メロディアス・ハードロック名盤探訪 別館

哀愁・叙情・爽快...メロハー、AOR、ハード・ポップ、メロディック・メタルの傑作との出会いを求めて。 メロディック・ロックのアルバムをレビューしていくブログです。

Systems Go Wild! / Soul Doctor (2002)

0381Systems Go Wild









Fair Warning脱退後トミー・ハートが結成したドイツのハードロック・バンドSoul Doctorの2ndアルバム。バンド・メンバーは前作と変わらず、クリス・ライン(G)、J.D.ことヨルグ・ダイジンガー(B)、ザッキーことアタナシオス・ツォウカス(Ds)。音の方もやはり前作同様の路線で、ロックン・ロールをベースにしたオーソドックスでソリッドなハードロックです。収録曲は全てバンドとスティーヴ・プランケット(Autograph)によって書かれており、この点も前作と同じです。

バンドにとって2作目となるこのアルバムは、シンプルな楽曲、高い演奏力、装飾を排したプロダクションが相まって、前作以上にタイトな印象を受けます。加えて、若干ですがメロディに叙情味が増しているので、更にGotthardやShakraといったスイス勢の音に近くなったように感じます。再結成後のややまったりし過ぎたFair Warningより、このSoul Doctorの方がむしろいいかなぁ。聴いていてとても気持ちがいいんですよね。楽曲は全曲素晴らしいのですが、特にお気に入りなのは、突進するリフがカッコいい#1"Livin' the Life"、リフがJudas Priestっぽい#3"Get It On"、ブルージーでメロディアスなバラード#4" See You In Heaven"、高揚感溢れるロックンロール#6"Cheap Talk"といったところ。Led Zeppelinの影響が顕著ですがメロディアスな要素もある、#8"Our Time"、#9"Good Time's Slippin' Away"、#10"Just Can't Get Over You"の3連発もカッコいいです。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Livin' the Life (Steve Plunkett, Peter Beckett)
02. Wrong or Right (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
03. Get It On (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
04. See You In Heaven (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
05. All Systems Go! (Tommy Heart, Chris Lyne, Zacky, Steve Plunkett)
06. Cheap Talk [Japanese bonus track] (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
07. Somebody (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
08. Our Time (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
09. Good Time's Slippin' Away (Tommy Heart, Chris Lyne, Zacky, Steve Plunkett)
10. Just Can't Get Over You (Tommy Heart, Chris Lyne, Steve Plunkett)
11. Waitin' (Sinisha Licanin, Tommy Heart, Chris Lyne, Zacky)

■Personnel
Tommy Heart - Vocals
Chris Lyne - Guitar
J.D. - Bass
Zacky - Drums

Sinisha Licanin - Keyboards

Producer - Tommy Heart, Chris Lyne


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Danger in the Dark / Prayer (2012)

0380Danger In The Dark









フィンランドのメロハー・バンドPrayerの2ndアルバム。1stから7年経っており、リーダーのタパニ・ティッカネン以外のメンバーは一新されています。それにも拘らず中身は前作と何ら変わっておらず、Thin Lizzyがメロハー化したような音楽です。このバンドは実質タパニ・ティッカネン主宰のプロジェクトなのでしょう。しかしながら今回は、そもそもフィル・リノットってこんなんだっけ?というかこの人、前より歌が下手になってない?というように疑問符が次々浮かんできてしまいました。楽曲は決して悪くはないし、ギター・ソロはメロディアスでハモリのフレーズもThin Lizzyっぽくて良いのですが、とにかくボーカルが気になります。このバンドは3枚目も出ているし、またタパニ・ティッカネンの別バンドTannaのアルバムもリリースされていて、聴いてみようかどうか迷うところです。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Danger in the Dark
02. Nobody Loves You
03. KP
04. Get What I Came For
05. Find Another Fool
06. Never Let Your Dreams Die
07. Heart Wants You to Rock
08. Livin' Ain't Livin'
09. I'm Back
10. It's Not the End
11. Best Times [Bonus track for Japan]
All music & lyrics by Tapani Tikkanen

