メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。

Frozen Rain / Frozen Rain (2008)

0338Frozen Rain









ベルギーのキーボード奏者カート・ヴェリークが主宰するメロハー/AORプロジェクトFrozen Rain(フローズン・レイン)の1stアルバム。リリースはドイツのメロディック系レーベルAvenue Of Allies Musicからとなっています。内容のほうは、キャッチーなメロディ、クセのないボーカル、爽やかなハーモニー、優しげなキーボード、うるさくない程度のギターと、グループ名やジャケットの雰囲気から想像がつくように、典型的なソフト系メロディアス・ロック。1~2回聴けばすぐに耳に馴染むという意味ではかなり高品質なものだと思います。特に、#1"Waiting For You"、#2"Wire Of Love"、#3"Music Keeps Me Alive"、#6"On The Run"、#7"Park Cafe"、#8"Never Be A Fool Again"、#10"Say That You Love Me"あたりは佳曲だと思いました。また、トミー・デナンダーをはじめ何人ものギタリストが参加しているのですが、ギター・ソロもそれぞれカッコいいのもポイント高いです。ただ、あまりにスムーズでマイルド、尖がったところが無さ過ぎて、正直ちょっと通俗的・類型的と感じてしまったのも確か。耳馴染みが良い反面飽きが来るのも早いかな。

さて、ずいぶんと多くのプレイヤーがクレジットされていますが、ほとんどがベルギーのミュージシャンらしくて知らない人ばっかり。トミー・デナンダー以外では、ギターのスティーヴ・ニューマン(Newman)とジム・サントス(Norway)、ドラムのダニエル・フローレス(Minds Eye)くらいしか分かりませんでした。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Waiting For You (Words & Music : Kurt Vereecke)
02. Wire Of Love (Words : Andy Flash  Music : Kurt Vereecke)
03. Music Keeps Me Alive (Words & Music : Kurt Vereecke)
04. My Heart Believes It's True (Words : Andy Flash  Music : Kurt Vereecke)
05. Red Light Zone (Words & Music : Kurt Vereecke)
06. On The Run (Words & Music : Erik Van Bers & Kurt Vereecke)
07. Park Cafe (Words : André Vlerick  Music : Kurt Vereecke)
08. Never Be A Fool Again (Words & Music : Erik Van Bers & Kurt Vereecke)
09. Your Love (Words & Music : Kurt Vereecke)
10. Say That You Love Me (Words & Music : Kurt Vereecke)
11. Little Angel (Words & Music : Kurt Vereecke)
12. Tomorrow (Words & Music : Kurt Vereecke)

■Personnel
Kurt Vereecke - Keyboards, Synth Bass, Drums, Drum Loops, Rhythm Guitars, Background Vocals

Johan Waem - Lead Vocals (1, 2, 5, 11) Background Vocals 
Muarice Saelmans - Lead Vocals (3, 8) Background Vocals 
Ollie Oldenburg - Lead Vocals (4, 6, 9, 12) Background Vocals 
Dirk Cauwels - Lead Vocals (6, 10) Guitar, Background Vocals
Peter De Zutter - Lead Vocals (7) Background Vocals 
Sven Bauwens - Guitar
Tommy Denander - Guitar
Erik Van Bers - Guitar
Dan Palladino - Guitar, Bass Guitar
Steve Newman - Guitar
Ward Snauwaert - Guitar
Jim Santos - Guitar
Luc Van Thuyne - Guitar
Alan Williamson - Guitar
Jurgen Vitrier - Keyboards, Synthesizer, Hammond
Frank De Lobel - Piano
Vincent De Laat - Bass Guitar
Daniel Flores - Drums
Jo De Boeck - Background Vocals
Guido Priori - Background Vocals
Eva Vereecke - Background Vocals
Willem Verwoert - Background Vocals

Producer - Kurt Vereecke
Executive-Producer – Gregor Klee

So Far, So Bad / Burn (1993)

0337So Far, So Bad









1993年にリリースされたイギリスのハードロック・バンドBurnの1stアルバム。ベタなバンド名とダサいジャケットとは裏腹にこれは中々の好盤です。いかにもメインストリーム(当時の)的な明るい音作りといい、ボーカルの歌唱スタイルや元気いっぱいのコーラスといい、明らかにBon Joviの線を狙っている印象。Bon Joviより少しばかりハードロック色は強いかな。いずれにしても、イギリスのバンドとしては暗さや湿り気が少なく、アメリカンなサウンドになっているのが特徴だと思います。ハードポップ調をメインに、アコースティカルなバラード、16ビートのハネもの等々曲調の幅は広く、飽きさせません。メロディラインもキャッチーで、アレンジ、アンサンブルにも工夫のあとが伺えます。というわけで収録曲全て佳曲なんですが、#3"So Far, So Bad"、#5"Boy's Night Out"、#7"Time And Time Again"、#8"We Are The Young"、#10"Into The Fire"は特に気に入りました。また、特筆すべきはバンドの演奏力の高さ。とりわけベースの躍動感、グルーヴ感は見事の一言です。このベースのおかげでインストパート全体のクォリティが上がっている感じです。

