. Here for You
06. Get a Life
07. Two Sides
08. No One at All
09. Temptation
10. I Live My Life for You
11. I Live My Life for You (acoustic) [bonus track]
All songs written by Bill Leverty and C.J. Snare

■Personnel
C.J. Snare - lead vocals, keyboards
Bill Leverty - guitars, backing vocals
Perry Richardson - bass, backing vocals
Michael Foster - drums, percussion, backing vocals

Producer - Ron Nevison