■Personnel
Jukka Ihme - Lead & Rhythm Guitar
Mika Pohjola - Bass & Keyboards
Matti Torro – Drums
Tapani Tikkanen - Lead & Background vocals, Rhythm Guitar, Percussion
Valtteri Tikkanen - Rhythm Guitar, Keyboards

Producer - Tapani Tikkanen, Mika Pohjola


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Vandenberg / Vandenberg (1982)

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エイドリアン・ヴァンデンバーグが率いるオランダのハードロック・バンドVandenbergの1stアルバム。他のメンバーは、バート・ヒーリンク(Vo)、ディック・ケンパー(B)、ジョス・ズーマー(Ds)、プロデュースはバンド自身と、Wishbone Ashなどを手がけたスチュアート・エップスとなっています。70年代から地元オランダでTeaserというバンドで活動していたエイドリアン・ヴァンデンバーグは、81年にThin Lizzyのオーディションを受けて落選、一方Whitesnake加入の話もあったものの結局は地元で自らの名を冠したバンドVandenbergを結成し、本作の録音・リリースに至りました。この時Thin Lizzyにはジョン・サイクスが加入しており、また後年Whitesnakeにジョン・サイクスの後釜として彼が参加することになります。なんだか因縁めいていますね。それはともかく、本作はビルボード・チャートで65位、シングル"Burning Heart"も39位とそこそこのヒット作となりました。日本でも「ネザーランドの神話」という邦題でリリースされ結構売れたようです。

このアルバムは、前半4曲(LPだとA面)はスロー~ミドル・テンポ、後半5曲(B面)はスピード・チューンとはっきり分かれているのが特徴です。全曲とも佳曲で、エイドリアン・ヴァンデンバーグの作曲能力の高さを示しています。筆者としてはメロディアスな前半の方が好み。特に、哀愁メロディが秀逸な#3"Wait"、シングルカットされた#4"Burning Heart"は出色の出来だと思います。

プレイの面では、ジョン・サイクスがゲイリー・ムーアに傾倒しているのに比べ、エイドリアン・ヴァンデンバーグはマイケル・シェンカーの影響が強いようです。本作でもリリカルなフレージングや、鼻づまりトーンにそれが見て取れます。好きなタイプなんですが、まだちょっと粗い印象が否めません。バート・ヒーリンクのボーカルは、ロブ・ハルフォードを意識したような歌い方にニヤリとさせられます。しかしこちらも粗く少し線が細いかな。あと細かいことを言えば、ドラムはオカズのタム回しの音だけデカくてうっとうしい。総じて、全体に演奏がバタバタしていて落ち着かないのが難点と感じました。

評価 ★★★☆☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Your Love Is in Vain
02. Back on My Feet
03. Wait
04. Burning Heart
05. Ready for You
06. Too Late
07. Nothing to Lose
08. Lost in a City
09. Out in the Streets
All music & lyrics by Adrian Vandenberg

■Personnel
Bert Heerink - Lead Vocals
Adrian Vandenberg - Guitar, Keyboards, Backing Vocals
Dick Kemper - Bass, Taurus Bass Pedals, Backing Vocals
Jos Zoomer - Drums, Backing Vocals

Producer - Stuart Epps, Vandenberg


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Goldbrick / Goldbrick (2003)

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2003年リリースされた梶山章(G)と森川之雄(Vo-Anthem)によるユニットGoldbrickの1stアルバムです。バックを固めるメンバーは、永川敏郎(Key-Gerad)、瞬火(B-陰陽座)、斗羅(Ds-陰陽座)というメンツ。この時期梶山氏はジョー・リン・ターナーに抜擢され曲も書いていましたが、採用されなかった楽曲を自身のソロ作で発表しようということで作られたプロジェクトだそうです。梶山・森川の顔合わせは1998年リリースのRainbowトリビュート・アルバム「虹伝説」以来となります。