バンド・メンバーはジェフ・オグデン(vo)、ラブ・デヴェニー(g)、カール・ビー(ds)、マーク(b)とバーニー(key)のスタックハウス兄弟という5人編成。この後、メンバー・チェンジや活動停止といった紆余曲折を経ながら、スタックハウス兄弟を中心に現在でも活動を継続しているようです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Knock Me Out
02. Maybe It's Love
03. So Far, So Bad
04. Standing On The Edge
05. Boy's Night Out
06. Rip It Up
07. Time And Time Again
08. We Are The Young
09. Doctor's Orders
10. Into The Fire
All songs Written by Stackhouse/Ogden/Stackhouse/DeVenney/Bee

■Personnel
Jeff Ogden - Vocals
Marc Stackhouse - Bass Guitar
Karl Bee - Drums
Barney Stackhouse - Keyboards
Rab DeVenney - Lead Guitar

Producer - Burn

Transistor / TNT (1999)

0336Transistor









1999年にリリースされたTNTの通算7作目、再結成後としてはFirefly に続く2作目のオリジナル・アルバム。前作発表後にトニー・ハーネルが一時脱退してRiotのマーク・リアリと組んだWestworldのレコーディングを行なっていたり、本作リリース後には再度活動停止(実質的に2度目の解散状態)に陥ったり、再結成はしたもののバンドは不安定な状態だったことが推測されます。

アルバムの内容としては前作同様に、大絶賛はできないけれど駄作と決め付けることもできないという感じ。#1"No Such Thing"、#2"Wide Awake"、#3"Because I Love You"とアタマ3曲はIntuition の頃を思わせる瑞々しいメロディとトニー・ハーネルの伸びやかな歌唱が堪能できます。バラードの2曲#5"Fantasía Española"、#6"Under My Pillow"は美しすぎてうっとりしてしまうほど。女性シンガーとのハイトーン・デュエットが聴ける"Under My Pillow"は特に見事で、TNTの隠れた名曲・名演と言っていいと思います。また、ラストの#11"Free Again"は、このバンドには珍しいゴスペル風のアーシーな曲で、これがまた素晴らしい出来。しかしながら他の5曲は、「ラウド」というのか「モダン」というのか、あまり好きになれないサウンドでした。がなるトニー・ハーネルというのにもイマイチ魅力が感じられません。さらに言うと、日本盤とノルウェー本国盤や米盤は曲順が異なっており、日本盤収録の"Free Again"はカットされて代わりに"Just Like God"というオルタナ風の曲が1曲目に入っています。日本盤は販売上多少でもメロディアスな印象を残したいとしいうことでしょう。どこかのバンドも同じような「小細工」してましたね。それからもう一つ残念なのは、ウリの一つであるロニー・ル・テクロのギターの変態度が下がり、ちょっと大人しくなってしまったこと。これは痛いかな。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. No Such Thing
02. Wide Awake
03. Because I Love You
04. Mousetrap
05. Fantasía Española
06. Under My Pillow
07. The Hole You're In
08. Crashing Down
09. Into Pieces
10. No Guarantees
11. Free Again
All songs written by Ronni Le Tekrø, Tony Harnell

■Personnel
Tony Harnell – vocals
Ronni Le Tekrø – guitars
Morty Black – bass

Dag Stokke - Keyboards
Frode Lamøy – drums, percussion
M.B. Normann – duet vocals on "Under My Pillow"
Eli Kristin Hagen – backing vocals on "Into Pieces"

Producer - Ken Ingwersen

Live At The Siren / Harem Scarem (1998)

0335Live At The Siren









1998年リリースのHarem Scaremのライブ盤。当初は日本のみでの発売で、2010年になって米国Wounded Birdからも再発されています。全14曲中ライブ録音は12曲。4thアルバムBelieve リリース後の地元カナダでのライブということで、Believe 収録曲中心のセットリストになっています。メンバーはハリー・ヘス(vo)、ピート・レスペランス(gt)、ダレン・スミス(d)、バリー・ドナヘイ(ba)の4人で1996年のLive In Japan と同じですが、曲が被っているのは"Change Comes Around"だけ。また、Believe(Special Edition) でカバーしていたCheap Trickの"Surrender "を再度取りあげていて、この後のバンドの路線変更の伏線とも受け取れる選曲です。オマケにスタジオ録音の新曲が2曲収録されていますが、"Tables Turning"は5thアルバムBig Bang Theory 日本盤、"New Religion"はカナダ本国盤の収録曲。バンドのサイトのディスコグラフィによると、本作よりBig Bang Theory の方が先のリリースと記されていて、「New Studio Track」という表記には「ん?」となりますが、事情はよく分かりません。