楽曲はもちろんDeep PurpleやRainbowの影響下にあるものですが、メロディ・ラインは想像していたよりポップでキャッチーな要素もあり、何とは無しに歌謡曲(J-POP)っぽく感じられるのが面白いところ。お気に入りの曲は#9"Sweet Pain"、メロディに哀愁があって良く出来ていると思います。他の収録曲も概ね佳曲揃いで安心して聴けます。ただ、どこかにも書きましたが、日本人HR/HMボーカリストは上手い人でも苦手に感じてしまうことが多く、本作での森川之雄の歌唱にもやはり若干の違和感を感じてしまいました。一方で、梶山章のギターは相変わらず素晴らしいの一言。フレージングもさることながら、縦横無尽・自由自在に跳ね回るようなリズム感が凄い。それから、ストラトキャスターというギターの素性を知リ抜いているからこそできるのであろう絶妙な音色のコントロール。隅々まで気をつかっていながらも奔放さを感じさせるテクニック。ベタ褒めしたくなりますな。ブラックモア流ギター道というのがあるならば免許皆伝確実でしょう。梶山章のギター・プレイを堪能するだけでも聴く価値のあるアルバムだと思います。

最後に蛇足ながら英詞について。今だに日本のバンドが英語で歌うことに異議があるようですが、これはドメスティックな活動のみを前提とするバンドと、ワールドワイドな市場を意識するバンドを一緒くたにしているのではと思います。結果はともあれ、少なくとも「世界」を志向するなら英詞は必須です。良いか悪いかは別として英語が事実上の国際共通語である以上、また、ロックが英語圏で生まれた音楽であることから、母語・母国語で歌っていたら国際的活動のスタートラインにつくのも難しいでしょう。日本以外の非英語圏でも事情は同じです。Scorpionsがドイツ語で、Europeがスウェーデン語で歌っていたら、あのような世界的な成功が得られたでしょうか。どの国にも、母語・母国語で歌うバンドと、世界に向けて英語で歌うバンドがいる。それは普通のことだと思っています。それよりも、日本人が日本語で歌ってるいるのに、バンド名や芸名が横文字というほうがバカっぽいと昔から思ってるけど。

 評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Tracks
01. Introduction
02. Striking My Heart
03. One by One
04. Don't Let Me Down
05. Flame of Love
06. Silver Shin
07. Never Forget
08. Prelude
09. Sweet Pain
10. Piece of Heaven
11. Groovy Night
12. Believe in Love
All music written by Akira Kajiyama, all lyrics written by Yukio Morikawa

■Personnel
梶山章 - Guitar
森川之雄 - Vocals

永川敏郎 - Keyboard (Gerad)
瞬火 - Bass Guitar (陰陽座)
斗羅 - Drums (陰陽座)
黒猫 - Backing Vocals (5, 7) (陰陽座)

Producer - 梶山章、森川之雄


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Alien / Alien (1993)

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スウェーデンのメロディアス・ハードロック・バンドAlienの3rd、またもやセルフタイトル・アルバムです。ラインナップは一新されてオリジナル・メンバーはリーダーのトニー・ボルグ(Gt)だけになりました。ドラム、ベース、キーボードは前年(1992)にリリースされたトニー・ボルグのソロ作に参加していたミュージシャン達。ボーカルのDaniel Zangger Borch(ダニエル・ツァンガー・ボルク?)は、シンガーとしてより、スウェーデン王立音楽アカデミー等での音楽教育者、アーティストやアイドルの歌唱指導者としての実績と著名度があるそうです。