さて内容ですが、このバンドのライブ・パフォーマンスの実力の高さにはぐうの根も出ません。分厚いコーラス、適度にラフで勢いのある演奏、こりゃもう最高です。冒頭から#1"Believe"、#2"Saviors Never Cry"、#3"Die Off Hard"と強烈な3連発でノックアウト。#7"Baby With A Nail Gun"のぶっ飛び具合もスタジオ盤をはるかに凌ぎます。更にスタジオ盤ではいま一つ好みでなかった曲もライブ盤の中では何の違和感もなく楽しめました。ん~む、スタジオ盤にはいつもモヤモヤさせられるけど、やっぱりHarem Scaremはいいバンドだな~。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Believe (H.Hess / P.Lesperance)
02. Saviors Never Cry (H.Hess / P.Lesperance)
03. Die Off Hard (H.Hess / P.Lesperance)
04. Morning Grey (H.Hess / P.Lesperance)
05. Staying Away (H.Hess)
06. Honestly (H.Hess)
07. Baby With A Nail Gun (P.Lesperance)
08. Cages (H.Hess / P.Lesperance)
09. Rain (H.Hess / P.Lesperance)
10. Karma Cleansing (H.Hess / P.Lesperance)
11. Surrender (R. Nielsen)
12. Change Comes Around (H.Hess / P.Lesperance)
13. Tables Turning [New Studio Track] (H.Hess / P.Lesperance)
14. New Religion [New Studio Track] (H.Hess / P.Lesperance)

■Personnel
Harry Hess – vocals, guitars, keyboards
Pete Lesperance – guitars, vocals
Darren Smith – drums, vocals
Barry Donaghy – bass, vocals

Ray Coburn - B3 on "Tables Turning"

Producer - Harry Hess, Pete Lesperance

Dead Man's Shoes / FM (1995)

0334Dead Man's Shoes









イギリスのハードロック・グループFMの5thアルバム。R&B、ブルースをベースとした伝統的ブリティッシュ・ロックへの路線転換を果たした前作Aphrodisiac に続いて、本作も同様のブルージーで地味目なサウンドとなっています。ただ、ところどころにポップな要素もあって、渋くなり過ぎていないのがこのバンドらしいところ。結果として前作に勝るとも劣らない傑作に仕上がっていると感じました。メンバーは前作と同じくスティーヴ・オーヴァーランド(vo)、アンディ・バーネット(g)、マーヴ・ゴールズワーシー(b)、ピート・ジャップ(ds)の4人、そして新しく元Tobrukのジェム・デイヴィス(key)が加わった5人編成。プロデュースは引き続きバンド自身とアンディ・ライリーです。

#1"Nobody's Fool"
オープニングはミドルテンポの渋いブルース・ロック。粘っこいリフがカッコいい!コクのある演奏・歌唱が絶品です。
#2"Ain't No Cure For Love"
ブルージーでありながらキャッチー、FMの本領発揮の哀愁メロハーの名曲。本作のハイライトの一つでしょう。
#3"Get Ready"
得意のモータウン・サウンドのカバー。これがまたカッコいい。元々はスモーキー・ロビンソン作の1966年Temptationsのヒット・ナンバーですが、ロック・ファンには1970年のRare Earthのカバーの方がお馴染みだと思います。FMのアレンジはグッとテンポを落としていますが、Rare Earthバージョンを下敷きにしているようです。
#4"Don't Say"
カントリー・ブルースのフィーリングに溢れたナンバー。ドブロの響きが渋い!スティーヴ・オーヴァーランドの上手さが光ります。
#5"Mona"
ブルース・ロックですが、珍しくラテン・リズムを取り入れたちょっとオシャレな曲。極初期のサンタナみたいです。
#6"Sister"
末期Freeを思わせる渋い曲。ボーカルもリード・ギターも切なく胸に迫ります。
#7"You're The One"
どことなく牧歌的でアーシーな曲です。スティーヴ・オーヴァーランドのソウルフルなボーカルは、ここではポール・ロジャースよりミラー・アンダーソンを思わせます。
#8"Tattoo Needle"
ジャクソン・ブラウンやイーグルスを髣髴とさせる軽快なナンバー。メロディアス・フォークロックと名付けたくなるような曲調です。とにかくメロディが素晴らしいしギターのハモリも楽しくて、このアルバムのハイライトの一曲。
#9"Misery"
ブルージーでメロディアス、これぞFMの必殺哀愁メロハー!後半の胸が高鳴るようなドラマティックな展開が秀逸です。これもまた名曲!
#10"Dead Man's Shoes"
西部劇をモチーフにしたようなジャケット(表裏とも)の印象通り、ウエスタン映画のエンドロールで流れそうな曲。シャリシャリした生ギターの音が、熱風や砂埃といったイメージを増幅させます。本作全体にイギリスのバンドらしからぬ乾いた空気感が漂っていますが、このタイトル曲を締めくくりに持ってくることでその印象をいっそう強めています。

評価 ★★★★★
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Nobody's Fool
02. Ain't No Cure For Love
03. Get Ready
04. Don't Say
05. Mona
06. Sister
07. You're The One
08. Tattoo Needle
09. Misery
10. Dead Man's Shoes
All songs Written by Overland, Goldsworthy, Jupp, Barnett, 
Except "Get Ready" Written by Smokey Robinson

■Personnel
Steve Overland - Lead Vocals, Guitar
Pete Jupp - Drums, Vocals
Merv Goldsworthy - Bass, Vocals
Andy Barnett - Lead Guitar, Vocals
Jem Davis - Keyboards

Producer - FM, Andy Reilly


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