どうもこのアルバムは一般の評価が低いようですが、筆者としては大好きな一枚です。なんと言っても新ボーカルが好みのタイプなんです。Dreamtideのオラフ・ゼンクバイルやWhite Wolfのドン・ウルフなどと同様の、田舎のオヤジ然とした鼻にかかった声がなんとも魅力的。加えて、楽曲が微妙にヘンテコリンで耳に残るんです。トニー・ボルグのギターは相変わらずカッコいいし。超のつく名盤の1stアルバムと肩を並べるとまでは言いませんが、聴くほどに何故か好きになってしまう珍名盤もしくは名迷盤ではないかと思います。

01. Take Me to Heaven (T. Borg, D. Zangger Borch)
最初の曲がバラードで意表をつかれますが、穏やかなメロディと温か味のある歌唱、エモーショナルなギター・ソロが素晴らしい。普通にいい曲です。

02. Number One (T. Borg, D. Zangger Borch)
どこか土臭いメロディと歌唱が味わい深いミドル・テンポのソフトなナンバー。

03. A World Full of Dreams (T. Borg, D. Zangger Borch)
アップ・テンポのメロディアス・ハード。1stに入っていてもおかしくない名曲です。サビ前の「はい!はい!はい!」と、サビ中の「おーおーおーおー」という合いの手が野暮ったくて最高!

04. Standin' Alone (T. Borg, D. Zangger Borch)
ソウルフルな歌唱が魅力的なミドル・ナンバー。マイルドな曲調と対照的にギター・ソロはかなり尖っています。

05. Just a Man (T. Borg, D. Zangger Borch)
まるっきりソフト&メロウ。時代がかったキーボードが印象的です。歌がなければまるでフランシス・レイとかポール・モーリアあたりのイージー・リスニング音楽ですね。

06. My Love (T. Borg, D. Zangger Borch)
アップ・テンポでややハードな曲。中盤の「おーおーおーおーおー」からギター・ソロへの展開がドラマチックです。

07. A Little Ain't Enough (T. Borg, D. Zangger Borch)
ゆったりとしたスロー・ナンバー。聴き所はサビのヘンテコなメロディと合いの手コーラス、そしてリッチー・ブラックモア風に突き刺さってくるギターです。

08. Strong Like a Warrior (T. Borg, D. Zangger Borch)
勇ましいタイトルとは裏腹な美しいメロディが印象的。マンドリンかツィターかリュートだかよく分かりませんが古楽器のような音が聴こえます。あとサビのピアノ?チェンバロ?音もなんか古めかしい。ラストのギター・ソロで弾きまくっているうち、"Child in Time"のフレーズが出てきちゃうのは笑いました。

09. Song of a Renegade (T. Borg, D. Zangger Borch, C. Payne)
これは全然ハードロックではないです。スウェーデンのトラッド音楽というのは全く知らないのですが、強く土俗的な香りがします。古楽器のような音、古色を帯びたメロディが心地良いなぁ。

10. Lets Go Dancin' (T. Borg, D. Zangger Borch)
一転してハードなロックン・ロール・ナンバー。本作の中では異色な曲ですし、あまりバンドのカラーに合っていないような気がします。中盤のインスト・パートは明らかにDeep Purple風。

11. Open Your Eyes (T. Borg, D. Zangger Borch)
サビのメロディがMott the Hoople(作曲はデヴィッド・ボウィ)の"All the Young Dudes"邦題「すべての若き野郎ども」クリソツ。驚きです。あんな歴史的ロック・アンセムをパクってはいけません。

評価 ★★★★☆
 ★★★★★ 傑作
 ★★★★☆ 秀作
 ★★★☆☆ 佳作
 ★★☆☆☆ 凡作
 ★☆☆☆☆ 駄作
評価の基準(筆者の好み)については評価の基準についてをご覧ください。

■Personnel
Tony Borg - Guitar, Backing Vocal
Daniel Zangger Borch - Lead Vocal
Conny Payne - Bass, Backing Vocal
Richard André - Keyboards, Backing Vocal
Michael Wikman - Drums

Producer - Alien
Executive Producer - Örjan Englund


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